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千両役者が揃ったベートーヴェン「三重協奏曲」

2008-12-06 23:37:18 | ヘルベルト・フォン・カラヤン
 千両役者が揃ったベートーヴェン「三重協奏曲」、正しくは「ピアノ、ヴァイオリンとチェロのための三重協奏曲」を紹介したい。このレコードは今から40年近く前に東西の千両役者が西ベルリンに集まりレコーデイングされたものである。千両役者とはピアノ、スヴャトスラフ・リヒテル、ヴァイオリン、ダヴィッド・オイストラフ、チェロ、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、指揮ヘルベルト・フォン・カラヤンである。オーケストラはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団というオール・スター・キャストである。録音はEMIが行い日本では当時新世界レコードからSMK7630(写真)で発売された珍しいレコードであった。現在はEMIレーベルに移行して発売されている。また1972年度レコード・アカデミー賞を受賞したレコードでもある。
 この作品、ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37と同第4番ト長調作品58に挟まり本来あまり目立たない存在であったがこのLPの発売で世界的に注目を浴び作品が再認識されたと言っても過言ではない。簡単にいえばピアノ三重奏に管弦楽が伴ったものである。このレコードは特にロストロポーヴィチのチェロが光る。またリヒテルのピアノ、オイストラフのヴァイオリンとの絶妙なアンサンブルがすばらしい。後世にのこる不滅の名盤と言えるであろう。尚、カラヤンは1979年にも同作品をピアノ、マーク・ゼルツァー、ヴァイオリン、アンネ=ゾフィ・ムター、チェロ、ヨーヨー・マ 管弦楽、ベルリン・フィルで再録音していることも付け加えておきたい。