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初秋の注目新刊-『国債・非常事態宣言「3年以内の暴落」へのカウントダウン』『脱原発。天然ガス発電へ』

2011-09-17 | こんな本を読んでいます
さて連休なのでお薦めの新刊紹介です。

まずはJOGMEC顧問の石井彰氏の新刊。
コール・ベッド・メタンの国内埋蔵の可能性への言及もあり
(氷のメタンより実用化が早い!)ガス資源の知識を深められます。

但し太陽電池が高コストで燃料電池(1台300万円)は期待できるという
不可解な主張は幾ら何でもまずいでしょう。
高価な触媒の問題は量産では解決できません!

驚くべきことにエコウィルに触れられていないし
量子太陽電池もウィンプロもメカロもご存知ないのでしょうか?

『大転換する日本のエネルギー源 脱原発。天然ガス発電へ』(石井彰,アスキー・メディアワークス)


 → 前著『エネルギー論争の盲点』よりかなり良質。
   衒学的な主張が減り、実用的になった。


次に元長銀でムーディーズのアナリストを務めた
松田千恵子・首都大教授の新刊も面白い。
「Xデー」は2016年だそうです。

私もその頃に新興国経済が息切れし世界経済が下向きになりやすいと
予測しているので、ほぼ同意見です。

『国債・非常事態宣言 「3年以内の暴落」へのカウントダウン』(松田千恵子,朝日新聞出版)


 → 日本の国債残高がいつ個人金融資産総額を超えるのか、
   独自シミュレーションは必見です。

   財政悪化の主因が高齢化による社会保障予算の膨張であると
   正しく指摘されている的確な一冊です。
   (真のバラマキは子供手当ではなく年金と医療)
   でも矢張り処方箋はなくお手上げの気配濃厚。。


『原発がなくても電力は足りる!』(飯田哲也/河野太郎/大島堅一)


 → 電力問題をバイアスなしに考察するのに必須です。
   欠点としては省エネの費用対効果の高さを書いていないこと。

   ヒートポンプとコージェネの威力は認めておかないと、
   再生可能エネルギー推進の足元をすくわれる可能性があり。

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