英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『99.9 -刑事専門弁護士-』 第4話

2016-05-10 19:47:49 | ドラマ・映画
 『捜査一課9係 season11』が“今一つ”、『警視庁・捜査一課長』が“今一つ半”なので(楽しんで観ていますが)、急遽、刑事ドラマっぽいモノを追加して観ることにしました(この二つ、字面が似ているので録画リストを見る際は、紛らわしい)。
 なので、「刑事専門ルーム」の成り立ちなどの細かい設定は良くわかりませんが(ホームページで予備知識は学習しました)、さほど支障はないようです。



  ………………スムーズ過ぎという印象
 松本潤出演のドラマは、申し訳ないが、あまり観ていない。観たのは『金田一少年の事件簿』(2001年)、『ごくせん』(2002年)、『ラッキーセブン』(2012年、途中で視聴脱落)ぐらいで、『ラッキーセブン』の「正義感が強く、暴走気味に突っ走る」という役柄のイメージがある。『花より団子』はチラ味程度だが、“俺様キャラ”だが真っ直ぐな性格というイメージ。
 しかし、今回のキャラは“出来る弁護士”という設定のせいか、「冷静でしなやかに物事に対処するタイプ」のようだ。
 まあ、松本潤も32歳、いつまでも突っ走りキャラをするわけにもいかない。もちろん、松本潤演じる深山大翔は、「頭が切れて、正義感や実行力もあり、しかも格好良い」というキャラ。これを松本潤が演じるのだから、格好よさは倍増。

 けれども、この「出来る主人公」の設定のため、主人公が行き詰まることなく案件を解決してしまう。
 駆け出しの弁護士なら、示談成立の際「本当にこれでいいのかっ!」とひと暴れするところなのだが、大翔(松本潤)には事後承諾で、当人も悟り顔で佐田(香川照之)に対応。示談で妥協してしまった菊池(板尾創路)の前に現れたものの、軽く「本当にいいんですか?」と投げかけるだけ。まあ、“美人局”の詐欺罪で訴えるという手段は頭に浮かんでいたんだろうけれど。
 結局、世間の冷たい視線に耐えられず、菊池の方から泣きついてくるという具合。なにか、≪主人公が淡々と真相究明してくドラマ≫だなあ。それと、松本潤の“合点顔”“したり顔(どや顔)”がやたら多い気がするが……

 この“スムーズ感”のもう一つの原因が、「脚本の雑さ」
1.“0.1%の極めて低い可能性”を謳う割には、かなり甘い隙間だった
・マスターにふたりの会話が聞こえていた。……BGMが大きくて聞こえない←そんなやかましいバーでは営業にならないだろう
・マスターと被害者女性は恋人同士で、金に困っていた。カジノに行くというダメ押し
・バーから現場まで、酔っ払った男性を補助しながらでは、犯行時刻に間に合わない。……実際はマスターが菊池を背負って移動。タクシーのドライブレコーダーにしっかり捉えられていた。
  そもそも、どうしてバーからそんな遠いところを犯行現場に選んだのだろう。“中年サラリーマン風の男性がバーテンダーに背負われ、若い女性が同行”なんて、目立ってしょうがないだろう。

 「わざわざ無実を証明しやすいようにしたのではないか」というほどの犯行計画の甘さ。とても、0.1%の大逆転とは思えない。


2.事件の真相も黒幕の正体も見え見え、黒幕を追い詰める材料もリピート感が強い捻りのないストーリー
 あまりにタクシーのドライブレコーダーの画像が強力で、視聴者には切迫感に欠ける追及シーンだった。ふたりを聴取を並行して行う“囚人のジレンマ”を使うなら、この映像はない方が面白い。
 この映像、佐田を説得するプレゼンで1回、ふたりを追及する際2回、黒幕の社長・鵜堂 (升毅)を追及で1回の計4回。また、その他の状況証拠も佐田へのプレゼンでも視聴者周知の事実をリピート。
 最後の鵜堂へのダメ押しも、直接のふたりの供述というのも意外性がない。
 新たな根拠として、「“菊池がヘッドハンティングされている”ということを鵜堂が知っていた」が取り沙汰されたが、社長なら知っていても不思議ではなく、根拠としてはそれほど強力ではない(大翔がえらく得意顔だったが)。
 また、井原に「すべてを話せば罪を軽くしてやる」という取引はどうなのか?……「ふたりだけの犯行と首謀者(主犯)が別にいるのとでは、罪の重さが変わってくる」と言ったほうが、スマートである。


