英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

新型コロナウイルス その78「“あきれてものが言えない”とはこの事だ……Go To キャンペーン」

2020-11-25 16:40:14 | 時事
“あきれてものが言えない”とはこの事だ(でも、言います)

(経済効果を考えたキャンペーンの功罪については、別の記事で述べます)
 本来ならば、Go To キャンペーンを開始した時点で、感染拡大が起きた際の停止条件、停止に伴う補償のなどの施策などを決定しておくべきだ。
 そもそも、「感染が収束してからGo To キャンペーンを開始する」と言っていたはずだが、感染拡大が始まっている中で開始してしまった。

 6月中旬は50人前後、6月下旬に100人を超え、7月中旬に300~400人、開始時の7月下旬には700人を超え、7月末から8月上旬は1500人を超える日が多くなった。その後、下降線をたどり9月から10月下旬は500~800人で落ち着いた。
 落ち着いたと言っても、500~800人という数値は第1波のピーク時並みの多さである。
 そして、10月末から増加傾向になり、11月に入ってからははっきり増加してきて、2500人を超えることになってしまった。


 さて、今回の措置であるが、
大阪市、札幌市のみキャンペーン対象から除外。しかも、当地を目的地(宿泊地)とする場合のみ。その他、いろいろ問題点がある。
1.来訪者のみの制限で、当地から他所への旅行はOK?
 これって、ある建物が有毒ガスが発生した時、「その建物は危険なので、入らないでください」と外部の人の入所停止して危険を回避させているものの、出口は開放して、有毒ガスの外部流出は防がないというようなものである(有毒ガスは発生させたまま)。効率が悪いことこの上ない。除外対象地域のキャンペーン利用者数は半減近くなると考えられるが、感染拡大抑制の効果としては半分の効果には程遠いであろう。
 大阪や札幌(その他多くの地域)は、既に感染が蔓延しており、その地域の人が各地に旅行した場合、感染が拡大する危険性はかなり高い。政府はそう考えていないらしいが、無症状の感染者の割合が低くないので、感染させるリスクはかなり高いはずだ。もちろん、旅行者が旅先やその途中で他人と接触する機会や、共有物を使用する機会も増え、感染してしまう可能性も増える。


2.当地に宿泊しなければ、当地を観光するのはOK?
 キャンペーン対象除外地域への配慮と考えられるが、キャンペーン部分停止(対象除外措置)の効果は半減してしまう

3.キャンペーン対象から除外するのは大阪市と札幌市だけ?
 東京、神奈川、愛知、埼玉、兵庫なども感染拡大している。さらに、静岡、茨木、沖縄、奈良、福岡、長野なども感染が増えてきており、その他、全国各地で増加傾向。
 少なくとも、東京、神奈川、愛知、埼玉、兵庫の都県、もしくはその都市部はキャンペーンを停止すべきである。

4.遅すぎる対応
 冒頭に述べたが、対応が遅すぎる。
 傷は浅いうちに治療した方が、ダメージは少ないし、治癒も早い。治療費も少なくて済む。
 例えば、キャンセル料云々についても、早めに停止しておけば、その補填料も少なくて済む。

 感染状況に注視して、感染拡大の傾向が顕著になり始めた10月末から、キャンペーンを停止する場合の範囲や時期などを検討しておかなけれならない。
 「Go To トラベルキャンペーンと感染拡大の因果関係を示す証拠がない」とキャンペーン停止の声を跳ねのけていただけ。仮に、停止の必要はないと判断をしたとしても、さらに感染が拡大した場合に、どのような範囲ややり方で停止をするかは決めておくべきである。
 分科会や対策専門家会議はいったい何を話し合っていたのだろうか?

 話がキャンペーンと離れるが、都のモニタリング会議も同様なことが言える。

5.キャンセル料も税金で?
 旅行会社などに国が旅行代金の35%の範囲で保証するとのこと。
 観光業界のことを考えると、仕方がないと思うが、政府の見極めの失敗の後始末に税金を使うのは納得できない。
 全額とは言わないが、自民党も負担すべきだ。

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