○ドヴォルジャーク 交響曲第1番「ズロニツェの鐘」 スイトナー/ベルリン・シュターツカペレ 1979年7月2日、8月27~30日
スイトナーがドヴォルジャークの交響曲全集を録音したということで、当時驚いたものです。
その頃の全集は、ケルテス、ロヴィツキ、ノイマン、クーベリックで、ドヴォルジャークの故国やその周辺の東欧諸国の指揮者でドヴォルジャークを得意としている指揮者だけだったからです。
そのスイトナーのドヴォルジャーク1番、とても見通しのよい演奏です。特にティンパニがよく響き存在感がある一方、時に全体的に軽く感じるときもあります。
1楽章は、見通しのよい中、壮大な音楽が繰り広げられます。一方、2楽章は早めのテンポで簡潔にまとめられており、もう少ししっとりと演奏してほしいと感じます。
3楽章はスケルツォ主題の再現部で序奏部分がカットされていてちょっと残念です。終楽章は速いテンポで疾風怒濤のごとく走り去ります。