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ECBの翌日物貸出残高が増加、欧州金融機関の資金繰り危機か - 中東の地政学リスクも高まり前途多難

2011-02-20 | 注目投資対象・株価の推移
           ↑ USD/JPY(infoseek)力なく沈下

注意:ECBの貸出残高の件はアイルランド銀行の預金資産売却のため
   とのロイター報道が数時間前に出ていたのを見落としていました。
   その情報が正しければ大事には至らない筈。

先週は週央に原油先物やゴールドの急反発があり、
ユーロ/ドルが反転して上を向き始めるなど
微妙な変化がありました。

しかし中国での執拗な金融引締めや
依然として政治リスクが燻っている現況から見て
(リビアではデモ弾圧がジェノサイドになりつつあるようだ)
市場はリスクオフを警戒すべき局面です。

ユーロはスマギ効果で短期資金が集まり過熱感が高まっていますが
ドル円に関しましては先週に書いた通りです。

「ドル円がダウントレンドから少しばかり上に抜けました。
 完全に抜けきるだけの余力はまだないでしょう」

ユーロ円に関する見方は微修正します。
113円の壁を突破する可能性がありますが一時的なものと見ています。
今年、ユーロのボラティリティは昨年に続き確実に大きくなる。

「遠からず下放れするものと思われます。
 当面は105円割れを想定すべきでしょう」

ゴールドに関しては「警戒すべき水準」との判断を変えません。

「ゴールドは高値波乱です。素人は手出し無用

「ゴールドが1400ドル台で苦戦しています。
 ここから中長期のポジションはくれぐれも注意。
 寧ろ今年中に売り時が来ると考えた方が良い」

以下の2つの見通しに関しては、
前者は維持、後者は修正を考慮中ですがまだ維持。

「ドル円の史上最高値更新は「あるか」ではなく
 既に「いつ」の問題となっています」

「ドル円の史上最高値更新はもう確定、
 中印株式とコモディティは高々と舞うことになるでしょう」


↓ EUR/USD(infoseek)テクニカル的には上だが既に高めの水準


↓ EUR/JPY(infoseek)スマギ発言で息を吹き返した!


ユーロ/ドルのチャートはしぶとく反転して判断の難しい局面。

先月下旬のチュニジア騒動をきっかけに急落した
警戒すべき水準にユーロが達しているのは確かです。


ユーロ上昇、利上げの用意あるとのECB専務理事発言で(reuters)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201102190017.html

”18日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが上昇。インフレ圧力に対処するた
 めに欧州中央銀行(ECB)は必要に応じて利上げを行う用意があるとのビーニ・
 スマギECB専務理事の発言が支援材料となった。

 終盤の取引でユーロ/ドルは0.6%高の1.3685ドル。電子取引EBSで一時
 1週間超ぶりの高値となる1.3716ドルをつけた。週間ベースでは1.3%高と
 なる見込み。
 主要6通貨に対するICEフューチャーズUSドル指数は0.4%下落し、77.6
 79となった。
 アナリストは来週のドル相場について、ユーロの動向次第との見方を示している。
 ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は「来週の
 米経済指標を受けてQE2(量的緩和第2弾)や金利に対する市場の認識が変わる
 ことはないだろう。QE2は予定どおり6月末で終了するとみられている」と述べ
 た。
 ECBの利上げ観測の高まりや、短期的なテクニカル要因でユーロは来週、対ドル
 で小幅上昇する可能性が高い。ただ、アイルランド大統領選挙やドイツ地方選挙な
 どをめぐる不透明感から、上値は限られるとの見方も出ている。

 一部アナリストは、ユーロ/ドルは1.38ドルを上抜ける可能性があるが、1.4
 0ドルまで上昇する公算は小さいとの見通しを示した。
 アナリストによると、チャート上ではユーロの見通しが強気に転じ、1.3250
 ドル付近が支持線となっている。一方、抵抗線は9日につけた1.3745ドル、
 その次は2日につけた1.3862ドル。”

 → 113円を割込みかけたユーロを復活させた
   ECB専務理事のコメントです。

   アナリストのコメントにもユーロについての迷いが見えます。
   短期的には利上げ観測を受けて上向き、
   やや先を見ると過熱感と隠れた懸念材料の多さで下でしょう。


ECBの翌日物貸出残高が連日増加、銀行の資金繰り難に懸念高まる(reuters)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201102180079.html

”欧州中央銀行(ECB)の流動性データによると、市中銀行がECBから借り入れ
 ている翌日物貸出残高は18日時点で160億0900万ユーロと前日から増加し、
 2009年6月以来の高水準となった。
 市場では、ユーロ圏の銀行が深刻な資金繰り問題に直面しているのではないか、と
 の懸念が高まっている。

