○ヤナーチェク 利口な女狐の物語 マッケラス/ウィーン・フィル他 1981年3月
先月、84歳で亡くなったマッケラスがウィーン・フィルと録音したヤナーチェクの主要オペラのうちの1組。
ウィーン・フィルの圧倒的な底力をもとに、めりはりをくっきりとした見通しのよい演奏です。
「女狐」は、森や動物などメルヘン的な面に目が行きがちですが、私は人間を扱っている部分が好きです。
2幕2場のパーセックの宿での会話やそれに続く幕間音楽、3幕でもやはり2場のパーセックの宿での会話から続く幕間音楽、ここでは老いを迎えた悲哀がひしひしと感じられます。
1幕2場での夜明けの場面、3幕1場から2場への幕間音楽は、とても描写に富んだ音楽で、好きな部分です。