3.計算ができない社長
 悪人に1000万円支払って、自分もリスクを犯すのと、善人(菊池)に1000万払って感謝されるのとどちらが得か?
 菊池に支払う額は1000万よりかなり多くなるかもしれないが、菊池の性格を考えると相場より少額で済みそう。
 悪人に支払った場合、今回の件で研究室の雰囲気は最悪になるのは目に見えている。今後、ふたりから脅迫される危険もある。


4.掌返しの社員や娘
 まあ、社員たちはドラマの進行上、仕方がないが、娘はどうなの?
 示談で妥協したことを責めたのは良いとして、示談後も信じていた様子を描写しないと、最後の一家団欒も薄っぺらく見えてしまう


★今週の名言
「時間が…オーバー久美子(大場久美子)」
 さらに、証人(共犯者)の2人を連れて来た事務員が大場久美子本人を登場させる(大場久美子は社長を案内する時も登場)。佐田だけが大場久美子に反応し驚き、カメラも彼女が去る姿を追っていたのが面白かった。

★今週の名シーン
 大翔らの緑のタクシー探しに迷惑がって、強面のタクシーのドライバーが迫ってきたが、実は救いの神だった。パラリーガル(アシスタント)たちのあまりの感謝ぶりに戸惑う彼の様子がナイス!


残念なストーリであったが、メンバーのやり取りは面白いし、今回登場しなかったライバル?の丸川や強敵・大友が絡んでくれば面白くなるかもしれない。
 

【ストーリー】番組サイトより
 深山 (松本潤) の所属する斑目法律事務所・刑事事件専門ルームに、新たな依頼が舞い込んでくる。
 太陽光発電に関する世界的発明者である 菊池 (板尾創路) が、仕事の元同僚である 井原宏子 (ハマカワフミエ) への強制わいせつの罪で告訴され、弁護を依頼してきたのだ。菊池は強く無罪を主張するが、この手の事件は当事者の証言以外に証拠が乏しいため、潔白を証明するのは難しい。
 そんな中、菊池の勤めるウドウ光学研究所の社長・鵜堂 (升毅) が、会社で示談金を準備させて欲しいと提案する。現在、菊池が研究を進めている特許技術が完成間近なのに、裁判のために開発が遅延してしまっては、あまりに不憫だという。喜ぶ菊池は研究チームにこれ以上迷惑をかけないためにも、示談を成立させるが…。

ゲスト
菊池章雄 … 板尾創路
井原宏子 … ハマカワフミエ
鵜堂   … 升毅
根元 勇 … 淵上泰史
事務員  … 大場久美子
菊池の妻 … 比企理恵

脚本:宇田 学
演出:金子文紀
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2015~16 順位戦C級1組最終局 ……≪この投了図は、ないんじゃない?≫と思ったが…「その3」

2016-05-09 22:07:24 | 将棋
「その1」「その2」の続きです。

第2戦 対小林裕士七段戦
 先手の浦野八段が角交換をせずに早繰り銀に進めたのに対し、後手の小林裕七段が飛先歩交換後に飛車を8五に引き横歩取り模様で対抗。
 さらに、浦野八段が▲6六歩と角道を止め、陣立ての構想力の勝負へと持ち込むという序盤だった。

 桂交換後、互いにその桂馬を打ち合った局面。次の△8七桂成が受からないが……。
 図以下、▲3四歩△4四角▲4五銀△5三角▲5四銀△4二角▲7四桂△8七桂成▲6二桂成△同金▲7四銀△8四飛▲6三銀左不成△6一金(第8図)と進む。

 先手は桂馬を成りこまれたものの、後手の角を攻めながらズンズン駒が前進した。このやり取りは先手の利が大きく先手優勢。
 しかし、ここで▲8七金△同飛成と成桂を清算(金桂交換の駒損)したのが良くなかった。
 ▲7八銀と引けば龍当たりで先手が取れ▲5五桂や▲5三桂で攻める計算だったが、△7七桂▲6八玉に△6七歩が痛打だった。▲8七金は飛車を成り込ませ、後手の攻めを加速させてしまった。