 ECBの翌日物貸出は、17日に150億ユーロ超に急増する前は12億ユーロ程
 度だった。ECBは、翌日物貸出の内訳は公表していない。
 ECBは18日、市中銀行がECBから借り入れている翌日物貸出残高が高水準に
 なっていることについて、コメントを拒否した。

 ECBの広報担当者は「それについてはコメントしない」と述べた。”

 → きな臭いのはこちら。
   ECBは先週ポルトガル国債を買い支えたようです。
   欧州で市場に攻撃され易い脆弱な脇腹を
   ECBが必死でカバーしている可能性がある。

   中国の金融引締めの影響とともに、
   週明けよりの注目点でしょう。


海外慎重派も日本株強気に転換、一段高の期待も(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201102150064.html

”これまで日本株に慎重だった海外勢が、強気姿勢に転換しつつある。世界の株価が
 急回復しアンダーパフォーマンスが続いて信頼感が低下していた日本株だが、相対
 的なウエートが低下するなか、グローバル景気回復の強まりやM&A(合併・買収)
 などをきっかけに見直し機運が高まっているという。
 あす16日発表の米鉱工業生産などで米景気回復スピードの加速が確認され米金利
 が上昇すれば、円安効果も強まると期待されている。ただ外部環境に左右されやす
 い「体質」は変わっておらず
、新興国のインフレ懸念や欧州ソブリン問題などの行
 方を注視したいとの声も多い。
   <日本株のウエート変更の動きか>
 15日午前の日経平均は狭いレンジでのもみあい。米株高や円安などが一服し材料
 難のなか、「国内勢は期末を控えて動けない」(コスモ証券本店法人営業部次長の
 中島肇氏)が、欧州勢など海外投資家の買いが継続し底堅い展開となった。
 東証の3市場投資主体別売買内容調査によると、海外投資家は2月第1週まで14
 週連続の買越し。この間の買い越し額は約1.9兆円に達している。息切れを懸念
 する声も出ているが、ここにきて海外の慎重派が日本株に強気転換しており、海外
 勢の買い継続期待が高まっている。「リスク許容度が改善した外国人投資家の日本
 株の比率を上げるような性質の買いが多い。この銘柄やこのセクターが上がるから
 といった買いではない」(外資系証券トレーダー)という。
 クレディ・スイス証券のグローバル株式ストラテジスト、アンドリュー・ガースウ
 エイト氏は14日付リポートで、日本株のオーバーウエートを5%から20%に引
 き上げた。
食料品やエネルギーなどインフレが世界的な懸念要因だが、デフレの日
 本は最も恩恵を受けることができると指摘。新日本製鉄と住友金属工業の合併検討
 などM&Aの動きがみられることも好材料としている。
 ある外資系証券エコノミストは「これまで日本株に不信感を抱いていた海外の慎重
 派も、ようやく強気に転換してきたようだ。米金利が上昇する過程で日本株がアウ
 トパフォーマンスする傾向があるのは知られている。
16日発表の米鉱工業生産な
 どで景気回復スピードの加速が確認でき、米金利が上昇すれば、円安効果も強まる
 だろう」との見方を示す。
 ただ国内企業の決算発表は一巡、10─12月期国内総生産(GDP)や日銀金融
 政策決定会合などのイベントも通過し、国内の手掛かり不足を懸念する声もある。
 「新興国のインフレ問題はやや小康状態だが、一方で欧州のソブリン問題が再び注
 目を集め始めている。外部要因に左右されやすい日本株だけに注意が必要だ」
(国
 内証券ストラテジスト)という。
  <1月中国CPIは特段材料視されず>
 注目されていた1月中国消費者物価指数(CPI)は上昇率が4.9%と市場予想
 の5.3%を下回り、上海総合指数は堅調。ただ市場予想を下回りそうだとの噂が
 前日から出ていたこともあり、外為市場の反応は限定的だった。豪ドルが1.00
 58米ドル付近まで上値を伸ばした程度で反応は限られた。市場では、「インフレ
 圧力はあるものの、予想が5%台だったので、すぐに追加利上げかという切迫感は
 感じられない」(バンクオブアメリカ・メリルリンチのFXストラテジスト、藤井
 知子氏)との声が聞かれた。
 豪ドルは午前9時半に豪中銀が2月の金融政策会合の議事録を公表すると1.00
 20米ドル付近から上昇。洪水の影響で短期的に経済が減速するものの、6月以降
 は再び成長軌道に乗ると強気な内容が議事録に含まれていたことから、豪ドルは買
 い優勢となった。
 「ハリケーンなどの被害も物価上昇を通じて利上げ期待につながっており、自然災
 害が必ずしも悲観的な見方につながっていない」(みずほ証券為替アナリストの
 鈴木健吾氏)という。〔以下略〕”

