さんぽ道から

散歩中の雑感・モノローグを書いてみました

最終的には 米上院の知性でしょう…

2017-11-27 18:13:45 | ダイアリー



米国ではこのところ 行政局のトップが二人になった 異常事態 とニュースが続いています。

問題の行政局とは 消費者金融保護局(CFPB)です。

この行政局は、以前に 市中の金融機関が 雑な審査で 多くの人に無謀な住宅ローンを組ませ、ひいては このローンの証券化(サブプライムローン証券)を通して、金融危機、リーマンショックを引き起こさせたことから、この再発を防止すべく、消費者が金融機関に騙されたり、不公正な契約をさせられたりすることを防止することを目的に 2011 年に連邦準備制度理事会(FRB)の下に新設された 銀行及び信用組合を規制・監督する 機関です。

長くなりましたが、CFPB は リーマンショックの反省から 民主党政権・オバマ大統領が作らせた 銀行が 金融に無知な消費者につけ込むような金融商品やサービスを提供させないよう見張る役所なのです。

良いところですよね。

ところが 任期5年のこの局の局長さん(民主党員)が 8か月ほどの任期を残して、州知事に立候補したいがために 11 月末で辞めるとことになり、問題が起きたのです。


局長任期(5年間)中は、局長が辞めば、副局長が昇格して任期5年を終えるはずと、辞任する局長は 副局長(民主党員)を局長としたところ、数時間後、トランプ大統領(共和党)がほかの人(共和党員)を新局長に任命したのでした。

ではなぜ トランプ大統領は新局長を任命したのか?

トランプ大統領は 大統領選で 経済の活性化には金融規制は少ない方が良い と訴えていたことと、共和党(小さな政府を目指す政党で 自由な経済活動を国が規制するものは最小限であるべしとの政策から)は オバマ大統領の設立したこの役所 CFPB には当初から反対であったことから、CFPB 局長の辞任は 金融規制当局を(小さく?)変えるチャンスととらえて、共和党員の新局長を指名した模様。

CFPB の局長になるには 大統領の任命と議会上院の承認が必要ですので、まだ 共和党員の新局長は(議会の承認得られていないので)局長ではありませんが、共和党が上院の過半数(52vs48)を占めていますので マスコミは局長扱いで報道しているようです。


今後どうなるのでしょうか?

米金融監督局 CFPB の席取りゲームは 交易の公正化を通じて 世界に 日本に 米国の金融の方向性 自由か規制か として 寄せて来ますので 要注意ということなのです…

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