 ▲6七同金は△6九金▲同銀△同桂成▲同玉(▲5八玉は△7八龍がある)△6七龍で敗勢なので、△6七歩には▲同玉と取ったが、△7六龍と王手で龍に逃げられ、以下▲6八玉△5三歩と先手で受けられ、大きく予定が狂ったのではないだろうか。
 △5三歩以下、▲7七銀△8七龍▲4五桂と後手陣に食いつくが、△7六歩▲5三桂不成△3一玉▲6一桂成△7七歩成▲5九玉△6七とが厳しく、1手届かない。
 以下▲5二銀成△8六角▲4九玉に△3三桂(第9図)が見事な延命策。

 先手も▲5三銀不成と詰めろで肉薄するが、△2一玉と延命手筋の第二弾の“早逃げ”!
 尚も▲4二金だと追いかけるが、ここで△3一歩(第10図)と歩で受けられるのが早逃げの効果。

 以下▲3二金△同歩▲3三歩成△同銀で、浦野八段が投了。終局時刻は22時12分。消費時間は▲浦野八段5時間54分、△小林七段3時間45分。

 
 第8図に戻って

 ここでは角を活用する▲6六角が8八に利かしながら▲2二角成△同金▲4三銀成や▲4三銀成△同金▲2二角成を狙う絶好の一手だった。
 また、第8図の少し前、▲7四銀打を決めずに▲6六角と含みを持たせて角を活用するのも味が良かった。

 とにかく、本譜は先手の角が狙われるだけの駒になってしまったのが痛かった。

「その4」に続く。  
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2015~16 順位戦C級1組最終局 ……≪この投了図は、ないんじゃない?≫と思ったが…「その2」

2016-05-08 22:53:50 | 将棋
「その1」の続きです。

浦野八段の順位戦での戦いぶりを振り返ろう。
第1戦 対金井恒太五段戦

 6手目の浦野八段の△3三角に、金井五段が▲同角成と反応。△3三同金と阪田流向かい飛車模様から、▲6八玉に△6五角と筋違い角を放った局面。
 このように、浦野八段は力戦型、手将棋に持ち込む手法を多用しているようだ。

 お互い手探りの難解な戦いが続き、

 後手玉のコビンを狙う先手に対し、飛車角を軸に8、9筋を突破を目指し△8六歩と突き、いよいよ険しさが増す。
 この手を境に、8筋を中心に左辺が主戦場となり、攻め込む後手・浦野八段に対し、強く応戦する先手・金井五段の図式となった。


 ここが、ポイントの一つとなった局面。
 第3図では、△8七ととすれば後手有望だったようだ。▲8七同金△9九香成▲同飛△8七角成▲9一飛成△9二金▲8二竜△同金▲4一飛△5一香が一例。
 実戦は△8八と▲同金△7六桂▲5七玉△8八桂成▲同飛△8七歩▲8九飛△9九香成▲同飛△5六香▲同銀△同角▲8五香△9八歩▲同飛△8九角成▲8二香成△9八馬と進む。
 飛車が振り替わったが、この取り引きは先手に利がありそう。

 さらに少し進んで第4図。

 この少し前の▲3一飛が▲7一角までの1手詰と4四の金取りを見た手。後手は先手玉を攻めて形を決めると同時に、合駒を強要し持駒を消費させてから5二の金を4二に寄せて詰めろを外した(5二に玉を逃げる余地を作った)ところ。
 ただ、これでは手順に▲3一飛成と銀を取らせ、更に4二の金取りとなってしまう。窮余の一着か?
 第4図以下、▲5一角△4二玉▲3一飛成と進み後手玉の命は風前の灯と思われた。
 △4一金打!

……受けながら角の入手を図り、後の△1五角に望みをつなぐ。
 図以下、▲4二角成△同金▲4五歩(詰めろ)△1五角▲2六歩△同角▲6八玉(▲4八金打が手堅かった)と進む。

 ここで、実戦は△4七銀不成としたが、素直に▲同金と応じられ、△2八龍の追撃には▲6九玉と引かれて、先手玉に詰みはなく、後手玉には詰めろが残っており、あとは一手一手となった。
 第6図では、△6七香▲7八玉△4五金とすれば、先手の勝ちではあるが、相当難解であったらしい。


