2007年までの円安が一気に反転して
日本を訪れる外国人観光客が激減していますが
中国からの訪日者数だけは堅調のようです。
この本によれば中国の都市圏では新しい世代が育ちつつあり、
見栄っ張りで派手さを好む旧世代を「ダサい」と見下し
寧ろ日本や韓国の若年層に近い感性を持っているのだそうです。
中国の大手企業では社員や顧客への報賞として
日本旅行をプレゼントするとのこと。
優良社員らに日本旅行プレゼント 中国の大手企業で増加(共同通信)
http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/politics/CO2009103001000865.html
”中国の大手企業で、優良顧客や業績を上げた社員に日本旅行をプレゼントす
る例が増えていることが30日、独立行政法人国際観光振興機構のまとめで
分かった。景気後退や円高の影響で訪日する外国人旅行者数が低迷する中、
中国は8、9月の2カ月連続で前年同月比プラス。同機構は報奨旅行を「今
後、急速に成長する有望市場」と位置付け、誘致強化に乗り出す方針だ。”
→ かつての日本とフランス・イタリアの関係が
今や中国と日本の関係となりつつあります。
(経済力の強い前者が、文化的魅力に富んだ後者の顧客となる)
特集ワイド:屋上菜園、川柳、「ユニクロ」「DHC」…工夫が命、百貨店(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091030dde012040069000c.html
”百貨店が苦しんでいる。急な景気低迷で、消費者の財布のひもが固くなった
からだ。一方、従来とは異なる工夫で客足を伸ばす店もあるようだ。百貨店
の今、をのぞいた。【坂巻士朗】
「面白いですよね。銀座の真ん中にピーマンが実っているのは」。そう笑う
のは、テレビの放送作家、寺坂直毅さん。28歳にして全国250以上の百
貨店を訪ねた経験を生かし、「胸騒ぎのデパート」(東京書籍)を出版した。
寺坂さんと創業140年の松屋銀座を訪ねた。「最近のユニークな取り組み
は?」と聞くと真っ先に連れていかれたのが、屋上だった。
松屋は5年ほど前に遊園地を閉鎖、ヒートアイランド対策として昨年、15
0平方メートルを菜園にして、トマトやカボチャなどを植えた。ベンチで昼
寝したり、お弁当を食べている人がいる。水やりや草取りは社員がボランテ
ィアで行い、収穫した野菜は持ち帰って食べる。
松屋広報課の大木幸生係長は「環境問題に真剣に取り組む姿勢を打ち出すた
めに始めました。休憩するお客さまから、心が休まるとの意見があります」
と言う。地道だが、社会貢献や文化発信に熱心な百貨店の伝統を感じる取り
組みである。
子供のころから百貨店を遊び場にしていたという寺坂さんは、「思いがけな
い商品を発見できる。歩いているだけで目が肥える」と魅力を語る。松屋で
好きな売り場は1955年からあるデザインコレクション。「先日も、7色
のアーチ形の積み木を見つけて、2万円ぐらいしたけど買いました」
□
先月の全国の百貨店の売り上げは4762億円余りで、前年同月と比べると、
なんと19カ月もマイナスが続いている。危機感から、日本百貨店協会の8
6社256店が共同の販売促進をしている。その一つが川柳の公募。<届い
たよ 笑顔と分かる 母の声>。入賞作が店内に張ってある。
銀座通りを行く人に百貨店の利用を尋ねると、統計を裏付ける答え。「定年
になってからはめったに来ない。景気が悪いから、高いものは買いにくい」
(千葉市、男性67歳)、「2、3年前は週に5日は来ていた。今は娘から
誘われるアウトレット店やスーパーに行くわね」(東京都中央区、女性63
歳)。
店内のパンフレットは英語、中国語は当たり前になった。大きな紙袋を提げ
た中国人グループに声をかけた。不動産業の社長という男性(39)が家族
のために買ったプラダの財布三つの合計金額は19万5000円!
