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さんぽ道から

散歩中の雑感・モノローグを書いてみました

総選挙ですか…

2017-09-17 09:47:52 | 抜き書き


<自民、公明両党は、安倍晋三首相が年内の衆院解散・総選挙を選択肢として検討しているとの見方から選挙準備を本格化させた。公明党は 16日、緊急の幹部会合を東京都内で開き、9月 28日召集の臨時国会冒頭や 10月 22日投開票の衆院3補選後の解散もあり得るとの認識で一致した。同党支持母体の創価学会も地方幹部を急きょ 17日に都内に集める。ただ政権内には北朝鮮情勢を踏まえて早期解散に否定的見解もあり、首相は慎重に判断するとみられる。 冒頭解散なら衆院3補選が総選挙に統合され、10月 22日や同 29日が投開票日と想定される。補選後なら 11月解散― 12月投開票が有力だ。>9月17日早朝の共同通信による記事「与党が年内解散へ準備」より

与党は 今のうちなら勝てる!との判断で 一年以上の任期を残して の総選挙なのでしょうか?

理由は?
・安倍政権の支持率が回復してきたこと
・森友学園/加計学園疑惑のみそぎを早く済ませたいこと

・外交/安全保障政策では他党の追随を許さないとの自負があること

・前原民進党からの離党者が続いていて最大野党の党内のまとまりが今一つとみられること

・日本ファーストの会が民進党離党者らと政策面で合流する前に総選挙を実施して小池人気を抑え込みたいこと  等がニュース各社から挙げられていますが、

・憲法改正の必要性についての是非の判断をつけたいこと

・総選挙で勝って 安倍首相の任期延長(実際には自民党総裁任期の延長)を狙っていること  もあるのでしょう…

英国では 世論調査を信じて 勝てると踏んだ EU残留国民投票と メイ首相による総選挙が 失敗に終わったのに(自民党支持者ではありませんが)この教訓はないのでしょうか?

総選挙が 共同通信社のいうが如き年内にあるということは たとえ北朝鮮がICBMを発射しても実験として収まっていれば 米国による北朝鮮への武力行使はないということでしょうから 朝鮮半島の暴発はないということですから 良いといえばいいことでしょうが、解散理由が分からないだけに 投票率は超低くなるでしょう…

何のための総選挙?これからニュースをよーく聴いてゆきましょう…

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透視力・・・

2017-08-03 10:35:52 | 抜き書き


<ベッドに入り、明かりを消してから、トムは世代の断絶について考えていた――というよりは、考えようとしていたといったほうが正しいかもしれない。これはあらゆる世代に現れるものではないのか?そしてまた、その世代同士は重複し合っていて、必ずしも二十五年という周期ではっきり変わったと言うことはできないのではないだろうか?トムはフランクの立場になって想像してみようとした。ビートルズがロンドンで(ハンブルグ時代のあとで)スタートを切り、それからアメリカ・ツアーをし、ポップミュージックというものをすっかり変えてしまったときに生まれていたとしたら、どうだったのだろう?七歳のころには人類が月に着陸し、平和維持機構としての国際連合が嘲りと利用の対象になりはじめるような時代に生まれていたとしたら?その前なら国際連盟だ。フランコとヒトラーの阻止に失敗した国際連盟もはるか大昔の話だ、とトムは思った。どの世代も何かを必ず攻撃しなければ気がすまないらしい。その後は死に物狂いになって、新しくすがるものを探そうとするのだ。現在の若者たちにとって、それはヒンズー教の導師であったり、原理運動とよばれるカルトであったりした。それからつねにポップミュージックがあった――社会に異議を唱える若者たちの歌は、ときとして魂に訴えかけてくることさえある。トムは、「恋に落ちる」というのは時代遅れであるとどこかで読むか、聞いたりした記憶があったが、フランクの口からは間違ってもそのような台詞は聞いたことがなかった。恋をしていると認めることからしてすでに、フランクはおそらく例外的な稀なタイプなのだろう。「何ごともクールに、激しい感情は野暮」というのが今日びの若者たちの流儀なのだ。若い連中の多くが結婚というものを信じていない。ただ一緒に住んで、気が向いたら子供を作るのだ。>パトリシア・ハイスミス「リプリーをまねた少年」P452~453より

