○ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」 クーレンカンプ(Vn)、ケンプ(Pf) 1935年5月24~29日
実は、かぜをこじらせて肺炎になり、一週間ほど自宅療養をしておりました。
かかりつけの医院で、BGMとして流れていた曲が、ヴァイオリンの哀愁を帯びたメロディが印象的で、聴いたことがあるけれど曲名を思い出せませんでした。
最初は「ます」かなと思って、家にあるものを聴いてきましたが、ちょっと違う。もしかしてと思って聴いたのが、「クロイツェル・ソナタ」。当たりでした。その曲は「クロイツェル」の2楽章でした。
クーレンカンプは、この時期、ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキー、ブルッフ、ドヴォルジャーク、メンデルスゾーン、モーツァルト(トルコ風)、シューマンと有名どころの協奏曲をテレフンケンに次々録音しています。また、フルトヴェングラーと共演したシベリウスの協奏曲のライヴ録音は代表的名演とされています。このソナタはドイツ・グラモフォンによって録音されました。
演奏は、とても気品に満ちたものですが、それだけでなく、ときどきポルタメントの使用などロマンチックな面も垣間見られます。
おかげさまで順調に回復し、昨日から仕事に復帰しました。