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football smile

the days turn into months and years

KSD83

2016-12-21 | design
紆余曲折あったこの現場も、ようやくゴールが見えて来ました。最後に残されたのは、残置されるコンクリートブロック壁の処理です。高さが5m以上あるため、崩落の危険度が高い上部は撤去しました。しかし下部は配管配線、分電盤等が張り付いており、撤去するのは不可能な状態です。そこで残置することになったのですが、それにあたっては1.2m以上に防護壁を設けることとしました。それより下は、例え崩壊したとしても、人的災害は起こり難いだろうという判断です。このあたりは明確な基準がなく、非常にファジーな部分です。お金と手間暇をかければ100%のものができるけど、クライアントが望んでいるのは80%か、あるいは60%のものかも知れません。設計段階で十分なコミュニケーションが求められます。そして、それを決定するための明瞭な意図が必要とされます。完璧を求めない。改修設計の面白さと難しさは、そこにあるような気がします。
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