 終局時刻は0時49分。消費時間は▲金井五段5時間58分、△浦野八段5時間59分。

 こんなに詳細に書くつもりはなかったのですが……(需要はあるのでしょうか?)
「その3」に続く。
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2015~16 順位戦C級1組最終局 ……≪この投了図は、ないんじゃない?≫と思ったが…「その1」

2016-05-07 22:35:50 | 将棋

 20時7分、浦野八段が投了し、中村のB級2組への昇級が決まった。


 最終局を前に、昇級争いは8勝1敗の中村太地六段(2位)、斎藤慎太郎六段(9位)、北島忠雄七段(31位)と7勝2敗の船江恒平五段(6位)の4棋士に絞られていた。記述した順に有力で、50歳の北島七段がここまで8勝1敗は“大健闘”だが、中村六段と斎藤六段の両棋士に勝たれてしまうと、北島七段は勝っても昇級ならずという状況であった。
 しかし、午後8時7分という早い時刻の決着で、昇級枠のひとつがあっさりと決定してしまった。
 早い投了時刻もさることながら、本格的な戦いが繰り広げられることもなく、銀桂両取りの飛車打ちが炸裂しての42手の投了は、あまりにも不甲斐ないと感じた。これでは、天運を信じて必死に戦っている北島七段が気の毒だ……
 そういう怒りに近い感情で記事を書き始めたが、そんな短絡的なものではなかった。



 この将棋、先手の浦野八段が奇策を用いた。
 これまでも、浦野八段が力戦や手将棋に持ち込むが、それが空振りに終わって大差で敗れるという将棋を何回か観た記憶があり、この将棋も“一発狙い”の奇策が失敗し、あっさり土俵を割ったのではないかと思った。
 42手の短手数、終了時刻も早い……しかし、よく見ると、消費時間は▲浦野5時間4分、△中村3時間2分、浦野八段の残り時間は1時間を切っている。第1図の▲9七角にも1時間6分考えている。
 これは、“淡泊な指し方”と決めつけるのは早計かもしれない。そこで、浦野八段のこの期の将棋を並べてみた。

「その2」に続く
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『再捜査刑事・片岡悠介9』

2016-05-06 21:01:06 | ドラマ・映画
 惚れっぽくて、美人に甘い男性キャラが主人公というサスペンスは好きではないが、再捜査班の4人のメンバーの掛け合いが面白さが若干上回っているので良しとしている。若干、再捜査を留めようとする班長がとのやり取りがしつこい。再捜査するのが“再捜査班”の仕事だと思うが…

 で、肝心の内容だが……
 5年前の事件の捜査が駄目過ぎた。
 何がかというと、あらすじを利用(引用)させてもらうが、
「久瑠実の遺体の首に奇妙な傷跡がついているのを不思議に思う。写真を見た科捜研の一二三祐希(吉田羊)は、久瑠実がネックレスを着けており、その上から凶器のマフラーで首をしめられたのではと推測するが、遺体にはもちろん、現場にもネックレスなど見当たらなかったようだ」

 絞殺された際ついたと思われるネックレスの跡……つまり、まさに犯行当時装着していたネックレスが現場にないのを、当の捜査陣はどのように解釈したというのだろうか?
 まさか、「女を絞殺した男が、自分を刺す前に、犬に咥えさせるかして、室外に運ばせた」とか解釈したのだろうか?
 「第三者がネックレスを持ち去った」と考え、無理心中は偽装と考えるのが普通であろう
(わざわざ文字にするのも馬鹿らしいほどの自明さである)


 この時点で赤点をつけたので、これ以上の言及は、なしとさせてもらう(単なる“手抜き”)が、最後まで視聴して楽しんだことを付記しておく。
 

【ストーリー】番組サイトより
 片岡悠介(寺島進)は警視庁の“お荷物”部署・再捜査班に追いやられた“鼻つまみ者”の刑事で、口うるさい母・美知恵(吉行和子)と2人暮らしをしているバツイチ男。“カタブツ美女”の奥村澪刑事(原沙知絵)と、いじめられることで潜在能力を開花させる“ドM”な浅野直樹刑事(金子貴俊)、事なかれ主義で“定時退勤”がモットーの姉川恵津子班長(あめくみちこ)と共に、エリート刑事たちに解けなかった迷宮入り事件の謎を解き明かしてきた。

