冬牡丹 まぶしきような 傘の下
馬糞 Bafun
まだ、学校が神聖だった頃、男子学校と女子学校が分
かれていた時代があった。
日本が日本らしい誇りを持っていた時代である。
女学生は紺袴に絣の着物、長い髪をリボンで結んで、
ああ、どんなおしゃべりをしているんだろうと、青年が
遠くからあこがれていた時代である。
傘の下の牡丹を眺めていると、ドラマに描かれるそん
な女学生の姿が重なる。
【女性美の原点】
この世の人間は、野獣としての肉体と、仏性をもった
神聖な魂の二重構造を持っている。
獣性と神聖が並列的に同時存在しているのではなく、
魂の神聖が肉体の獣性を統御する関係である。
ところが、現代憲法の下で神聖が危険視されるように
なってからは、肉体人間中心主義が主流となった。
野獣的オス・メスの日本人が大勢を占めるようになっ
たのである。
その結果、シャクヤクや牡丹のような女性は稀になっ
た。
まことに、残念なことである。
女性リーダーたちよ、牡丹の花の前で現代女性の品の
なさを、知性の乏しさを恥じ入るが良い。
ああ、フォービズム・・・ 傾城の色香よ、警世のあ
だ花よ。
世界に誇る日本伝統の女性美は、着物文化によって育
ち、着物文化の衰退とともに失われてきたのではないか。
着物と髪型の美しさこそは、時代劇の魅力である。
梅士 Baishi