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小学2年生の子供の読書量は親に比例する、という調査結果 - 子供は親や社会の姿を忠実に映し出す鏡

2010-08-19 | いとすぎから見るこの社会-全般
子供の読書量は、親の読書量と相関性が強いとの調査が出ました。
当然と言えば当然ですが示唆的で本質を衝く結果です。

教育を語る際に「最近の親は」「最近の若者は」「最近の子供は」と
まるで他人事のように批判する言説がありますが、
そう批判する本人はどうなのでしょうか。

社会変化や新しい動きを他人事のように批判する者は、
その本人が社会的責任と影響力を持っておらず社会に無視されているか、
もしくは社会に良い変化をもたらす力に欠けているかのどちらかです。

教育社会学を専門とする広田照幸教授は、
日本の教育に関する意識調査を分析して

自分の家では教育がうまくいっているが
他所の家庭ではうまくいっていない

という意識が非常に強いことを明らかにしています。
これは自己欺瞞以外の何物でもありません。





『日本人のしつけは衰退したか』(広田照幸,講談社)


私はこの分析は日本で広く適用できると考えます。

「自分は政治をよく理解しているが、他人は分かっていない」
「自分は経済をよく理解しているが、他人は分かっていない」
「自分は教育をよく理解しているが、他人は分かっていない」

真に優秀な人材は本当に謙虚で、
自らの頭脳と知識に限界があること、
広い世界にはとてつもなく優秀なライバルがいて
真正面からぶつかれば一瞬も油断できない厳しい戦いになること、
パラノイアのようになり常に成長し続けなければ
埋もれてしまうか滅んでゆくことを本能的に知っています。

日本の政治や経済、教育が良くないとすれば、
それは我々有権者の知的能力や言説、構築力が劣っている証左であり、
そう考えて自らを律する人々が増えなければ良い社会には絶対にならない。


子どもの読書量、親に比例 小2対象に厚労省調査(共同通信)
http://mainichi.jp/select/today/news/20100806k0000m040082000c.html

小学2年生が1カ月に読む児童書や絵本の数は、親の読書量にほぼ比例することが
 14日、厚生労働省の調査で判明。同省は「親の読書習慣が大きく影響している」
 と分析している。母親の文庫や単行本の読書量が、1カ月に「1冊」の場合、子ど
 もが読む本は「1冊」17.4%、「2、3冊」が最も多く34.1%。母親が「1
 2冊以上」の場合は、「12冊以上」が55.7%と半数を超えた。父親も同様の
 傾向。”

本を多く読めば読むほど望ましいかどうかは何とも言えませんが、
親の影響の強さは明らかです。

…あの秋葉原の事件の犯人の母親が出廷した際に、
最初から「賠償はできません」と言明したのを知って
矢張り親と子供は、嫌なところで似ているものだと思いました。
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