カンボジア経済

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アジア経済研究所 EU対カンボジア 特恵関税を巡る攻防

2020年02月06日 | 経済
 アジア経済研究所では、1月31日から2月28日までの5回の連載で「EU対カンボジア 特恵関税を巡る攻防」と題してEUとカンボジアの特恵貿易をめぐる対立とその背景について解説するとしています。著者は、王立プノンペン大学開発学部で客員教授も務められた経験がある田中清泰研究員です。
 カンボジアでは政治活動の抑圧や人権侵害が続いており、欧州連合(EU)は、カンボジアに対する特恵関税制度であるEBA協定の停止を検討しており、2月12日にも結論を出す予定です。EUはカンボジアにとって最大の輸出市場であり、EBA協定の停止は輸出産業に大打撃を与えるとみられます。
 EUは、カンボジアにとって第1位の輸出先であり、EU市場のシェアは2000年の16.9%から2017年には39.3%にまで高まっています。主要な輸出品は、近年は自転車やコメなども伸びてきてはいるものの、依然として縫製品が圧倒的なシェアを占めています。カンボジア縫製業協会(GMAC)は、特恵関税制度が停止されるとカンボジア人労働者とその家族は深刻な打撃を受けると主張し、EUに対してEBAの維持を強く求めています。カンボジア政府は、EUの要求に対応する姿勢も見せつつ、EBAの停止措置を再検討するよう求めているのが現状です。
 第1回の記事では、「EUとカンボジアのどちらも本音では関係悪化を望んでいないにもかかわらず、譲れない建前のために対立を深める構図が見えてきた。EUの要求と、カンボジア政府の反発は、すぐに解決する問題ではないようだ。」と結んでいます。

アジア経済研究所のサイト
https://www.ide.go.jp/Japanese/IDEsquare/Eyes/2020/ISQ202020_002.html



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