作家のハイスミス氏は アラン・ドロンの「太陽はいっぱい」(1960年)の原作者で(映画の結末は原作とは反対のようですが)有名です。この作品も同系のサスペンスもの(1980年に上梓)で、主人公の トムこと トム・リプリーは「太陽がいっぱい」でアラン・ドロンが演じた役名と同じです。ただこの作中のトムは アラン・ドロンより優しい性格のようで、また アラン・ドロンのように警察には捕まらないので、全体にソフトな 穏やかな感じです。 

少し長い一節ですが この部分を 抜き出したのは ハイスミス氏の思いみたいなもの 将来の種みたいなもの が詰まっている と感じたからでした…

・世代の断絶とは、
どの世代にもあるもので 25年という周期(書き物には 断絶の周期は 30年と出ていますが 彼女が25年とするのは 変化のスピードが速まっていると読んでいるから?)で はっきりと 出てくるものではない といっています。なるほどです。

・フランクとは、
16 歳の富豪の息子で トム・リプリーを慕って訪ねてくる 家出少年です。フランクとトムとの関係は 友人的関係でも 親子的関係でもない 強い心のつながりを感じさせるもので、同棲愛的なものを感じさせるもの。同性愛とは 日常的なものの 発展であると ハイスミス氏は綴りたかったのでしょうか。同性愛が公的に 認め始められたのはつい最近ですよね。

・世の中は、
1962 年のビートルズのデビューや 1969 年のアポロ11号の月面着陸を契機に 大きく変わりましたが、国際連合も戦前の国際連盟と同じく平和機構としては機能せず、 若者は(いつの世代になっても何かに攻撃せずにはいられない時世に) 心の安寧を 新興宗教や ポップミュージックにのせるしかない といっているのでしょう。これはハイスミス氏の 未来に対する 警告に近いもののよう に読みました。

・恋に落ちるとは、
結婚と同様に 時代遅れになった感情や 流儀といえるでしょう。若者たちは 異性との付き合いや 子作りまで クールに 繰りまわすように 変わってきましたが、これって 大丈夫? 心配ですよね…

これらが 盛り込まれた 一節と思います。


この本が執筆されたのは 1970年代でしょ? 振り返ると わたしの場合は 20代~30代で 同じくサラーマンだった親父の背中を見て 働いていた時代。 世代の断絶とは 学生運動で分からなくなってしまっていて、同性愛なんか神話上の話かと、アポロは科学の進歩上の、ビートルズはロックの発展上の 当然の流れと 理解していた時です。結婚は 30までしないと 性格異常者とみられるという話を信じていた時代でしたので、ハイスミス氏の 社会に分け入って先を見通す力には 感服です。

そして?
それにしても これからどうなるのでしょうか…
そんな一節です。
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オーラ~

2017-07-30 11:29:31 | 抜き書き


<オーラとは体が発散するとされる霊的な放射体、エネルギーを意味する。転じて、ある人物や物体が発する独得な、または霊的な雰囲気や、なんとなく感じる力、威圧感なども指す。なおオーラという言葉は、「微風」「朝のさわやかな空気」を意味するギリシャ語アウラー、「風」「香気」「輝き」などを意味するラテン語のアウラに由来する。>ウィキペディアの オーラ に関する記述より

オーラとは 電界なのか 磁界なのか 熱なのか ガスなのか 単なる文化的な所作や雰囲気なのか これらのまとまったものか は分かりませんが 何となく 存在することは分かります。

自転車で緑道や歩道をすすむと ここはオレの道だ と自転車を通り抜けさせない・通り難くさせる 行動や息遣いの方と、雰囲気で 近寄り難いものを持っている その方を避けざる得ないものを感じる 歩かれている方がいらっしゃる。 面談でも 会った瞬間に 自然と 頭が下がる方と 何か反発を感じさせる方がいる…