 → 先週最も重要だった記事としてこちらを挙げます。
   米金利上昇とともに東証へ大量資金流入が起きるのは
   2005~2006年に我々が経験した通りです。
   矢張り今年は東証が香港を上回る可能性大だ。

   最後に円債関連の記載がありますが省略しました。
   関心のある方は元記事をどうぞ。

    ◇     ◇     ◇     ◇

注目銘柄。三菱商事の値が重くなってきました。

 丸紅(東証一部 8002) 404 → 437 / 453 → 587 / 450 → 587
             542 → 608 / 494

 三菱商事(東証一部 8058) 1,700 → 1,890 / 1,914 → 2,442
               2,287 → 2,442 / 2,129 → 2,272
               2,046 → 2,273

 マツダ(東証一部 7261)  232
               201 → 238

 ユナイテッドアローズ(東証一部 7606) 1,044 → 1,215
                     1,087 → 1,284

 住友金属鉱山(東証一部 5713) 1,492 → 1,368

 昭和シェル石油(東証一部 5002) 987 → 1059 / 966
                  716 → 723 / 688

 金価格連動型上場投資信託(大証二部 1328) 3,200 → 3,360

東証続伸ですが、幾つかのセクターは頭打ち感が強まっています。


預金準備率、0.5%引き上げ=融資抑制で1カ月ぶり―中国(時事通信)
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-110218X746.html

”【北京時事】中国人民銀行(中央銀行)は18日、金融機関が中銀に預け入れる
 預金準備率を0.5%引き上げると発表した。引き上げは約1カ月ぶり。24日
 から実施する。
 預金準備率は銀行が預金総額のうち、人民銀に預け入れを義務付けられる比率で、
 余剰資金を吸収し、貸し出しの伸びを抑制する効果が期待できる。水準は銀行に
 よって異なるが、大手銀行の大半で19.5%になるとみられる。
 中国ではカネ余りや食品価格の上昇などを背景に、1月の消費者物価指数(CP
 I)が前年同月比4.9%上昇。インフレ懸念が強まっている。
1月の70都市
 住宅価格統計によると、北京市の新築住宅が前月比0.8%上昇するなど、大半
 の都市で高い伸びを記録。不動産バブルに対する警戒感も根強い。”

 → 中国当局が必死でインフレを抑えようとしています。
   金融引締めは昨年からもう日常行事となりつつある。
   先週の香港市場は好況だったが、今週はそうはいかないだろう。





『日経会社情報』2011年新春号 2011年 01月号


    ◇      ◇     ◇     ◇

  【 いとすぎの為替ポジション 】

ドルとユーロで一時ロングヘッジしましたが、
基本的には変わらず。

ドルが下がってユーロが上がったので差し引きゼロ。

 2010/02/10 82.65 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/01/06 108.40 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/09/10 77.52 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/05/03 87.43 AUD/JPY Lev ×3.0
 2010/03/31 85.75 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)

    現在 > 113.72 ユーロ/円(損益91%)← 今年の損益率
         83.10 米ドル/円

 ◎ 2010年の損益率(手数料等除外)> 147%
 ◎ 2008年秋~09年末の損益率(手数料等除外)> 353%

  ▼ ポジション解消済み
 2010/02/03 111.36 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/01/27 82.87 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/01/21 112.38 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/01/14 110.19 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/12/29 107.80 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/12/23 83.12 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/12/08 84.10 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/11/26 111.24 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/11/15 113.30 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/11/04 115.10 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/09/16 79.57 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/09/24 112.68 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/07/15 76.20 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/06/29 77.09 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/06/17 78.07 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/06/04 78.18 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2009/07/22 76.77 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/04/21 86.74 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/04/23 86.88 AUD/JPY Lev ×3.0
 2010/04/13 86.28 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/04/01 86.40 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2009/10/29 83.08 AUD/JPY Lev ×1.5
 2009/10/29 82.75 AUD/JPY Lev ×1.5
 2010/03/04 80.12 AUD/JPY Lev ×1.5
 2010/02/16 81.15 AUD/JPY Lev ×1.5
 2009/11/04 81.01 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/01/29 80.01 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2009/12/11 81.38 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/01/06 84.86 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)

 …以下省略…


「資源国通貨は底打ちしました。
 豪中銀は政策金利を引き上げ始めており、
 豪ドルは緩やかな上昇トレンドに入っています」

中長期的な見通しは変更ありません。

「84円から74円のレンジ圏を想定」

豪ドルの短期的な見通しも変化なし。

「豪ドルは80円台前半で大きな抵抗に遭う」

ユーロ円は短期的に強い展開ですが長続きはしません。
ドル円は先週指摘した通り「伸び切った状態」です。

※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
※ このウェブログを参考とし、めでたく投資収益を得られた方は、
  収益への課税分を社会に貢献する組織・団体に寄付して下さい。
  (当ウェブログの こちらのカテゴリーも御覧下さい。)
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