英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

つらい時が流れただけ 2022NHK杯将棋 横山七段-羽生九段

2022-08-15 14:11:40 | 将棋
横山泰明七段……羽生九段とは初手合い。
        順位戦速報で時々観戦したことがあるが、丁寧な読みを積み重ね、勝負所では踏み込んでくるタイプ。終盤も読み切って勝つことが多く、悪い将棋もなかなか腰を割らない……手強い相手という印象がある。

 インタビューでは、意気込みと共に緊張感が伝わってきた。それが、羽生九段にとって追い風になればいいなあと期待していたが……


 相掛かりから後手の羽生九段がひねり飛車風に転回。
 第1図は、先手陣に進展性があり、何となく作戦負けになりそうな気配。
 実戦は、第1図から△7四歩と突き、これに対し▲3八飛と3筋から押し返しを見せた手に、△2五桂と迎え撃つ。(この手では△1三角とした方が無難でよかったようだが、それほど悪い手ではない)

 2五の歩を取られ、桂を跳ねられたので、先手も4六に銀を進行させ全軍で反撃の構え。後手も角を5三に転回し3五を補強。
 先手は何となく中途半端な位置にいる5八の金を6七に上げ、金矢倉を完成。
 後手も先手から▲6五歩~▲6六角と盛り上げられるのを嫌い、△6四歩と拒否したが……


 局後、羽生九段は
「△6四歩では何か違う手を指した方がよかったかも…」
 と悔いていた。
 第3図以下、▲2八飛と桂取りに回られ、それを受けた△2四歩に▲4四歩がクリーンヒット!
 横山七段もこの手を発見して手ごたえを感じたとのこと。

 図で△4四同角は▲4五銀が飛角両取り、また、△4四同歩は▲3五銀と進撃されてしまう。
 仕方なく△4四同飛としたが、▲4八飛で後手の飛車が窮地に…

 以下、先手の駒は気持ちの良い進軍、後手の駒は苦しい後退を強いられることとなった。

 第4図でも△4二角と撤退するしかなかった。

 第3図直後の▲2八飛には△2四飛と捌き合いを目指すべきだった(この変化も、正確に指せば先手が有利だが、勝負形にはなるはず)

 第4図以降は、つらい時が流れただけだった……

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