オーラは分けると a 人工的に作り出されている力と b その人から自ずと出てくるフォースと、また、 + 押し出されてくる力と - 引きこまれる磁力みたいなもの にならないだろうか。

バッジや装飾品や意識的な表情などによるフォースは 人工的なもので、 自ずと出てくるフォースとは 多くの人がその場に ふさわしい と認めるすべてのような気がします。


自転車に乗って 歩道で遭う歩行者の方々には a+ の方と ごく少数の b- がいらっしゃるということでしょう。 面会などで 人から受ける印象は 微妙ですが 親近感を感じさせる人からは b+ とb- があり、 b+ の方には好意を b- の方には敬意を 感じることが多いのでは? a+ は欧米の方に多く 逆に言えば こちらに好嫌をはっきりさせてくれる方ですよね。 a- は腕力系のボスが頼る力で 一旦引き寄せられると抜け出すのに a+ を要するものでしょう。

話がゴチャとなりましたが、

オーラがあってこそ、空気をよむとか 忖度とか があるのではないかと思います…

加計学園問題では 安倍首相は 強いオーラ b+ を発信したのでしょうが、今は弱って、政権維持には a+ に頼らざるを得なくなった ということでしょう。 

政治家は 賢明な政治家は オーラを上手に使っているのでは? 多くの陳情を 受けているうちに 自ずと 身につけてきたのでしょう。 

政治家の オーラの仕上がりは 支持率に由っているのでしょう(か) そして 支持率にかかわるプレス対策 が政治家の 命綱の一つにもなっている ということでしょうか?

ロシアゲートで窮地のトランプ大統領は 広報部長や報道官をかえました。 加計/森友/防衛相任命責任で窮地の安倍さんも官房長官を変えなくてはならないということ? 

官房長官が変わっても プレスの安倍嫌いが変わらない ということならば 今一度 解散で 民意を問うということでしょうか?

8、9 月には 何かが起きそうな オーラが漂ってきています・・・
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メモリー

2017-07-18 09:16:29 | 抜き書き


<写真からはなれ、ドアに鍵をかけ、冷蔵庫のボトルからウォッカをグラスに注ぐと、廊下の突き当りにある浴室に向かった。そのドアにも鍵をかけながら思った。ドアに施錠をしなくても緊張を緩められる日が来るのかと。ここにいれば安全だと分かっていても、自分の着ているものが薄すぎるような、筋肉の一部が弛緩するのを忘れたような感じがぬぐえない。ウォッカがそれをやわらげてくれると思い、ひとくち飲んでから風呂に湯をためはじめ、またグラスを手に取った。>ジョン・ハート東野さやか訳「終わりなき道」P302より

この一節からは 海外での一人暮らしや ホテル滞在時の日常が 浮かんできます。

自分の寝床に帰ってきても、昼間の仕事の緊張感やストレスがまだ残っていて、しかも現金などを持っている場合には 誰かが侵入してきはしまいかと 心配がいろいろ出てきて 先ず ドアにロックも掛ける。ソファーや ベッドなどに倒れ込むと もう ぼっと TV を見てしまうだけになるので、気合を入れて 風呂にお湯を入れに行く。途中に冷蔵庫があれば 缶ビールを片手に 浴室へ行く。お湯の流れる音と ビールの一口で もうお前を許すと 体の筋肉が緩んでくる。

あとは?