 ある日、街で女性の悲鳴を聞きつけた悠介。駆けつけると、路地に美しい女性が倒れていた。女性はジャーナリストの関川朋美(星野真里)と名乗り、自転車にぶつかって転んでしまっただけだと謝罪。しかし、悠介が再捜査班の刑事だと聞くと、急に話したいことがあると言い出す。 
 朋美は現在、“男と女の事件簿”という特集記事を担当しているが、過去の事件を調べていくうち、どうしても腑に落ちない殺人事件に行き当たったという。朋美が疑問を抱いたのは、5年前、同棲中の男女、椿山太(福島彰吾)と落合久瑠実(佐藤詩子)が死亡した事件で、椿山が久瑠実を絞殺した後、自分の胸を刺して命を絶ったとして、被疑者死亡で幕を閉じていた。しかし、朋美が調べたところ、2人の関係は良好で、かつ椿山は自殺するようなタイプの男ではなかったという。
 「私にも、真実を見逃してはならないという正義の心があるんです!」という朋美のまっすぐな言葉を聞いた悠介は、すっかり彼女に心酔。朋美の役に立ちたい一心で、澪や浅野を巻き込んで5年前の事件を調べはじめる。

 まず現場の写真を確認した悠介は、久瑠実の遺体の首に奇妙な傷跡がついているのを不思議に思う。写真を見た科捜研の一二三祐希(吉田羊)は、久瑠実がネックレスを着けており、その上から凶器のマフラーで首をしめられたのではと推測するが、遺体にはもちろん、現場にもネックレスなど見当たらなかったようだ。一二三はさらに、久瑠実の傷の形状が、3日前に公園で見つかった男の遺体が身につけていたブレスレットのチェーンと酷似していることを指摘する。被害者は、ウエディング会社の専務・井出文雄(ガンビーノ小林)で、同社長の磯部小百合(渡辺梓)によると、井出は近々、とても美しい女性と結婚すると話していたという。しかし、相手がどこの誰だかまったくわからず、捜査本部は井出が結婚詐欺にあった末、相手の女が彼を殺害したのではと考えはじめていた。
 ところが、その井出をだました結婚詐欺師の女が、なんと朋美とそっくりだとわかって…!?


脚本:深沢正樹
監督:伊藤寿浩


出演:片岡悠介…寺島 進
   奥村 澪…原 沙知絵
   浅野直樹…金子貴俊
   姉川恵津子…あめくみちこ
   一二三祐希…吉田 羊
   片岡美知恵…吉行和子
   関川朋美…星野真里
   田所智子…床嶋佳子
   磯部小百合…渡辺 梓
   二瓶勝成…大鶴義丹
   竹之内輝明…河相我聞
   秋野繭子…大河内奈々子 ほか
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『捜査一課9係 season11』 第5話「殺人ヨガ」

2016-05-05 21:57:18 | ドラマ・映画
今回のストーリーのミソ
『他殺に見せかける足跡トリック』 
『遺体のヨガポーズの真相』
…………………しかし、
それらに拘るあまり、被害者・マヤ(実は自 殺)の心理や行動が意味不明、理解不能なものになってしまった。

 まず、2つのミソを説明するのが順序かな。(下の方にある「ストーリー(あらすじ)」も参照してください)
『他殺に見せかける足跡トリック』
 一見、自 殺に思われた現場の状況だったが、ヨガマットまでのマヤの足紋がないことから他殺の線が浮上した。
 真相は、マヤが足カバーをして猫を抱っこしてマットまで行き、その足カバーを猫の首に巻きつけ首輪に見せかけて放した。だから、マヤの足紋が残っておらず、猫の足跡もマットから去っていくモノしか残っていなかった。
『遺体のヨガポーズの真相』
 マヤが取ったヨガのポーズは「サザンクロスのポーズ」だった。サザンクロスのポーズは腕を真横に伸ばし指を伸ばすもので、指し示すポーズにもなっており、その先には藤堂(婚約者・共同経営者)の写真があった。
 さらに、親友・蘭子へのメッセージでもあった。部屋を暗くしてスライド?を上映すると、夜景が浮かび上がり南十字星が見え、その南十字星のある位置の額縁の裏に、蘭子への遺書が張り付けられていた。
 遺書には死の真相(自分に対する藤堂の殺意や殺人計画、それに対抗する自分の決意、蘭子への謝罪や友情の気持ち)が書かれていた。サザンクロスのポーズの意味を知る蘭子だけにだけ判るメッセージ(ポーズ)だった。(実際には、遺体を発見した藤堂によって、「Aのポーズ」に変えられてしまった)

