北関東をさすらうラッパー、
今度は栃木に出没!
「SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」69点★★★☆
いいねえ♪ああ切ないねえ♪と、
見終わるころには思わずリズムを取ってる
サイタマノラッパーシリーズ第3弾です。
世界的なラッパーを夢見て、北関東をさすらう
ヒップホップコンビ“SHO-GUNG”の
太めのイック(駒木根隆介)と痩せのトム(水澤紳吾)。
数年前に“SHO-GUNG”を脱退して
上京したマイティ(奥野瑛太)は、
人気ヒップホップグループのパシリを2年務めるも、
理不尽な扱いを受け、
ヤツらに追われる身になってしまう。
栃木に逃亡したマイティは、
ひょんなことから
地元開催の音楽イベントの手伝いをすることになるが――?!
お馴染みの“SHO-GUNG”二人組が登場すると、
それだけで笑みが漏れてしまいますねえ。
前回の女子ラッパー話は
土地に縛られてる感やら妙齢女子の悲哀やら
けっこう“ひだ”が深かったけど、
今回のストリームは、それに比べると直球。
悪くいうと平凡、
逆に見やすいといえばそうかもしれない。
夢を追うものの泥沼にハマリ、
なかなか人生の芽が出ない不幸な主人公マイティの
もがきと、悲痛な叫びが切ない。
彼の登場パートは徹底的にダークで
いっぽうマイペースに旅を続ける“SHO-GUNG”の二人組は平和そのもの。
この対比が切なさを増幅させてます。
ラスト、
入江流の空気を取り込む超・長回しは必見。
さりげなく劇的な構図も効いてますよう。
監督によると、一応北関東3部作はこれで終了、らしいです。
またどこかに出没しそうですけどね。
★4/14(土)から渋谷シネクイントで先行公開。ほか全国順次公開。
「SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」公式サイト