○マーラー 交響曲第4番 ラスキン(S)、セル/クリーヴランド管弦楽団 1965年10月1、2日
マーラーの4番は、アメリングのソプラノ、ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウの1000円盤のLPレコードを購入、長く愛聴していました。特に1楽章のふくよかな響きはとても気に入っていました。
その後は、しばらく聴いていなかったのですが、数年前、セルのCDが安かったので購入したのですが、3楽章の一部が気に入らなくて、お蔵入りさせてしまいました。そのようなわけで、4番(それと8番)だけは、余り聴くことをしなかったのですが、先日の群響の演奏を聴いて、聴きたくなりました。
そもそも3楽章に気に入らない部分とは、後半になってテンポを上げるところなのです。これはセルのせいでなく、そういうテンポ指定なのですネ。私としては、緩徐楽章で、なぜあんなにテンポを上げるのかという疑問はありますが、そこは仕方ないこととして聴き直してみとる、素晴らしい演奏なのです。
セルの演奏というと、どことなく乾燥しているような印象を受ける演奏が多いように思うのてずが、この演奏は、広がりがあり、また適度にしっとり感があり、もちろん各楽器の素晴らしさは、文句のつけようのない演奏です。1楽章の再現部のある部分では、ちょっとアクセントをつけすぎかなと思えるところもありますが、逆に個性を感じさせます。また終楽章は、遅めのテンポで、余裕を持たせた演奏をしています。
終楽章の半分過ぎくらいのところ(この演奏では6分の頃)で、穏やかな部分があって、どこかで聴いたことがあると考えていたところ、ペール・ギュントかなと思いつきました。そこで聴いてみたところ、第5曲山の魔王の娘の踊りでした。雰囲気が似ていません?