小学校の学習指導要領が平成32年に改訂されます。道徳と英語が正式教科となります。そのための道徳の教科書が話題となっています。パン屋が日本の伝統文化を大事にするのに不適当で、和菓子屋に変えたら検定を通ったというのです。何とバカみたいな話でしょう。こんな程度の柔軟性のない頭の人間が、アクティブラーニングだとかいって学習内容について検討しているのでは現場の教員はたまりませんし、何より子どもにはいい迷惑です。役人は伝統という言葉を、明治期に限定して使いたいみたいですね。そのくせ、自分たちが近代に生まれた習俗を永遠不変のものと考えていることに気が付いていない。困ったものです。心配になるのは、教科書を使って道徳の授業をしているか視察をするなんてことがおきるのではないかということです。そうなったら完全に戦前回帰です。長野県で言う「川井訓導事件」というやつです。国定教科書を使わず森鴎外の作品を修身の教材として使ったところ罰せられたのです。
英語の教科化もひどいものです。予算もつけず、小学校の担任が教えなさいと命令すればいいというのは、あまりに安易じゃありませんか。英語、とりわけ会話の指導ができるんなら小学校の教員じゃなくて、中学か高校の英語の教員やってますよ。大学で英語習ったはずだから、小学生くらいに英語は教えられるだろうというのは、英語に失礼です。いい加減な英語の発音で英語をきらいになって中学にあがるのです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます