英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『警視庁継続捜査班』 第2話

2010-07-29 23:27:48 | ドラマ・映画
 初回が(班長役の余さんの出来も)「あまりの出来」だったので、視聴をどうしようかと思いましたが、前回と違う脚本家さん(今回は長坂秀佳氏、前回は吉本昌弘氏)なので、一応チェック。

 今回は「う~んの出来」。前回ほどではないけれど、「う~ん」と首を捻りたくなりました。

 「雨の日の悪魔」が今回の犯人?で、前回が「金曜日の絞殺魔」。ちなみに次回は「満月の訪問者」……『金田一少年の事件簿』ですね。まあ、それはともかく、突っ込みどころが満載でした。

【あらすじ(番組サイト)】======================

貴志真奈美(木村佳乃)は、入院している父親・徳治郎(橋爪功)の見舞いに訪れ、「雨の日の悪魔」と呼ばれる殺人鬼の話を聞かされる。「雨の日の悪魔」は、十年前に4人の女性を殺害した。犯人の土蔵亀生は、事件当時、刑事だった徳治郎によって逮捕されて服役中に死亡し、事件は終わったはずだった。しかし、犯人が被害者女性たちの衣服から切り取った4つのボタンを発見できなかったことを、徳治郎は今もなお悔やんでいた。父の思いを目の当たりにした真奈美は、個人的に事件を調べようと決意する。

その矢先、「雨の日の悪魔」とまったく同じ手口の殺人事件が発生する。真奈美は事件現場に残された証拠からプロファイリングを行ない、今回の殺人には警察への抗議や挑戦の意志が込められていると分析する。そんな真奈美に対し、十年前に徳治郎と共に捜査にあたっていた刑事の福角恒男(矢島健一)は、土蔵は徳治郎の誤認逮捕だったと主張。潜伏していた真犯人が継続捜査班への挑戦として今回の事件を起こしたと言うのだが……。

果たして真犯人の正体とは? そして、失われた4つのボタンの行方は!?

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ドラマとしての突っ込み
 これは視聴した多くの方が感じていると思いますが、主人公・真奈美の言葉によってしか捜査が動かない。家を解体したり、亀を解剖したり、10年前の証拠物を追跡したりして、前回のジョギングや屋上の雑談よりは改心しているようですが。
 一課が捜査しているかもしれませんが、鑑識の番号札の出どころとか、過去の現場をそっくり再現するにはかなりの時間を要するので目撃者をさがすとか、するべきことはあると思うのですが。

 さて、10年前と同一犯か模倣犯なのかが今回の焦点です。しかし、今回の犯人は鑑識の番号札まで再現しています。番号札を再現したのは、殺人予告の暗号に関係していたわけですが、真奈美自身も指摘していたように、「番号札を配置」「暗号」は警察への挑戦の意味合いを強く感じます。
 なので、10年前は単なる猟奇殺人、今回の殺人は挑戦性が高いと大きく異なっていて、両者は別モノに感じました。
 番号札を置いた方が事件の見栄えが良くなり、暗号も組み込めて面白さを増せます(こじつけの強い暗号でしたが)。しかし、それは表面的な面白さだけで、肝心な同一犯か模倣犯かの焦点がボケてしまいました。
 さらに「雨の日の悪魔」の再現なのに、雨の降らない日に犯行をする。多分、暗号で犯行予告をしたため、天候で犯行日を選べなくなってしまったからなのでしょう。だったら、10年前の犯行を雨に限定しなければいいのに。
 それとも、雨が降らなくて、無理やり雨の場面を作るのが難しいと前回で懲りたのかもしれません。

 今回の犯人の福角刑事の犯行動機も理解しがたいです。
 10年前、自分の意見を取り上げなかった真奈美の父を恨み、過去にふられたので容疑者親子を恨み、継続捜査班の班長になれなかったから班長や継続捜査班を恨んだとしても、刑事が連続殺人をするのはあまりにも人間として歪んでいる。仮にも刑事が何の恨みもない女性を手に掛けるなんて短絡的な脚本。「勧善懲悪」であるべきだとは言いませんが、あまりにも人の命が軽すぎます。
 それにしても、10年間もダミーの犯人をチェックしていたというのも不自然です。

 今回のもう一つの焦点「見つからなかったボタンの行方」ですが、
 10年前の犯人が飼っていた亀に食べさせていたわけですが(多くの視聴者は察しがついたと思います)、10年間も胃の中にあってあの程度の劣化で済むのでしょうか。だいいち、便として排出されてしまうように思うのですが……


 こうして書いていくうち、今回も「前回に劣らず……」という気がしてきました。
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