民俗断想

民俗学を中心に、学校教育や社会問題について論評します。

有形文化財保護とは

2018-06-19 10:17:48 | 民俗学

昨日は大町市の文化財の会議で、旧八坂村大平の庄屋宅を見学しました。善光寺地震後の江戸時代末期に再建されたと想定される建築で、梁間6間、桁行18間もあり、さらに式台を設けて上客の接客のできる取次・座敷・広間を後から付け加えてあります。太い柱を使ってあり、大黒柱に至っては17寸(52cm)もあります。地方の豪農の家としては屈指の大きさです。

この建物は元の住人の手を離れ、荒れていた屋内を片付けたり整備したりしている最中でした。貴重な建物ではあるものの、行政には出すお金はありませんから、住んで管理してくれる人がいるということはありがたいことです。こんな山中の建物を買って利用しようというのですから、私はリタイアした年配者の田舎暮らしにあこがれる人かと思いました。ところが、建物を片付けていたのは20代の若者でした。自分で片付け整備して、カフェを開き地域の人々が集まれる場所にしたいといわれました。内部はかなり荒れていて、アナグマのタメグソが何か所もあったり、ネズミがいたり、キツツキが明けた穴が何か所もあったりだといいます。一度泊まったが夜は怖かったといっていました。一人で整備するにはとんでもない広さがありますし、資材のたくさんいります。もくもくと一人で作業しているかと思うと、頭が下がります。そして、来月にはカフェを開くといいます。

ウーン、本とに文化財保護と活用上からはすばらしいことですが、カフェを仕事にして若い者が生活していけるかと心配になります。アナグマの侵入をどうやって防いだらいいか、同行したみんな心配していました。若者頑張れ。


事故にあう

2018-06-17 09:59:17 | その他

世の中では思いもしないことが起こります。特に最近は、これまでなら想像もできなかったことが次々に起こります。新幹線の中で殺傷事件があったり、新幹線が人をはねたり、車がショッピングセンターにつっこんだり。自分にもいろんなことが起こります。

おばが亡くなり塩尻の家族葬会館で葬儀がありました。通夜から葬儀会社の会場を使ったものでした。また、家族葬というか親族葬でしたが、近隣の人が来なかっただけで一般葬とかわりないものでした。家族葬で徹底するのはまだむずかしいですね。問題は葬儀翌日です。実家に泊まって松本の自宅に朝車で戻る途中、松本市内で信号待ちをしていて動き始めたと思ったら、後ろから追突されました。当初は何が起こったのかわからなかったのですが、追突に気が付き車を止めて、後ろの車を見ますと若い女性が乗ってます。降りてその車の所へいきますと。運転者は茫然として車に乗ったままです。まだ高校を卒業したばかりみたいで、どうしたらいいかわからずただ座っています。らちがあかないので警察に電話し、その指示で交番に行き、事故処理をしました。こわいのはむち打ちですが、それから三日目の今日ですが大丈夫みたいで安心しました。

事故後妻の実家で梅をもぎ、畑の草を退治のために耕し、昨日は民俗の会の例会で白馬に行ってお札の整理をし、帰りに小谷で牛方宿を見てきました。


拉致問題の解決

2018-06-07 16:33:59 | 政治

米朝がそれぞれの思惑で接近し、日本だけ置いてきぼりを食わされた状態です。トランプにとっては、大陸間弾道弾さえなくなって、アメリカが攻撃されなくなれば条件は満たされるのでしょう。安部との友情で、あたかも加計氏を表舞台には絶対出さなかったように、友情で日本を守ってくれるとでも考えているのでしょうか。とんでもない考え違いですね。

日本にとって拉致問題が喉に刺さったトゲとなって、北朝鮮との関係は進展しません。いったいどうして北朝鮮は拉致被害者を日本に帰国させないのか、何を考えているのかさっぱりわからん、というのが大方の皆さんの思っていることでしょうし、自分もそう思います。ですが、立場を変えて北朝鮮になって考えてみると、また別の見方もできます。

日本と北朝鮮は国交がありません。ということは、日本の植民地状態が日本の敗戦によって終わった状態が今も続いているということです。北朝鮮にしてみれば、拉致被害者を返せという前に戦争中に強制連行していった多数の朝鮮人で今だ帰国していない人々の消息を示し、謝罪して相応の補償をすることが先ではないか。拉致は戦争状態が今も日本とは続いている以上、あったとしても人権侵害を言われる筋合いはない、という主張ができるのではないでしょうか。第2次世界大戦をどう終わらせるかという問題が先にあると主張されれば、なかなか問題は進展しません。安部の言うような圧力一辺倒の政策では、少しも前に進みません。拉致を認めるわけではありませんが、その前の問題をまず解決しないと、被害者はいつまでたっても取り戻せないと私は思います。