今週の『週刊東洋経済』は流行に乗った哲学の特集でした。
哲学は一服の清涼剤にはなりますが、それ以上の効果は望めません。
あらゆるものが川の流れのように過ぎ去るこの国では尚更です。
個人的な見解では、哲学とは社会的影響力を増大させたい知識人による、
知の特権を確保し誇示しようとする政治的な別動部隊に他なりません。
私の意見としては、70年代に何故リベラリズムが「自壊」し機能不全に陥ったか、
政治経済史に学ぶべきだったのではないかと考えます。
現実の政治では「正義」の裏に「権力闘争」「利権」が固着しており、
政敵を撃ち壊滅させるためのパトリオット・ミサイルの別名に過ぎない。
毛沢東が示したように、哲学は政治の上に君臨するように見せかけて、
その実は非情な道具として利用されているのが実態だ。
最も評価したいのは、P28の桂畑誠治・第一生命研究所主任エコノミストの
「輸出・個人消費拡大で米国の二番底は回避」です。
現在の米経済の各指標について「回復ペースの鈍化」であると
冷静沈着に確認されており素晴らしい。
今週の週刊エコノミストの特集よりこちらの方が正しいと思います。
結局、真実は市場の囁く小さな声の中にあるのですから。
◇ ◇ ◇ ◇
さて恒例の推薦書ですが、
こちらが筆頭に来ているのが象徴的です。
「世界経済はアメリカ経済の回復次第」なのでしょう。
でもどうしてこれほど深い知性に支えられた鋭いノンフィクションが
日本のジャーナリストから出てこないのでしょう。
誰かその理由を教えて下さい。
↓ ↓
▽ 日本社会の既得権だらけの現状を全く無視した本が
上位に来ているのには驚かされましたが。。
(北欧には1400兆円の金融資産も年功賃金も退職手当債も存在しない)
▽ 幸いにこちらも上位に来ていたのは、まだ日本の読み手が健全な証拠です。
◇ ◇ ◇ ◇
そうそう、P122の「The Compass」は面白い。
あの山田昌弘教授の最初の研究出版が、何と!
「日本のシンクタンク」だったという逸話は初耳です。
官製シンクタンクばかりの日本をどうするか??
(21世紀研究所とか業界のシンクタンクも多々ありますよねえ)
個人的には大手メディア数社が対等出資してひとつ、
(メディアには鋭いアンテナはあるが頭脳が不足しているため)
シンクタンクを設立してはと思いますがどうでしょう。
◇ ◇ ◇ ◇
一方、『週刊ダイヤモンド』は得意の病院ランキング特集。
看護師匿名座談会は面白いですが、
(開業医や勤務医の座談会も期待したい)
昨今の医療現場の軋みを踏まえ路線調整した方がいいと思います。
こちらは詳しく触れたい点があるのでエントリーを改めます。
哲学は一服の清涼剤にはなりますが、それ以上の効果は望めません。
あらゆるものが川の流れのように過ぎ去るこの国では尚更です。
個人的な見解では、哲学とは社会的影響力を増大させたい知識人による、
知の特権を確保し誇示しようとする政治的な別動部隊に他なりません。
私の意見としては、70年代に何故リベラリズムが「自壊」し機能不全に陥ったか、
政治経済史に学ぶべきだったのではないかと考えます。
現実の政治では「正義」の裏に「権力闘争」「利権」が固着しており、
政敵を撃ち壊滅させるためのパトリオット・ミサイルの別名に過ぎない。
毛沢東が示したように、哲学は政治の上に君臨するように見せかけて、
その実は非情な道具として利用されているのが実態だ。
『週刊東洋経済』2010年 8/21号 |
最も評価したいのは、P28の桂畑誠治・第一生命研究所主任エコノミストの
「輸出・個人消費拡大で米国の二番底は回避」です。
現在の米経済の各指標について「回復ペースの鈍化」であると
冷静沈着に確認されており素晴らしい。
今週の週刊エコノミストの特集よりこちらの方が正しいと思います。
結局、真実は市場の囁く小さな声の中にあるのですから。
◇ ◇ ◇ ◇
さて恒例の推薦書ですが、
こちらが筆頭に来ているのが象徴的です。
「世界経済はアメリカ経済の回復次第」なのでしょう。
でもどうしてこれほど深い知性に支えられた鋭いノンフィクションが
日本のジャーナリストから出てこないのでしょう。
誰かその理由を教えて下さい。
↓ ↓
『バーナンキは正しかったか? FRBの真相』(デイビッド・ウェッセル) |
▽ 日本社会の既得権だらけの現状を全く無視した本が
上位に来ているのには驚かされましたが。。
(北欧には1400兆円の金融資産も年功賃金も退職手当債も存在しない)
『「分かち合い」の経済学』(神野直彦) |
▽ 幸いにこちらも上位に来ていたのは、まだ日本の読み手が健全な証拠です。
『デフレの正体 経済は「人口の波」で動く』(藻谷浩介) |
◇ ◇ ◇ ◇
そうそう、P122の「The Compass」は面白い。
あの山田昌弘教授の最初の研究出版が、何と!
「日本のシンクタンク」だったという逸話は初耳です。
官製シンクタンクばかりの日本をどうするか??
(21世紀研究所とか業界のシンクタンクも多々ありますよねえ)
個人的には大手メディア数社が対等出資してひとつ、
(メディアには鋭いアンテナはあるが頭脳が不足しているため)
シンクタンクを設立してはと思いますがどうでしょう。
◇ ◇ ◇ ◇
一方、『週刊ダイヤモンド』は得意の病院ランキング特集。
看護師匿名座談会は面白いですが、
(開業医や勤務医の座談会も期待したい)
昨今の医療現場の軋みを踏まえ路線調整した方がいいと思います。
『週刊ダイヤモンド』2010年 8/21号 |
こちらは詳しく触れたい点があるのでエントリーを改めます。