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アベノミクスの帰結は1000兆円超の政府債務+金利上昇 - 財務省が財政危機を事実上認める試算発表

2013-03-06 | いとすぎから見るこの社会-全般
少し前に自民党は所謂「Xデー」プロジェクトに着手していたが、
政権を奪還するために「国土強靭化」と称して建設業界の票獲得に走った。

中長期的な国家的課題に真摯に取り組むことを怠り、
選挙に勝って「自党が牛耳る日本を取り戻す」ために
実質的には目先の自己利益を優先した形である。

実際には欧米景況の改善の恩恵を受けているに過ぎないのに、
市場の好況に浮かれて「アベノミクスへの期待」と豪語する始末である。
市場を侮る者は市場に裏切られて没落するのが歴史の常だ。

財務省が発表した試算によると、国債累増と金利上昇は不可避になりつつある。
これは財政危機の到来を予言した婉曲話法である。

「当ウェブログは昨年から「コラテラル・ダメージ」の到来を予言している。
 愚劣な財政拡張と高齢層バラまき温存のために日本財政が行き詰まり、
 我が国の高齢層に占有されている金融資産が急激に減価して
 昭和の貧しい日本に回帰するということである」

「有権者は財政危機への扉を自ら開いたと言わざるを得ない。
 安倍政権は「悪い円安」を招いた財政危機の初期事例として
 経済学の教科書に記載されることになるだろう」

と主張してきた当ウェブログの予測が不幸なことに
刻々と的中の方向へと不気味な地鳴りを上げて動いている。

↓ 参考

「公共事業に200兆円を使い430兆円の借金を作った」- 野田首相がアベノミクスの悲惨な末路を予言
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/b898e6a62363cce17cfef46ac92445a3

2013年は「悪い円安」の始まる年になる - 国民所得も税収も低迷し、高齢層・土建バラマキ止まらず
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/727bef17a79caabd88b4c5d3443a0bc0

▽ 企業収益が伸びても国民には恩恵の及ばない時代に

『国債・非常事態宣言 「3年以内の暴落」へのカウントダウン』(松田千恵子,朝日新聞出版)


▽ 公共事業の乗数効果も成長率もどんどん低下している

『世代間格差:人口減少社会を問いなおす』(加藤久和,筑摩書房)



国の借金、膨張止まらず=22年度1000兆円突破―財務省試算(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2013030600993
”財務省は6日、今後10年間の国の借金に当たる公債残高の試算を公表した。公債残高は2013年度末時点の732兆円から、22年度末には1014兆円まで拡大する見通し。社会保障費用が増大し、借金が雪だるま式に膨張する厳しい財政状況が浮き彫りとなった。
 試算では、22年度に国債の利払い費だけで24兆800億円(13年度見込みは10兆600億円)に達する。国債償還に必要な金額は150兆7400億円(同128兆900億円)になるという。”

今の日本財政の根本問題は、少子高齢化が異様な速度で進展することだ。
よく知られているように我が国の社会保障給付の大部分は高齢者三経費であり、
急激な高齢化が進めば否応無しに負担累増へと直結する。


国債残高、10年後に1000兆円超す 金利上昇などで 財務省試算(毎日新聞)
http://www.nikkei.com/markets/features/12.aspx?g=DGXNASFS0603Q_06032013MM8000
”財務省は6日、国債の残高が10年後の2022年度末に1000兆円を超えるという試算を発表した。高齢化に伴う社会保障費の増大に加え、3%の名目成長で税収が増えたとしても金利上昇で国債の利払い費が増えるためだ。
〔中略〕
 財務省が来年度予算案の審議に合わせて提出した資料で明らかにした。国債残高は13年度末では732兆円だが、22年度末の時点で1014兆円に膨らむ見込み。12年末時点で997兆円に及んだ「国の借金」のうち政府短期証券などを除く国債残高だけを推計した。
 安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」が順調に進むことを前提に一連の試算では名目成長率を3%に置いた。税収の押し上げ効果が期待できる半面、長期金利の想定も1.8%から2.5%に上がると見込み、国債の元利払いのための負担(国債費)が重くなる。
 13年度末で22.2兆円の国債費は16年度末で28.7兆円に膨らむ。歳入を見ても、消費税率の引き上げ後も借金に依存する体質にさほどの変化はない。今回の試算では新規国債発行額は40兆円を下回らず、一般会計の規模(13年度は92.6兆円)は15年度で100兆円を超えるとした。
 政府は、財政健全化の指標である国・地方あわせた基礎的財政収支(プライマリーバランス)の赤字を15年度に国内総生産(GDP)比で半減し、20年度に黒字にする目標を掲げている。内閣府が先に公表した13年度の基礎的財政収支はGDP比で6.9%の赤字。赤字半減の目標にも黄信号がともっており、大規模な歳出削減が欠かせなくなってくる。

事実上、財務省が財政危機の到来を予言しているも同然である。
この記事の図表を見ると、2016~2017年に預貯金総額を公的債務が上回る
「危険エリア」に突入する
であろうことが分かる。

愚かしいアベノミクス信者や、己の利益を計算してアベノミクス賞賛に踊っている輩は、
この高い確度で予想される近未来の悲惨な有様を見るがいい。
今、アベノミクスを賞賛するのはバブル崩壊の直前に「平成の鬼平」と喚いていた愚劣な連中と同じである。
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