英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

駅伝考いろいろ① 国際千葉駅伝 -コース取り-

2011-01-10 15:28:38 | スポーツ
 秋から冬(早春)にかけては駅伝・マラソンシーズンで2、3週間に1度はなんらかのレースが中継されます。特に正月はニューイヤー駅伝(実業団)、箱根駅伝(関東地区大学)が連日長時間中継されるので嬉しいのですが、それだけで正月が過ぎてしまいます。
 ま、それはともかく、今シーズンの駅伝を思いつくまま振り返ってみます(都道府県対抗が残っていますが)。と言っても、内容よりは運営・中継に対する疑問(文句)が多くなると思います。

国際千葉駅伝
 以前は男女別で行われていたが、3年前から男女混合チーム形式に変更された。
 開催終了した横浜女子駅伝にも同じことが言えますが、国別対抗(世界一決定戦)ではあるが、その国の取り組み方(優勝を目指す・若手に経験を積ます(実力を試す)・国としてのお付き合い・観光?)がさまざまなので、世界一を争うと言えるものではない。「駅伝」が世界的に認知されていない背景もある。
 ただ、時にエチオピアやケニアやロシアの一級の走りが見られるのが嬉しい。しかし、あまり本気を出されると、レースとしては面白くなくなるのが難しいところ。
 と、まあ、オープン戦的な趣として、お気に入りのランナーの走りを気楽に楽しむことにしている。2008年、2009年の小林祐梨子選手の5km15分8秒、15分9秒はすごいタイムだ。
 さて、この駅伝で気になった点は、日本女子選手(特に学生)のコース取り。
 最近のコースは道幅も広く片道3車線すべてコースとして確保されていることがほとんど。で、このレースだけでとは限らないが、センターライン(中央分離帯付近)を走る選手をよく見かける。選手を抜く時、背後につかれないようにする戦術的走りの場合もあるが、右にカーブを切っている場合、あらかじめ中央寄りにコースを取っておくと走る距離が少なくて済む工夫(あまり早めに中央に寄るのはかえってロス)をする選手が増えてきている。
 これは、ルールとしてはどうなのだろう。私は「道路の左寄りを走りなさい」という指導を受けた記憶がある。また、コースを設定する場合、「道路の左端から1.5mの地点を基準にする」だったと記憶している。これに関しては、数値もあやふやだし、ルールも改正されているかもしれない。
 ともかく、最近のレースでは走行コースはかなり自由が認められている(ルールが甘くなっているのか、運営側が大目に見ているのか)。そんな中で、ちょっとした事件が最終区で起こった。
 学生選抜チームの選手が中央分離帯寄りのコースを取っていたが、その中央分離帯がなくなった際、反対車線に入りそのまま走ってしまった。

(↑白く囲んだ部分までは中央分離帯があった)
 走るコースに関してはショートカットをしない限り、道を間違えたり、何らかの事情でコースを外れた場合は、そのままコースを戻ればOKなのが慣例となっている。福岡国際マラソンで、フランク・ショーターは尿意(便意?)をもよおし、コースを外れ、タイムロスをしたがレースに復帰し優勝している例が有名。そう言えば、この駅伝でも4区のケニアの選手が、折り返し点を通過して大回りしてしまった。
 このレースの最終区の選手の場合、故意というのではなく、中央寄りを走るという意識の延長で、車線が増えたのに気づかず、そのまま中央を走ってしまったようではあるが、1キロ以上コースを外れてしまっている。厳密に言えば失格なのではないだろうか。先導の白バイや他の白バイやコースにいた・役員係員は傍観するのみだったが、これも不思議。

(↑先導役の白バイはまったく機能せず、黒丸で囲んだ白バイは選手がコースを外れた直後、異変に気づき近づいて注意をしようとしたが、結局、傍観)

(↑機能しない交通規制者たち)

(↑このおじさんが、必至でランナーに間違いを訴えていた)

(↑カメラ車のカメラマンが異常を気にし始めた)

(↑本人も気づいた様子)

(選手の前を横切り、コースに戻るように促したと推測される)
 結局、学生選抜が日本代表を差し置いて優勝。2位はケニヤで日本代表は3位。この時期(特に今回はアジア大会中)は女子実業団は実業団駅伝が迫ってきているのでメンバーがそろわないという事情もあった。
 まあ、それよりも、学生ランナーの実力が上がっているのは間違いなく、各々の走りは見事だった。

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4 コメント

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Unknown (りかねん)
2011-01-16 19:18:56
ルール上どうなっているかと言うと、
「長距離競走路ならびに競歩路公認に関する細則」より

第4条 長距離競走路または競歩路はつぎにより計測する。
1.(略)
2.道路に歩道、車道の区別のない所は、道路の端より300㎜離れた地点。
3.道路に歩道、車道の区別のある所は、その区画より車道内の300㎜の地点。
4.(略)
5.曲線道路や曲がり角では、その曲線部分の頂点に沿って300㎜離れた地点を前各号に準じて計測する。
6.~8.(略)

ということで、右カーブではセンターライン寄り、中央分離帯寄りを走っても問題ありません。

但し、交通規制の関係で中央寄りの車線を自動車通行用とする場合等は、コーン等で仕切ったうえで上記5.を準用するのが一般的です。この場合、当然ですがコーンを越えて走行してはいけません。
返信する
ありがとうございます ()
2011-01-16 19:49:44
 りかねんさん、こんばんは。

 実は、りかねんさんにお尋ねしようかと思っていた時もありました。お手をわずらわすのも申し訳ないと思って留まりましたが、ご教授、助かりました。ありがとうございます。

 ただ、「第4条 長距離競走路または競歩路はつぎにより計測する」は、
 計測、つまり、コース設定の規則で、走行に関して述べられていないように感じます。
 競技者は、上記の規則に則って設定されたコース上(あるいはそれに準じた地点)を走るべきだと考えられないでしょうか?計測されたコースを離れてショートカットするのには、抵抗を感じます。(市民マラソンのように大人数の場合は別です)
返信する
Unknown (りかねん)
2011-01-16 20:59:15
すみません。説明が少し不足していましたが、走行方法についてはルールブックには明記されていません。これは大会によって交通事情や道路規制の方法が異なるために一律にルール化できないことによると思います。実際、コースの一部で右側通行する大会もあります。

そのため走行方法については、一般的には大会プログラムの競技注意事項として記載されます。記載方法はかなりまちまちですが、大抵は道路の左寄り(の通行帯)を走ることが基本で、その他は道路審判員の指示に従うよう書かれています。

当然ながら計測基準線を越えてショートカットするのは違反行為です(内側300mmの範囲内は許容範囲と思いますが)。海外のレースではよくブルーラインが引いてあってわかりやすいですね。
返信する
かさねがさね ()
2011-01-16 21:12:47
丁寧にお教えくださり、ありがとうございます。

>大抵は道路の左寄り(の通行帯)を走ることが基本で、その他は道路審判員の指示に従うよう書かれています。

>当然ながら計測基準線を越えてショートカットするのは違反行為です(内側300mmの範囲内は許容範囲と思いますが)。

 ええ、私も、基本的にそう思います。
 市民大会ならいざ知らず、ランナーが少ない(コース取りに余裕がある)全国、国際級のレースで、一流ランナーがそういう走行をするのに疑問を感じていますし、そういう走行を見た解説者が「最短距離を狙った賢い走りです」と言うような解説をするのは、問題があるのではと思っています。
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