下着になって、TV をつけて お湯の流れる音に注意を払い、頃合を見つけて 風呂に入る。 風呂から出ると 残りのビールを飲みながら 買ってきた テイクアウトを食べますね。ビールの代わりにワインはありですが、ウォッカやウイスキーは まずありません。 強いお酒で 何かを忘れなくては 耐えられない ということは あまりなかったからでしょう。普通人だからですよね、一緒ですよね。

TV 番組の終わった ジー という音で 目が覚めて、他の部屋を見て回ったり トイレへ行ってから 布団をかぶって 消灯する。 今でも思い出す日常です。

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美女への敬意です・・・

2017-07-02 08:38:50 | 抜き書き


<ピザが運ばれてきて、ふたりは石板から手に取って食べた。プロポーションが抜群でミニスカートを履いたブルネットが近くを通りかかると、マーシャルはすかさず目をみひらいて、一秒ばかりは口のなかのピザをかむことさえやめたが、そこで自分が何をしているか気づき、ブルネット女など最初から目にはいってもいなかったような顔をとりつくろった。「それで、向こうではどんな仕事をすることになるんだね?」片目をスカートにむけたまま、マーシャルはとってつけたようにたずねた。「父さんは六十歳で、あの人はわたしと同年代よ。いつになったら女をじろじろみるのをやめるの?」「やめるもんか。じっと見つめてなにがわるい?」「さあね。でも、見るのは第一歩なんかじゃないの?」「おまえには男がわかっていないな。サマンサ。見るのは反射的な行動だし、迷惑をかけているわけでもない。男ならみんな見てしまう。そういうこと。以上」「じゃ、自分ではどうしようもないっていうこと?」「そのとおり。しかし、なぜこんな話をしているんだ?どうせなら、石炭会社を訴える話をしていたいね」>ジョン・グリシャム白石朗訳「汚染訴訟」上P145より

これは 60歳の父親と 29歳の娘さんの イタ飯屋さんでの会話です。

「いつになったら女をじろじろ見るのをやめるの」とか「それって 女性をアタックする第一歩でしょう いやらしい」とは 普通の娘さんなら 父親に 直になかなか言えませんよね、心の中で思っていても・・・ここが 本音トークにようで面白いと抜き出しました。


ブルネットとは黒髪で、 黒髪で肌の白い あわよくば青い目の プロポーション抜群のミニスカートの女性を目の前にしたら、男なら 年を問わず 誰でもそそられますよね。 どうして娘さんは分からないのだろう? 美しいものへの敬意なのに。 若干 ブルネットと二人だけの時間を 過ごせたららなぁ との下心も無きにしも非ずではありますが…

まぁ 見惚れて 一秒ばかり口の中のものをかむのを止めるぐらいならいいのでしょうが、 誤飲でせき込んでしまうようならば、あるいは、お孫さんも同席するような場合には、娘さんのいう通り じろじろ見物はやめた方がいいのかも、たとえ片目でも…

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弁護士物語~

2017-05-31 08:44:24 | 抜き書き

<「・・・・・わたしが弁護士をしていたころの自分の記憶を振り返ってみると、弁護をしてやったもののうち無罪になったものが六人いたが、そのなかにはひとりとして、潔白なものがいなかったということだけはまず間違いない」「すると先生は、初めからご自分でクロだと信じているような人間のために弁護をなさったとおっしゃるんですか?」さっそくそんな質問が飛ばされた。「そういってもよい。とにかく、それは私の信念とどういう結びつきかたをしているのであろうか?有罪かどうかを決めるのは、陪審員や予審判事の務めです。もしも弁護士が、依頼人の無実を頭から信じられなければ、弁護士としての働きができないとすれば、世の被告のなかで、弁護をしてもらう権利を失わずにいるものはほとんどいなくなってしまうだろう。いやはや、まったくそのとおりなのだ。弁護士というものは、たしかにまちがいだとわかっている事件を引き受けてその弁護を進めるべきものではない。とはいうものの、弁護士は、被告の言い分をいつわりであると確信が持てないばあい、たとえどれほどその言い分を信用していなくても、弁護を押し進めざるをえないのが通例である。・・・・・」>ヘンリ・セシル大西尹明訳「メルトン先生の犯罪学演習」P48~49より

これは1948年に上梓された本ですので、登場人物の言い回しが、和訳までもが、超丁寧で、緩い感じがします。同じ場面が延々と続くところも、現代の読物のテンポの速さとはえらい違いです。アンティークな感じも時にはいいものです。

この抜き出した部分は、法理論とローマ法を教える教授と学生との会話の一部です。普通、昔でも、こんなに長い会話はありませんよね。ドラマの台本だったら、今の俳優だったら、もうできませんと投げてしまうような長さです。著者が読者啓蒙のため書き綴ったともいえるでしょうか?

