Jリーグ・ディビジョン1 第27節
2007年9月29日(土)16:00キックオフ
ホームズスタジアム神戸
ヴィッセル神戸 1-0 清水エスパルス
仕事の関係で、金曜日の夜は大阪にいた。そうなれば、土曜日はJリーグ観戦しかないだろう。普段なかなか行くことが出来ない関西での試合というのは、それだけで見る価値がある。ホームゲームを体験すると、そのクラブの見方が変わったりもする。というわけで、今回はホームズスタジアム神戸(旧称神戸ウイングスタジアム)でヴィッセル神戸を観戦することに決定。
神戸駅に着くと、クリムゾンレッドのユニフォームを着たサポーターの姿がチラホラ現れる。どこかのチームみたいに、駅のホームが真っ赤に染まるようなことはなさそうだけど、それなりにホームゲーム開催の雰囲気は感じられる。サッカー大好き人間は、ここにもちゃんといるのだ。神戸ハーバーランドから市営地下鉄に乗って和田岬へ。駅から10分も歩かないうちに、例の屋根が見えてくる。交通の便がよくてアクセスもしやすい。スタジアム周囲はサポーターも集まっていて盛り上がっている。朝から雨が降ったり止んだりの天気も、完全屋根付きスタジアムなら全然問題ない。こういう完全に屋根で覆われたスタジアムでサッカーを見るというのは、初めての経験である。中に入ると、いつものスタジアムとは様子が全然違う。ものすごく違和感がある。芝がタイルカーペットみたいに見えるし。やっぱサッカーは室内競技じゃないね。
試合の方はといえば、実はあまり期待をしていたわけではなかった。神戸の徳重、清水の西部という、元浦和のGK対決だとか、浦和から移籍した友ちゃん(酒井)は元気かなあとか、まあそんな感じだった。サポーターの方には申し訳ないんだけど、個人的に清水のあのサンバ応援が大嫌いなので、下位の神戸を応援しちゃおうかなあ、などと考えていた。すると、清水の体たらくのおかげで、これが結構面白い試合となった。
清水で期待していた藤本、兵藤の中盤は、まったく有機的な動きを見せてくれない。FWのチョ・ジェジンまでボールがこないのである。結果、フェルナンジーニョのひとり舞台では、いくら何でも厳しいものがある。一方の神戸は守備の意識がチーム全体にあって、崩されることなく耐えている。逆にレアンドロ、大久保、栗原の連携からチャンスを作っていた。しかし、こちらも攻撃の枚数が少ない。ひどい時はツートップだけで攻めている。古賀やボッティが上がった時は、得点の期待が高まっていたのだが。そんな展開が続く中、ようやく神戸が大久保のゴールで先制する。後半は清水の反撃に終始した。しかし、神戸のGK徳重がファインセーブを連発。今日は徳重の当たり日。正GK榎本の代役ということだが、その活躍でこの日のMOMを受賞することになった。結局、1点を守り切った神戸がJ1残留を決定的にする勝利を掴んだ。
この試合で最も印象に残ったのは、神戸のキャプテン大久保嘉人であった。とにかく気性が激しいというイメージがあって、実はあまり好きな選手ではなかった。しかし、神戸では絶対的な存在感をもったエースである姿を見て、その印象はかなり変わったと言わざるを得ない。大久保のプレーをライブで見るのは初めてだと思うが、とにかくすげえ上手いのである。反転の切れとスピードなんて半端じゃない。喧嘩腰の態度はイメージ通りなのだが、サポーターからしてみれば、これほど頼りになるキャプテンはいない。反則を犯した相手選手に喰ってかかる。主審にだって喰ってかかる。イエローカードをもらっても怯まない。神戸を応援する側に立てば、本当に頼れるヤツなのである。俺達みんな嘉人について行くぜ!って感じ。
試合後に、前の席に座っていたサポーターが言っていた。「ええ試合を見たわ。滅多に勝てるチームやないからなあ」。本当にええ試合を見せてもらったなあ。神戸のサポーターは熱かったなあ。大久保嘉人はすごい選手なんだなあ。立場や見方を変えると、普段は見えないものがたくさん見えてくる。ポケットに忍ばせた浦和レッズのバンダナを握り締めて、そう思った。
PS
ラスト5分で登場した友ちゃんは、神戸サポーターの声援を受けて元気にプレーしてました。