 確かに、≪おお、そうだったのか≫という真相だったが、
 これらに話を帰結するため、相当に無理が生じている
1.マヤの行為の不合理さ
 藤堂に殺されたように偽装しても、警察がそう判断し逮捕、更に刑が確定する保証はない。
 自ら命を絶つという行為は、結果的に藤堂が殺人の罪を犯すの防いだことになり、それなら、素直に殺された方が、ヨガスタジオが藤堂のモノにならない可能性が高い。(藤堂に自分を殺す動機があるという根拠などを第三者に託しておけばよい)

2.マヤの決断の不可解さ
 親友を裏切ってまでも、ホットヨガの第一人者にのし上がったマヤが、婚約者に裏切られ、スタジオと命を狙われていることに絶望し、自ら命を断とうとするのだろうか?
 たとえヨガスタジオを藤堂に奪われたとしても、マヤは悪事を働いていないし、実力も第一人者の地位がある。いくらでも、やり直せるはずで、死を選ぶほど追い込まれてはいない。心身とも充実させるヨガを行っていて、マイナス思考に行きつくのはおかしい。
 それに、虫がいいけれど、蘭子に謝って相談するのが最善だろう。


「藤堂の悪事を告発しようとする執念、生きることに向けてほしかったねえ」
と猪狩(伊東四朗)が事件後に呟いていたが、この一言で、話の不都合点をチャラにしてしまうのはどうかと思う。

3.遺書の隠し場所
 マヤが知恵を絞った隠し場所だが、現場検証で見つかってしまう可能性も低くはない。
 藤堂に見つけられないための工夫だが、当日の日中にでも蘭子へ封書で送れば良いのでは?

4.「Aのポーズ」って…
 「Aのポーズ」って誰でも考えそうだし、既に既存していそう。
 ネーミングもそのまんまだし(笑)(「英のポーズ」なら良いかも)


【ストーリー】番組サイトより
 若い女性に人気のヨガスタジオで、花形インストラクター・マヤ(白羽ゆり)の、奇妙な恰好をした遺体が見つかった。マヤが開発した「Aのポーズ」だという。自信作のポーズをとっての自殺かと思われたが、ベテラン鑑識課員・猪狩(伊東四朗)がヨガマットまでの足紋がないことを指摘、他殺の線も浮上する。
 青柳(吹越満)と矢沢(田口浩正)は、Aのポーズはマヤが親友だった蘭子(佐藤康恵)の開発したものを盗んだものだと聞きこんだ。蘭子は事件の夜にスタジオの外で目撃されていたが、その日の昼間にマヤから電話をもらい、唐突に思い出話をされて気になったからだとか。いかにも言い訳じみている…。怨恨による蘭子の犯行なのか?
 マヤの婚約者であり、共同経営者でもある藤堂には、事件当日のアリバイがあった。だが、志保(羽田美智子)と村瀬(津田寛治)の捜査で、藤堂はギャンブルで多額の借金を抱えていたことがわかる。マヤはこの男に殺されたのか?
 倫太郎(渡瀬恒彦)は、猪狩や直樹(井ノ原快彦)とスタジオを調べている最中、飾られていたメダルが1つ足りないことに気づいた。蘭子によると、マヤがはじめてもらった思い出の品らしい。
 その後、監察医の真澄(原沙知絵)がマヤの遺体から不可思議な点を発見、猪狩も現場で“あるはずのない跡”を発見する。被害者が遺したヨガのポーズ、そして現場に残された“あるはずのない跡”から浮かび上がる、事件の真相とは?

