民俗断想

民俗学を中心に、学校教育や社会問題について論評します。

京都紀行1 ホワイトナイル ビール

2006-11-05 21:23:07 | その他
 久しぶりにこの連休に京都を訪ねました。しばらくはこの時のことを書きましょう。
 旅の目的の1つに、京大と早稲田が協力して作ったというビールを飲むことにありました。娘の大学と息子たちの大学が協力して作ったビールを、学費を払ってる親父が飲む。このビールは自分が飲むために作られた物ではないか、本当にそう思って、報道されるとすぐに息子と娘に帰郷の際に買ってこいと指令を出しました。ところが、缶はなくてどちらの大学でも食堂でなければ飲めないとの返事。飲めないとなれば、ますます飲みたいという思いがつのってまいります。そうはいっても日々の暮らしの中で、そんなことばかり考えてはいられませんから、最近は忘れていました。
 ところが、思い出させたのは、なんとたまたま私が担当している、中学校1年生の国語の教科書にでている教材でした。「未来をひらく微生物」という教材に、エジプトでは紀元前から酵母でパンやビールを作っていたと、壁画の写真までのっているではありませんか。そういえば、古代エジプトのビールが最近復元されたそうだよ、と子どもたちに語りながら、猛烈に飲みたいと思いました。生徒も、僕も飲んでみたい、といいましたが、君はまだですよ。
 さて、京大のカフェである。最近できたこの学食は、おしゃれで安い。それでも娘によれば他の本当の学食より高く、学生より近所のおばちゃんたちがよく利用しているという。ランチと件のビールを頼む。小ぶりの瓶ごとやってきたナイルちゃんのせんをあけ、おもむろにコップに注ぐ。はやる心を抑えながら、コップを手にする。口に近づけると、ホップの匂いではなく酵母の匂いがする。焼きたてのパンのような香りが鼻をつく。口に含むと、甘いではないか。ビールというよりたとえれば甘酒、いやこれは例えであって紛れもなくビールなのだが、あまくて芳醇な味わいなのだ。のど越しを楽しむというかんじではなく、口に含んで香りを楽しむ、そういった飲み方のふさわしいビールだ。よく見ると、キザクラと下にある。黄桜酒造が1枚かんでるのか。まあいいや、うまいものはうまい。
 こうして京都の2日は始まった。

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