○ドヴォルジャーク 交響曲第9番「新世界より」 ショルティ/シカゴ交響楽団 1983年1月
私はショルティを好んで聴く方ではありません(というかほとんど持っていません)が、この「新世界」だけは好きです。
まず第1楽章の序奏、後半で弦楽器の合奏とそれに続くティンパニの強打の部分、早めのテンポで直線的に豪快に演奏していて、考え過ぎて中途半端になってしまう演奏と比べ、聴いていてとても気持ちがよいです。また、第1主題のホルンものびのびと吹いていて、数年前に同じシカゴ交響楽団を指揮したジュリーニ盤の巧く綺麗な音なのだけど、どこか堅苦しく感じるのと好対照です。
第2楽章は遅めのテンポで、特に中間部の終わりで第1楽章の主題が回想される部分はとりわけ遅く「はっ」とさせられます。
3、4楽章も豪快でのびのびとしていて、爽快な気分にさせてくれます。