この会話のへその部分は、“弁護士は間違いだと分かっている事件は弁護を引き受けてはならないが、被告の言い分がはっきり偽りだと確信が持てない程度なら、弁護を引き受けるべきである。被告が有罪か否かを決めるのは陪審や判事であるからだ”でしょうか。

これは、昔から弁護士物語に常に出てくるテーマ、被告の有罪を疑いながら無罪を主張できるか?有罪を知りながら無罪を弁護できるか?無罪判決を勝ち取ってから有罪を知る弁護士の葛藤とその先のアクションは?法と正義との割り切りとは?の一つの答えでしょう。

推理小説でも、序説を読んだ後、後段の解決部分を読み知ると、ストーリーの骨格が見えてきて、著者の創意が楽しめるというものです。

メルトン先生の答えを参考に、次回のTV・映画・小説などの悩める弁護士物語を楽しんでみてはどうでしょう・・・
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謎と疑問との違いは・・・

2017-05-15 08:54:31 | 抜き書き


<「ぼくの仕事には謎はほとんどと言っていいほどありません。答えの見つからない疑問?そんなのはしょっちゅうです。でも謎はありません。人間の体というものは、ありがたいことに、意外性というものがほとんどないんです。被害をたどればどこかに行き着き、結論にたどり着き、原因と結果が解明できる」>ジョン・ハート東野さやか訳「ラスト・チャイルド」P442より

注)辞書によると、
謎とは、内容や正体などがはっきりわからない事柄
疑問とは、本当かどうか、正しいかどうか、疑わしい事柄

上の文章は、監察医が刑事に自分の仕事を説明している一節ですが、
謎とは、疑問とは、普段あまりその違いを突っ込んでみたとこがないので
拾ってみました。

作中の監察医は、意外性の有無で、
言い換えると、
普段では想像できないことの有無で、
意訳すると、
客観的な方法で系統的に究明できるか否かで、

謎と疑問とを、
使い分けているようです。

科学者らしい使い分けですね。

これは我々が普段使い分けているのと一緒だろうか?

もっと図形的にならないだろうか?

先ず全然わからないことが初めにあって これが 謎、
謎の解き明かしの課程に仮説が出てきて これが 疑問、

疑問を科学的に解き明かすと答えがある。
元の謎=原因と、現状=結果が判明する。

疑問が科学的に究明できないと、
取りあえず、
不思議という言い回しで、
ペンディング止まりとする でしょうか?

謎→思考→科学→疑問→科学→プロセス(原因~結果)の解明
科学で解明できない状態を 不思議 として棚上げする…

キーワードは 科学 のようなので
監察医の説明と一緒になりました…

そういえばTVの刑事もの、捜査ものも
謎(事件)~疑問(推理)~解決(科学的な解明と人間関係の説明)~
ハッピーエンド(のほうが好まれる)
ですよね。

分かりきっていることをほじくり返しただけでした…
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プライバシー膨張現象か…

2017-05-09 08:13:51 | 抜き書き

<・・・・・アビゲイルはシャーロットが死ぬほど嫌いだった。街が大きすぎるうえ、住民が自分たちの選んだ上院議員とその妻の行動に異常なほど目を光らせているからだ。過ぎた人生が長くなるにつれ、広々として静かなチャタム郡に足を向けることが多くなったここで過ごす時間が次第に増え、さらにはそれがあたりまえになっていき、いまではめったに離れない。馬とプライバシーと息子とともに暮らしている。ほぼ理想的な生活だ。>
ジョン・ハート東野さやか訳「アイアン・ハウス」P142より