ゲスト
猪狩哲治 … 伊東四朗
姫川マヤ … 白羽ゆり
鳩山蘭子 … 佐藤康恵

脚本:深沢正樹
監督:長谷川康
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【歳時メモ】 シャガ、山藤、蛙(1週間ほど前)

2016-05-04 15:11:03 | 歳時メモ
「歳時メモ」と勝手に銘打っていますが、このカテゴリーの意味は、植物の様子や気候などをメモして、翌年以降に現記事を振り返ると、季節の進み具合が分かりやすいかなと思い、記事にしています。

【ブログをさぼっていたので、1週間ほど前の状況です】

 シャガも、山道で見かけるようになりました。
 山藤(ハルジオン)山の中腹当たり、部分的に紫色に見えるようになりました。
 植物ではありませんが、蛙(カエル)も鳴き始め、夜は大合唱です。

 上記の3つも例年よりは早いような気がします。
コメント (4)
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劇場版『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』 感想

2016-05-03 23:16:49 | アニメ
※公開中の映画なので詳細には語りません。
 それでも、多少のネタバレを含むので、その点を含み置いてお読みください。


★実は劇場版はあまり好きではない
 劇場まで足を運んでもらい、しかも有料。なので、それに見合うだけの「面白かった」「すごかった」といった満足感を与えなければならない。
 そのための効果的手段として、「強烈な刺激・インパクト」や「感動」の供給がある。具体的には、前者はアクションシーンや爆破シーン(大画面なのでより効果的)、後者は生死を懸けるシーン(病気・危機一髪)などが挙げられる。
 ハリウッドのスパイ映画や『ダイハード』シリーズなど、大概、映画冒頭に過激なカーチェイスが盛り込まれ、一気に観客の心をつかむ。確かに、スリルや迫力満点で、その莫大な予算や緻密な計算やテクニックには感心するが、その主人公たちのアクションに巻き込まれた一般人の甚大な被害・迷惑を考えると、個人的にはまったく楽しめない。

 劇場版・名探偵コナンもその傾向が強く、カーチェイスや爆破シーンが頻繁に登場する。コナンや蘭が生命の危機に陥るシーンも多い。推理映画というよりは冒険活劇の傾向が強い。『ルパン三世』化しているのである。
 私は「館もの」や「密室トリック」など、つまり、「犯人はお前だっ!」が見たいのであって、アクション映画ならハリウッド映画や『ルパン三世』でやってくれ!と言いたい。(まあ、ルパンよりは登場キャラが多くて多彩なので、アクション映画として観れば、それなりに面白いと思っている)


★『純黒の悪夢(ナイトメア)』の感想
1.過激すぎるカーチェイス
 重要機密を盗み出した黒の組織の諜報員を追跡する際、過激なカーチェイスが展開される。≪これでもか、これでもかっ≫という風にクラッシュシーンが繰り返され、辟易してしまう。それに、どんなに凄いカーアクションでも「アニメだから何とでもできる」と冷めたことを考えてしまう。コナンのスケボーアクションや終盤の超人的アクションも同じように感じる(ひねくれ者だなあ)。
 この時の公安に言いたい……「こんな大事(おおごと)にするくらいなら、侵入者を確保に当たる時、出入り口を厳重に外界と遮断しておくべき。それに、重要機密を保管するなら、硬質ガラスにしておけ」

2.無駄な「赤井 対 安室(バーボン)」
 格闘アクションを加えたかったのだろうが、対“黒の組織”として協力すべきふたり、しかも、一刻の猶予もない場面で、ふたりの格闘を見せられても、イライラするだけだった。(ジャッキーチェン並みのアクションもアニメなので何とで……)

3.推理が皆無に近い
 「犯人はお前だ!」「密室トリック」どころか、推理はほとんどなし(謎の女性に関する考察や、危機脱出(危機回避)に知恵を絞るシーンはあったが)。

4.最後は、やはり爆破・破壊
 水族館&遊園地が舞台で、「観覧車が目玉」という触れ込みという情報……その時点で、この観覧者、破壊されることは想像に難くなかった。
 会場の照明を落とし、静かなヘリコプター(実存するのか?そんな都合のいいモノ)を駆使した割には、大破壊。

5.少年探偵団というより我儘探偵団
 毎回そうなのだが、特に今回はやりたい放題の迷惑軍団。
 まあ、今回は奔放ぶりが、ヒロインに好影響をもたらした。

6.出番・活躍は微々の蘭と小五郎
 小五郎は運転手替わりの出番と、車中で居眠りしただけ(“眠りの小五郎”だから良いのかも)
 蘭のアクションもなかったし、警視庁のメンバーも活躍度は低かった。


