○モーツァルト 交響曲第29番 フリッチャイ/RIAS交響楽団 1955年5月31日(ライブ)
○モーツァルト 交響曲第39番 フリッチャイ/RIAS交響楽団 1950年5月3日(放送)
○モーツァルト 交響曲第40番 フリッチャイ/RIAS交響楽団 1952年3月17日(ライブ)
29番は、同年のスタジオ録音盤と同様、今一つしっくりいきません。晩年の流れるような演奏に慣れすぎたせいもあるのかも知れません。
対して39番は、しっかりした磐石の演奏です。晩年のスタジオ録音も素晴らしいですが、録音バランスが一部?のところもあり、こちらの方が一般向けではないかと思います。
40番は、まずそのテンポに驚かされました。1~3楽章は、晩年の遅すぎるテンポと同じくらい遅いのです。もちろん晩年の演奏のように、もの凄い悲壮感はありませんが。でも早いテンポという印象が強い初期の演奏だけに全く予想外でした。
なお、これまでも晩年とかという言い方をしていますが、私が初期とか晩年と呼んでいる時期の区分は以下のとおりです。
初期(RIAS時代):1949~1954年、RIAS交響楽団初代首席指揮者
中期(ヒュートスン、フリー、ミュンヘン時代):1955~1958年、バイエルン国立オペラ音楽監督
(1958年暮れから1959年秋まで、胃と腸の手術及び静養)
晩年(第2次ベルリン放響時代):1959~1961年,ベルリン放送交響楽団(旧RIAS交響楽団)2代首席指揮者
ベルリン放送交響楽団は、フリッチャイが首席を離れていた5年間、首席指揮者を置いていなかったため、フリッチャイが初代と2代の首席指揮者ということになります。