ようやく来週公開ですね。
「オカンの嫁入り」70点★★★
京都の古い町屋に暮らす
月子(宮あおい)は
オカン(大竹しのぶ)と犬のハチの3人家族。
ある夜、酔っぱらったオカンが
金髪にリーゼントの若者・研二(桐谷健太)を連れてくる。
そしてオカンが言うことにゃ
「わたくし、ケンちゃんと
ケッコンすることにしました」
はああ?と、
本気にしない月子だが
このケンちゃん、見た目によらず
意外と礼儀正しかったりするようで――?
舞台挨拶で見た呉美保監督(33)は
ごくごくフツーの雰囲気が感じいい娘さんだった。
その感じそのままに
素直にスッと撮られた家族ドラマ。
前作「酒井家のしあわせ」と似た空気で
いいあんばいに笑いがあり
美味しそうなごはんとともに
あたりまえで、見落としがちな
家族の絆の大切さを見せてくれます。
その当たり前こそが、かけがえのない幸せであり
それを実感せよというのが
映画を貫くメッセージ。
ケンちゃんが言う
「いま当たり前にあることが
すぐその先でなくなるかもしれない」
という言葉が、意外なほど心にずーんと響いた。
これ最近、身近に死を経験した人間には
よくわかるんだよなー。
ただ、すごーく根源的なこと言っちゃうと
オカンは大竹しのぶさんじゃなくても
よかったんじゃないか、と思う。
すごく抑えた芝居だとは思うけど
どうしても彼女だけ
“気配”が違うように番長には見えました。
ま、それはともかく
ちゃぶ台に並ぶごはんもこの映画の主役。
しかも地味~な色のきんぴらとか
野菜の「たいたん」とか
ツヤツヤの炊きたてごはんとか
気張った感じでないのが
これまたいいあんばいでした。
★9/4から角川シネマ新宿ほか、全国で公開。
「オカンの嫁入り」公式サイト