なーんかタイトルにヤラしい感じがしちゃうのは
マイナスなのか。いや、プラスなんじゃないか、とか(笑)
「コーマン帝国」74点★★★★
監督作品50本、プロデュース作品550本超(!)という
米インディペンデント界の超・凄い人物
ロジャー・コーマン氏のドキュメンタリーです。
御年86歳にして
バリバリの現役映画人である彼は、
1950年代から、流血あり、ピラニアあり、女体ありの
いわゆるB級の“ドライブイン映画”と
呼ばれるジャンルを追求し続けている。
まずおもしろいのが
ご本人がそのような暴力的な映画を撮るような人にはとても思えず、
上品な教授のような人物であること(笑)
それでいて「ルールをみると破りたくなるんだ」なんて悪ガキっぷりが
最高のジョークみたいです。
「最初の殺人をどのタイミングでやるか。あとはどの間隔で殺すかだね」とか
笑いながら解説するのも、
マジ凄いというか笑えるというか(笑)
さらに
その功績はA級で
ジャック・ニコルソンやマーティン・スコセッシなど
そうそうたる若い才能を見いだしてきたんですね。
そんな偉大な人物の人生を
サクッと鮮やかにまとめた若い女性監督が見事。
彼女にこの映画を撮らせたことが
まさに「才能を見い出す天才」の本領かもしれませんねえ。
そして
「血しぶきとび、美女が叫ぶ!」的な彼らの業界にとって
「ジョーズ」の登場がいかに脅威だったか、なども
非常に興味深く聞き入りました。
まだまだ映画には勉強すべきことがありますねえ。
★4/7(土)から新宿武蔵野館で公開。ほか全国順次公開。
「コーマン帝国」公式サイト