ヒュー・ジャックマンの
清廉潔白な雰囲気が、利いてるなあ。
「フロントランナー」71点★★★★
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1988年、
アメリカの大統領選において
コロラド州選出の上院議員ゲイリー・ハート(ヒュー・ジャックマン)が
最有力候補(=フロントランナー)となった。
若く、ハンサムで、未来を見通す力に満ちた彼は
人々を惹きつける、カリスマ政治家だ。
だが、そんな彼が思わぬ失速をすることになる。
いったい、なにが起こったのか――?!
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1988年、
次期大統領戦の最有力候補となった
若きカリスマ政治家ゲイリー・ハート。
その彼が
なぜ選挙戦から脱落したか?を描く。
ルックスよく、まじめに政治を考える好人物な彼は
まあ、女性問題でつまづく訳ですが
これが無粋な「不倫スキャンダル劇」ってところに落ちないのが
この映画のおもしろさ。
環境問題に目を向けていたり、
セクシュアリティに関して
リベラルを匂わせるシーンがあったり
すごーく進歩的で、政策や國の未来は見通せていたクレバーな彼が
「政治とプライベートは関係ないだろ」って
そこの部分だけは、時勢や国民の空気を読めなかったという皮肉。
そして若き記者VSハートが、「何を伝えるべきか」において
まっこう対決する構図が魅せる。
これはその後、
「マスコミは政治家の何を伝えるべきか」という
大きな転換点になった出来事だったんですね。
「パパラッチが政治家を追いかけるなんざナンセンス。それはハリウッドの仕事だろ」なんて
笑っていってた時代がうそのように
政治家は政策よりも、人柄や「行い」が重要視されるようになった。
それがめぐりめぐって
いまの「トランプショー」という
現実に跳ね返るのも興味深いし
なにより
演じるヒュー・ジャックマンのギトギトしてない精悍さが
この役に真実味を与えてる。
これがちょい悪系とかねっとり系だったら、説得力なかったわー(笑)
★2/1(金)から公開。