注)アビゲイルは、上院議員の妻。
  シャーロットは米国ノースカロライナ州にある73万人ほどの都市。

ここではお金持ちの忌み嫌うものと手に入れたいのもが書いてある。
著者も多分お金持ちでしょうからホンマものっぽい…

手に入れたいものは、草木豊かな自然、適度な運動と気の置けない話し相手。
嫌いなものは、周囲からの好奇な目にさらされること。
従ってプライバシーが守られる環境が大切となる…

我々の理想的な生活は…
生活費に困らないか?
医者が近くにいますか?
住む場所は生涯確保されているか?
毎食の献立を賄いきれるか?
子どもや孫たちが時々遊びに来る?
移動の足は確保できているか? など
これらが満足できる素地止まりのような気がします…

プライバシーなどあまり考えている余裕がないような気がします。

誰でも他人にはあまり見られたくないこと(共通もの)もあるかと思いますが、
これをプライバシーといえば、プライバシーは尊重されなくてはなりませんが、
今巷でいうプライバシーとは、
共通ものに大きな嵩がかかっているもののような気がします。

プライバシーの嵩を大きくしているのは、TV解説者?大学教授?議員?では…

皆さんいい給与をもらっている?
そして資産家ということなのでしょうか?
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両面あるからストレスがあるのでしょう

2017-05-01 15:10:35 | 抜き書き

<「・・・・・警官にも悪事に手を染める者がいる。わかる?警官は聖人じゃないわ。こういう仕事だからそれもしょうがない。日常的に大勢の悪人を相手にしゃなきゃならない。つらい日々につらい判断。そういうものが積み重なっていく。一方、犯罪者はふつう、四六時中悪人でいるわけじゃない。彼らにだって子どもはいる。親もいる。そういうこと。彼らだって人間なの。一般人に混じって生活している。ふたつの面を併せ持っているわけ。だって人間だもの。言っている意味、わかる?」・・・・・「ジョージ・トルーマンとは四年間一緒に仕事をしたわ。その間一度も、悪い面を見なかった」・・・・・「そんなお気軽な人、いないわよ。そこまで正直な人なんかいるはずがない。少なくとも警官には」ロビンは間違っている。僕はハイスクール時代からジョージを知っている。あの男は必要なときでさえ、自分の感情を押し殺すことができない性分なのだ。>ジョン・ハート東野さやか訳「川は静かに流れ」P412より

これは女性刑事ロビン・アレグザンダーと恋人のアダム・チェイスとの会話の一部です。

ロビンは、皆 人は清濁(+-)併せ持つものとの考えで、彼女の恋人アダムは、裏のない(++)人間、純粋な人もいると考え、この二人の言い合いの一節です。


ドラマや小説なら登場人物の性格をより強く打ち出すために純な人間(++や--)を登場させるが、実生活では+-両面を持つ人がほとんどでしょうね。

要は、A or Bではなく、程度の問題なのでしょう。

ただ、
大概に、私欲が働くと - 、社会協調面が + ですので、

同じ人間でも
TPO よって - と + との度合い/程度は振れるものなのでしょう。

少し前に
流行った KY は、今は忖度というのでしょうか、
この度合いはまわりで推し測れるもの としているようにも思えます。

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ユーモアとは くよくよしない とのメッセージ…

2017-04-22 10:49:32 | 抜き書き

<ハンクにとって世の中は不条理なものであって、それにさからってもしょうがないのだ。なにがあっても動じないが、どんなものにも必ずユーモアを見出す。彼のそういうところがすごいと思う。わたしの目に映る世界は醜怪きわまりないというのに。>ジョン・ハート東野さやか訳「キングの死」P212より

不条理とは、良識や理性といった道理の合わないことで、
醜怪とは、不自然、卑劣、歪んだ、見苦しいということでしょう。
ユーモアとは、機知や話術による不条理の展開で笑いやおかしさを引き起こすメッセージでしょうね。


ハンクは、世の中のマイナスを、マイナスでくくって 飛ばしてしまう、ことが得意だ、と言っている一節です。

どうしようもないことをあーでもないこうでもないとひねくり返しても先にはすすまない、ともハンクさんは言っているような気がします…
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