「中国で買うより3分の1は安い。銀座に来たんだからたくさん買い物をし
たい」と話す。〔以下略〕”
まさに一時期のパリと同じです。
新興アジアの旺盛な消費を取り込むことは
日本にとって死活的に重要になってきます。
単純労働力の受け入れは逆の意味で致命的ですが
都市圏の高度人材ならば話は別です。
日本に好意的な層を増やし、関係を深める必要がある。
同様のことはインドについても言える。
ミシュランを大人げなく非難する人が多いが
そもそも一般日本人向けではないので、悪しからず。
「まだまだ日本の深さを分かっておらず、気の毒」との対応が正しい。
ミシュランを持って中印の観光客が日本を巡る時期も
近いのかもしれない。
かつて日本人がフランスでそうしたように。
日本を訪れる外国人観光客が激減していますが
中国からの訪日者数だけは堅調のようです。
![]() | 『ソーシャル消費の時代 2015年のビジネス・パラダイム』(上條典夫,講談社) |
この本によれば中国の都市圏では新しい世代が育ちつつあり、
見栄っ張りで派手さを好む旧世代を「ダサい」と見下し
寧ろ日本や韓国の若年層に近い感性を持っているのだそうです。
中国の大手企業では社員や顧客への報賞として
日本旅行をプレゼントするとのこと。
優良社員らに日本旅行プレゼント 中国の大手企業で増加(共同通信)
http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/politics/CO2009103001000865.html
”中国の大手企業で、優良顧客や業績を上げた社員に日本旅行をプレゼントす
る例が増えていることが30日、独立行政法人国際観光振興機構のまとめで
分かった。景気後退や円高の影響で訪日する外国人旅行者数が低迷する中、
中国は8、9月の2カ月連続で前年同月比プラス。同機構は報奨旅行を「今
後、急速に成長する有望市場」と位置付け、誘致強化に乗り出す方針だ。”
→ かつての日本とフランス・イタリアの関係が
今や中国と日本の関係となりつつあります。
(経済力の強い前者が、文化的魅力に富んだ後者の顧客となる)
特集ワイド:屋上菜園、川柳、「ユニクロ」「DHC」…工夫が命、百貨店(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091030dde012040069000c.html
”百貨店が苦しんでいる。急な景気低迷で、消費者の財布のひもが固くなった
からだ。一方、従来とは異なる工夫で客足を伸ばす店もあるようだ。百貨店
の今、をのぞいた。【坂巻士朗】
「面白いですよね。銀座の真ん中にピーマンが実っているのは」。そう笑う
のは、テレビの放送作家、寺坂直毅さん。28歳にして全国250以上の百
貨店を訪ねた経験を生かし、「胸騒ぎのデパート」(東京書籍)を出版した。
寺坂さんと創業140年の松屋銀座を訪ねた。「最近のユニークな取り組み
は?」と聞くと真っ先に連れていかれたのが、屋上だった。
松屋は5年ほど前に遊園地を閉鎖、ヒートアイランド対策として昨年、15
0平方メートルを菜園にして、トマトやカボチャなどを植えた。ベンチで昼
寝したり、お弁当を食べている人がいる。水やりや草取りは社員がボランテ
ィアで行い、収穫した野菜は持ち帰って食べる。
松屋広報課の大木幸生係長は「環境問題に真剣に取り組む姿勢を打ち出すた
めに始めました。休憩するお客さまから、心が休まるとの意見があります」
と言う。地道だが、社会貢献や文化発信に熱心な百貨店の伝統を感じる取り
組みである。
子供のころから百貨店を遊び場にしていたという寺坂さんは、「思いがけな
い商品を発見できる。歩いているだけで目が肥える」と魅力を語る。松屋で
好きな売り場は1955年からあるデザインコレクション。「先日も、7色
のアーチ形の積み木を見つけて、2万円ぐらいしたけど買いました」
□
先月の全国の百貨店の売り上げは4762億円余りで、前年同月と比べると、
なんと19カ月もマイナスが続いている。危機感から、日本百貨店協会の8
6社256店が共同の販売促進をしている。その一つが川柳の公募。<届い
たよ 笑顔と分かる 母の声>。入賞作が店内に張ってある。
銀座通りを行く人に百貨店の利用を尋ねると、統計を裏付ける答え。「定年
になってからはめったに来ない。景気が悪いから、高いものは買いにくい」
(千葉市、男性67歳)、「2、3年前は週に5日は来ていた。今は娘から
誘われるアウトレット店やスーパーに行くわね」(東京都中央区、女性63
歳)。
店内のパンフレットは英語、中国語は当たり前になった。大きな紙袋を提げ
た中国人グループに声をかけた。不動産業の社長という男性(39)が家族
のために買ったプラダの財布三つの合計金額は19万5000円!
「中国で買うより3分の1は安い。銀座に来たんだからたくさん買い物をし
たい」と話す。〔以下略〕”
まさに一時期のパリと同じです。
新興アジアの旺盛な消費を取り込むことは
日本にとって死活的に重要になってきます。
単純労働力の受け入れは逆の意味で致命的ですが
都市圏の高度人材ならば話は別です。
日本に好意的な層を増やし、関係を深める必要がある。
同様のことはインドについても言える。
![]() | 『ミシュランガイド京都・大阪 2010』日本語版 (MICHELIN GUIDE KYOTO OSAKA 2010 Japanese) |
ミシュランを大人げなく非難する人が多いが
そもそも一般日本人向けではないので、悪しからず。
「まだまだ日本の深さを分かっておらず、気の毒」との対応が正しい。
ミシュランを持って中印の観光客が日本を巡る時期も
近いのかもしれない。
かつて日本人がフランスでそうしたように。