いよいよ、念願の立峠越えです。立峠(たちとうげ)は会田宿から乱橋(みだれはし)へと越える、善光寺道では1番の難所といわれるところです。過去には会田の登り口までは行き、何だか道があるのかないのかわからないような景色に、たじろいでいました。本来なら、善光寺に向かうのですから会田から乱橋・西条へと越えてゆくべきですが、そこまでのアクセスの関係から西条まで電車で行き、逆コースで会田に下りてくるコースをとりました。天気は、本格的な梅雨明けとなり、蒸し暑さこのうえない日でしたが、山の中はそれほどでもありませんでした。
西条の駅でおりて、中の峠に上り始めると、何やら前方に動く物がいます。タヌキの親子でした。母タヌキに3匹の子タヌキ。あんまり人を恐れる風もありません。それでも近ずくと、溝の中に隠れました。乱橋の集落におりる山に、綿の実道祖神がありました。双体像が握っているのが綿の実だというのです。ここでは、江戸時代から綿の実が多く栽培されたといいます。蚕神様ならぬ綿神様に道祖神がなっているのです。少し下がった所から、善光寺街道が乱橋の集落を横切って立峠に向かう様子がよくわかりました。乱橋はちょっとした隠れ里のようなのどかな小宇宙に見えました。谷のどん詰まりですので、今から調査しても何かありそうです。
立峠に上る道から乱橋集落を振り返ると、尾根の向こうの山の中腹に集落が見えます。スキー場や別荘でしょうか。石畳の道などを歩いて、立峠頂上へ。茶屋後の表示はあっても、頂上の表示はありません。かなり広い草原ですが、ベンチもなく休める雰囲気ではないので、そのまま下りました。ここからが、大変な道でした。人ひとり歩けるだけの山道です。獣道といってもよいくらい、細くて急な道です。足跡があり、人かと思ってよくみると、どうも獣のようです。鹿か猪か熊か。道の案内表示もありませんので、道らしきところをカンでくだりました。途中で獣にでくわすといやだなと思いましたが、そんなこともなく会田側の登り口へ到着しました。頂上の表示も不親切でしたが、ここの道路標識は根元が腐って横倒しです。同じ木の標識が、何箇所かで腐って倒れていました。自然遊歩道に指定されたときに補助金で立てたもののようですが、そのメンテナンスがないままに朽ちています。古道を歩くブームであったり、健康づくりに歩くことが推奨されているにもかかわらず、こんなことでいいんでしょうか。周辺部の文化行政の行き届かなさを見る思いです。
会田宿に下る途中の、岩井堂で見た磨崖仏の大黒様。岩井堂には磨崖仏のほかにも、幾つもの石造物があちこちに並んでいます。この磨崖仏だけをとっても、この地方では貴重な文化財です。きちんと整備して、保存も図りたいものですが、行政の手はほとんどはいっていません。そんななか、観音堂は多分本山にあたるのか、神宮寺さんによって修復されている最中でした。丁寧な断り書き、神宮寺の高橋さんの人柄を見る思いがしました。そして、会田の宿のはずれにある優美な常夜灯です。
たまたま行きつきました
このコース逆を自転車で上ったことがあります
4年くらい前ですが
けものみち…よりは広かったような
勿論乗車はできず、かついでですが
下りは石畳のがたがたで
お尻が痛くなったんですが・・・・
乱橋は今調べています
氷様という神社?がかなり奥にあって
なかなかすごいですよ
野口炭鉱という
炭鉱もあったようです
また読ませていただきます