2007年9月29日(土)16:00キックオフ
ホームズスタジアム神戸
ヴィッセル神戸 1-0 清水エスパルス
仕事の関係で、金曜日の夜は大阪にいた。そうなれば、土曜日はJリーグ観戦しかないだろう。普段なかなか行くことが出来ない関西での試合というのは、それだけで見る価値がある。ホームゲームを体験すると、そのクラブの見方が変わったりもする。というわけで、今回はホームズスタジアム神戸(旧称神戸ウイングスタジアム)でヴィッセル神戸を観戦することに決定。
神戸駅に着くと、クリムゾンレッドのユニフォームを着たサポーターの姿がチラホラ現れる。どこかのチームみたいに、駅のホームが真っ赤に染まるようなことはなさそうだけど、それなりにホームゲーム開催の雰囲気は感じられる。サッカー大好き人間は、ここにもちゃんといるのだ。神戸ハーバーランドから市営地下鉄に乗って和田岬へ。駅から10分も歩かないうちに、例の屋根が見えてくる。交通の便がよくてアクセスもしやすい。スタジアム周囲はサポーターも集まっていて盛り上がっている。朝から雨が降ったり止んだりの天気も、完全屋根付きスタジアムなら全然問題ない。こういう完全に屋根で覆われたスタジアムでサッカーを見るというのは、初めての経験である。中に入ると、いつものスタジアムとは様子が全然違う。ものすごく違和感がある。芝がタイルカーペットみたいに見えるし。やっぱサッカーは室内競技じゃないね。
試合の方はといえば、実はあまり期待をしていたわけではなかった。神戸の徳重、清水の西部という、元浦和のGK対決だとか、浦和から移籍した友ちゃん(酒井)は元気かなあとか、まあそんな感じだった。サポーターの方には申し訳ないんだけど、個人的に清水のあのサンバ応援が大嫌いなので、下位の神戸を応援しちゃおうかなあ、などと考えていた。すると、清水の体たらくのおかげで、これが結構面白い試合となった。
清水で期待していた藤本、兵藤の中盤は、まったく有機的な動きを見せてくれない。FWのチョ・ジェジンまでボールがこないのである。結果、フェルナンジーニョのひとり舞台では、いくら何でも厳しいものがある。一方の神戸は守備の意識がチーム全体にあって、崩されることなく耐えている。逆にレアンドロ、大久保、栗原の連携からチャンスを作っていた。しかし、こちらも攻撃の枚数が少ない。ひどい時はツートップだけで攻めている。古賀やボッティが上がった時は、得点の期待が高まっていたのだが。そんな展開が続く中、ようやく神戸が大久保のゴールで先制する。後半は清水の反撃に終始した。しかし、神戸のGK徳重がファインセーブを連発。今日は徳重の当たり日。正GK榎本の代役ということだが、その活躍でこの日のMOMを受賞することになった。結局、1点を守り切った神戸がJ1残留を決定的にする勝利を掴んだ。
この試合で最も印象に残ったのは、神戸のキャプテン大久保嘉人であった。とにかく気性が激しいというイメージがあって、実はあまり好きな選手ではなかった。しかし、神戸では絶対的な存在感をもったエースである姿を見て、その印象はかなり変わったと言わざるを得ない。大久保のプレーをライブで見るのは初めてだと思うが、とにかくすげえ上手いのである。反転の切れとスピードなんて半端じゃない。喧嘩腰の態度はイメージ通りなのだが、サポーターからしてみれば、これほど頼りになるキャプテンはいない。反則を犯した相手選手に喰ってかかる。主審にだって喰ってかかる。イエローカードをもらっても怯まない。神戸を応援する側に立てば、本当に頼れるヤツなのである。俺達みんな嘉人について行くぜ!って感じ。
試合後に、前の席に座っていたサポーターが言っていた。「ええ試合を見たわ。滅多に勝てるチームやないからなあ」。本当にええ試合を見せてもらったなあ。神戸のサポーターは熱かったなあ。大久保嘉人はすごい選手なんだなあ。立場や見方を変えると、普段は見えないものがたくさん見えてくる。ポケットに忍ばせた浦和レッズのバンダナを握り締めて、そう思った。
PS
ラスト5分で登場した友ちゃんは、神戸サポーターの声援を受けて元気にプレーしてました。