Sotto voce (^-^)

楽しみを待つ事は、それ自体が楽しみ。
そんなカンジの日々を綴ります♪
Non vedo l'ora!

わたしを離さないで

2011-04-05 21:32:51 | 映画
悲しいって知ってたはずなのに…

なんで観てしまったのだろう


原作はカズオ・イシグロ。
ミーハーなdolce-vitaは
英米でベストセラーになったということで
日本語翻訳本が発行されてすぐに読んだ。

本当に衝撃的で…。

とてもすぐには読み返せそうになかったけど
何年か経ったらまた読もうと思って
捨てずに置いてました。
(↑すぐ捨てちゃうdolce-vitaにしてはVIP待遇

    


映画です。

原作の世界観そのままに
不自然でない程度に映像向きに作ってありました。

サイエンスフィクションなんだけど
ノスタルジックな美しい映像です。
主人公たちが育った寄宿学校ヘールシャムも
卒業して共同生活を送った農場のコテージも
dolce-vitaの中ではどこか荒涼としたイメージで
そう、嵐が丘みたいに荒れ果てていると思ってた。
あまりにも衝撃的な内容にささくれだったdolce-vitaの気持ちが
そんな風景を作り上げたのかも。
映画の中のヘールシャムは緑が瑞々しくて
主人公たちが育ったのがこんな美しい景色でよかったって
少しほっとした

音楽も美しかった。
全編チェロの音色に包まれて
悲しいけど穏やか。
非情な運命を粛々と生きる主人公たちの気持ちにシンクロする。
穏やか。だけど悲しすぎる。
校歌の使い方もずるい
あれは観客の涙を最後まで絞ろうというあざとい目論見を感じる。
(ええ、思うツボでしたよ〓)
そしてジャズのナンバー「Never Let Me Go」
原作とは若干扱いが異なるけど
(Where is "Norfolk",Where is "lost-corner"
…切ない

興行収入を見込んだ作品とは思えないのに
キャストが超豪華
キャリー・マリガン
アンドリュー・ガーフィールド
キーナ・ナイトレイ
このキャスティングこそが奇跡かも
シャーロット・ランプリングも存在感たっぷり。


悲しい。
けど悲しいだけじゃない。
ひさびさ好きな映画でした。

でもしばらく"complete"という言葉は聞きたくないかな。


原作ももう一度読み直そうっと

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