英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

安倍派会計責任者の証言【政治資金パーティーの収支報告書に虚偽記載に関する裁判での被告人質問】

2024-06-19 08:29:01 | 時事
安倍派会計責任者 キックバック “ある幹部が再開求めた”(NHK NEWS WEB)
自民党安倍派の政治資金パーティーをめぐり、派閥の収支報告書に虚偽記載した罪に問われている会計責任者の裁判で被告人質問が行われ、一度は中止の方針が示されたキックバックが続けられた経緯について、会計責任者は「ある幹部から求められた」と述べた。
(↑概要を表した文で、詳細はリンク記事に)

 この件についてはNHKのニュースでも報じられていた(リンク記事の動画)が、1分20秒程度でその内容は…
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安倍派「清和政策研究会」の会計責任者、松本淳一郎被告(76)は、2022年までの5年間で、合わせておよそ6億7500万円のパーティー収入などを、派閥の政治資金収支報告書に記載しなかったとして、政治資金規正法違反の虚偽記載の罪に問われていて、5月の初公判で起訴された内容を大筋で認めています。

18日に東京地方裁判所で開かれた2回目の裁判で、弁護士による被告人質問が行われました。

松本会計責任者は、2022年に当時の安倍会長からパーティー収入のキックバックを中止する方針が示されたあとの経緯について、「2022年7月末、ある幹部から『ある議員が還付をしてほしいと言っている』という話があった。私は塩谷会長代理に相談して、幹部を集めていただきたいとお願いし、下村さん、西村さん、世耕さん、塩谷さんが集まって話し合いが持たれた。いろいろな議論があったが、方向性として還付はしようということになった」と述べました。

ただ、「ある幹部」が、誰かについて弁護士は質問せず、松本会計責任者も名前を言いませんでした。(「ある幹部」(“ある議員”ではない)に関しては、裁判では触れられなかったが、共同通信によると、「下村議員が還流の再会を要求した」と派閥関係者が東京地検特捜部の事情聴取で供述しているらしい。下村氏議員は否定)
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というもの。

 これだけだと、会計責任者だった松本淳一郎は、《多くを語らず、肝心な部分もぼやかしている》という印象だが、リンク記事を読むと、かなり詳細を述べているようだ。
・松本会計責任者「ノルマをどれくらいにしたらいいか私が決めて、会長に説明した。会長から『これで行け』と指示が出てから、ノルマについて連絡した」
 安倍派では、ノルマを超えて集めた分については議員側にキックバックし、その分を派閥の収支報告書に記載していなかった……こうした運用について松本会計責任者は「パーティーが終わってある程度、時期がたつと入金状況がわかる。それをもとに資料を作成して会長に説明し、『これでいい』とゴーサインが出てから具体的な作業をした」と述べ、派閥の会長が最終的に決めていたと説明。

・キックバックをめぐっては一昨年、派閥の会長だった安倍元総理大臣がやめるよう指示
 松本会計責任者は「安倍氏から『今のやり方にいろいろ問題があるんじゃないか』と言われ、会長の指示で幹部が集まった。4月初めの会合に塩谷さん、下村さん、西村さん、世耕さん、それと私、安倍会長が出て、還付をやめるという結論が出た」と述べた

安倍元総理大臣が死去した翌月の2022年8月、幹部が集まった会合で最終的にキックバックが継続された
「2022年7月末にある幹部から、『ある議員が還付をしてほしいと言っている』という話があった。私は当時の塩谷会長代理に幹部を集めていただきたいとお願いした」
 その会合には松本会計責任者のほか、西村氏、塩谷氏、世耕氏、下村氏が出席したということで、「いろいろな議論があったが方向性として還付はしようということになった。還付してほしい会員がほかにもいるということでやむなしということで決まった」
………この要求をした「ある幹部」について、松本会計責任者は名前を明かさず、弁護士も尋ねなかった

・《“中抜き” の認識は2020年から》、《やめると考えればよかった》
~~松本会計責任者は5月の初公判で、起訴された内容を大筋で認めましたが、議員側が行ったいわゆる「中抜き」の一部については認識がないと主張した~~
 この点について、松本会計責任者は18日の裁判で、前任者からキックバックや収支報告書への不記載についておおまかな説明があった一方、「中抜き」については「前任者から説明はなかった。2020年からおぼろげに認識していた」
 また「中抜き」について、「こんなにあるものかなと正直びっくりした。私たちもそこまで踏み込んでいなかった。それを私たちが明らかにできなかったことは大きな反省です」
 今回の事件の責任や影響について尋ねられると、「会計責任者としての責任を十分果たしたとは言えず、おわびしたい。かねてこのやり方を踏襲してきたが、やめると考えればよかった」

 政治倫理審査会で安倍派の世耕・前参議院幹事長らは「各人、若干記憶があいまいで、食い違うところがあるのではないか。この時に何か確定的なことは決まっていない」

「誰が再開を決めたか、私が知りたいくらいだ」(世耕議員)などと述べ、はっきり否定していた。
 松本氏は幹部たちの指示に従って、運営などをしていただけで、当の幹部たちは罪に問われず、指示に従った自分たちだけが裁判を受けているのは納得がいかないであろう。



 気になったのは、NHKの報道と実際の裁判での証言とでは、《パーティ券の収支報告書虚偽記載事件やキックバック再開》や《会計責任者の証言の真意》の印象が大きく異なること。
 これは、党幹部に反抗した松本氏への配慮か、NHKが自民党や政府に忖度した印象操作なのか……どちらなのだろう?
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