私のレコード・ライブラリーから

私のレコード/CDコレクション紹介

フィルハーモニア台湾~自主制作CDから

2008-12-21 10:28:12 | レコード音楽ジャーナリズム
 今年の春、昨年(2007)のPMFフェスティヴァル参加に引き続き台湾の代表するオーケストラ、フィルハーモニア台湾(国家交響楽団ーNSO)が「熱狂の日ーLa Folle Journée au Japon)に出演のため再来日した。私も演奏の評判を聴き5月2日の横浜公演に足を運んだ。会場は横浜みなとみらい大ホールで当日のプログラムはベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61(Vn.ナイユアン・フー)、シューベルト/交響曲第8番ハ長調D.944「ザ・グレート」、指揮は元ウィーン・フィルのヴァイオリン奏者でもあったヨハネス・ヴィルトナーである。ソリストのフーは1985年ベルギーのエリザーベート王妃国際音楽コンクールの優勝実績の経歴を持つ奏者だけあって質の高い演奏を披露した。プログラムの最後を飾ったシューベルトも堂々とした演奏でよかったと思う。さて今回紹介するCDはこのオーケストラ自主制作CDで当日会場で求めたもので曲目はマーラーの交響曲第4番ト長調、同:交響曲第5番から第4楽章「アダージェット」、ショスタコーヴィチ:交響曲第8番ハ短調の2枚組でデジパック仕様である。指揮はこの楽団の首席客演薬演指揮者のウェンピン・チェン録音は2005~06年シーズンのライヴ収録でなかなかの演奏である。特にショスタコヴィーチの演奏はこの作品が持つ戦争の悲劇性ー重々しい内に秘めた情感がこめられた演奏である。録音もすばらしくステレオ効果も満喫できる。こうした普段日本のレコード音楽ジャーナリズムにあまり上らない演奏を発見できるのもコレクターの私にとっての楽しみの一つでもある。