3Dって、こうくるんかい!
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「ヴァチカン美術館4K3D 天国への入口」69点★★★★
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ミケランジェロの天井画やラファエロの壁画などを有する
ヴァチカン美術館を、最新技術4K3Dで撮ったドキュメンタリー。
普通、美術館の3D映画と聞けば
「滅多に行かれない場所に行った感じにさせてくれる」
建物体験や、彫刻を見せるのかなあと思いますよね。
いやいや。
彫刻も建物ももちろん見られるし
場の臨場感もド級に美しいんですが、
この映画が画期的なのは、平面画を3Dで見せちゃったこと!
ミケランジェロの絵画に奥行きをつけ、
本当に宙空に浮いてるように見せたりする。
これってけっこう、「やっていいの?」な
ギリギリだと思うんですが
OKが出たのには、意味があるんだろうなと。
なんといっても
そうやって見る絵が
「作者本人がそう望んだのかも」という
状態に見えてくるからおもしろい。
ラファエロの絵画の奥行き感も
かなりキテます。
ほかにも美術館が所蔵する
ゴッホやシャガール、ダリの平面画も3Dになったり。
素人のワシは“空間”の3D感にばかり目がいってしまいましたが
おなじみ『週刊朝日』の「ツウの一見」で
漫画『チェーザレ』の監修もされている原基晶さんにお話を伺ったら
びっくりすることがたくさんわかりました。
原さん曰く、この映画の見どころはずばりミケランジェロで
彼の描く人物の立体感を3Dで見るのがスゴイんだと。
それにより、画家がさまざまな問題を
絵画に含ませていたことも、よりわかりやすくなっているそうです。
合間に挟まるあの謎のシーンにも意味がある……?!ということで
ご興味を持たれた方はぜひ、来週発売の『週刊朝日』をチェックです!
★2/28(土)からシネスイッチ銀座で公開。ほか全国順次公開。
「ヴァチカン美術館4K3D 天国への入口」公式サイト