と、不平ばかり並べたが
7.魅力満点のヒロイン(天海祐希)
 「黒の組織のメンバーだったヒロインが、記憶喪失になり、少年探偵団と触れ合うことで、人間性を取り戻す」というベタなストーリーだったが、このヒロインが魅力に溢れていた。
 ここまで、マイナス評価を並べていたが、ほとんどの劇場版に当てはまることで、織り込み済み状態。
 マイナス要素を打ち消して余りあるヒロインの魅力だった。天海さんの声質もマッチしており、セリフ回しも専門の声優と遜色ないというより、凌ぐ素敵さだった。


 次回は平次が出るらしい。
 できれば、館モノを所望。
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「吸引」(中田七段作詰将棋)の解答

2016-05-03 11:39:27 | 詰将棋
「吸引 ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2016年3月号」の解答です。



 初手ですが、▲3二飛が見えます。


 詰将棋っぽい手で、△同銀と取らせ壁を作れば、何とかなりそうです。

 ここで▲2二香成の両王手や露骨に▲2二金と打ち込む手も有力ですが、3三への逃走路があり、うまくいきません。
 そこで、▲2一銀で、玉を2一に追い込むのがよさそうです。△2一同金は▲同香成△同玉(△2三合駒は▲1一金で詰み)▲1二金で詰み。
 しかし、▲2一銀には△2一同銀でうまくいきません。一見、▲2二香成とすれば

 △2二同玉▲2三金で詰みそうですが、3一の桂が利いていて△同桂と取られてしまいます。


 初手は▲2一銀が正解。

 △2一同金に、そこで▲3二飛と眼目の一手を放ちます。


 △3二同銀ならば、▲2一香成で詰みます。先ほどは▲3二飛△同銀▲2一銀に△同銀と取られて失敗しましたが、先に2一に金を呼び込んでおいて、その手順を消しているわけです。
 そこで、▲3二飛には△同金▲2一香成と進めます。

 わざわざ2一に金を呼んでおいて、その金で飛車を取らせ、金が居なくなった2一に香の空成り!
 非常にチグハグで普通は変調なのですが、そこは詰将棋、“如何にも詰将棋”という手順ですね。


 △2一同玉に▲1二金で詰みます。(▲2一香成に△2三合駒は▲1一金で詰み)


詰手順……▲2一銀△同金▲3二飛△同銀▲2一香成△同玉▲1二金まで7手詰
コメント (2)
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衆議院補議員欠選挙と投票率

2016-05-02 22:19:54 | 時事
(この記事は4月25日に書いたものです。思った時に書かないと忘れちゃうんです)

 『クローズアップ現代+』に出演していた(コメンテーター?母親代表?)眞鍋かをりさんが、投票率の低さの理由として
「私たち若い世代が、“政治を変える”という意識を持てないから、ベビーカーを押してまで投票所に行こうと思わない」と述べていた。

 確かに、現在の政治を見ていると(過去もそうだが)、選挙に行っても結果は変わらないような気もする。
 しかし、政治に興味を持たずに投票しない人が多い為、世間のしがらみや知名度が当選の拠り所となってしまい、政治家の資質を持たない問題議員多く生産させてしまった。

 「保育園、落ちた。日本死ね」という叫びから政治が動いた例もある。
 私は、この現象は快く思っていない。好き勝手、自分の不満だけをぶつけただけの言葉。これが、もし、冷静に論理的に訴えていたら、何も動かなかったと思われるが、本来は逆でないといけない。(まあ、アピール力としては「日本死ね」が破壊力抜群だと思う)

 それはともかく、眞鍋かをりさんのような考えで選挙に行かない人が多いので、政治家たちに舐められ、票を集められそうなだけの候補者を擁立させる事態となっている。若い世代の投票率が低いので、若い世代が望む政策が行われないということを自覚してほしい。


 この記事の主題は上記の通りだが、書く動機は眞鍋かをり氏が起因になっている。
 眞鍋氏と言えば、「眞鍋かをりのココだけの話」を開設し、あっけらかんとした日常生活の着眼点と発想の面白さ、自らを「オイラ」と称する独特の文体からたちまち人気を得、ブログ内の画像で眼鏡美人姿を披露したことがきっかけで、トラックバック数日本記録を樹立するに至り、マスコミから「ブログの女王」の称号を受けた人物。(ウィキペディアより)
 「ブログの女王」と称され、ある程度人生経験を積み、社会や政治の仕組みを理解していると思われる35歳(本人は“私たち若い世代”と言い切っているが)になっているのに、≪何を言っているんだ?この人は!≫
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