Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング781. 小説:小樽の翠689. 暑気払い

2023年09月02日 | field work
 
 夏の盛りが一段落すると、ペーヤんからメールが入ってきた。榊原さんが帰国しているから暑気払いしようというわけだ。
 夕方オーセントホテルのラウンジにでかけた。既に彼らは酒宴をはっていた。
・・・
べーヤン「いま榊原から、フィリピン女性の恋愛意識について講釈してもらったところよ・・・」
「ああっ、カソリックの国だから性はタブー視される話かなぁー」
榊原「そうですよ。最近は若者達の間で性に対する開放的な考え方もありますが、本来カソリックの国だから、セックスは結婚生活においてのみ許されるという認識が一般的かなぁー。保守的なんですよ。」
ベーヤン「だってさあ、日本の二十代女性の男性経験数は平均7人だよ。それを思えば、フィリピンは敬けんな国だよなぁー」
榊原「結婚を前提にしないで7人!!!、それは女が男に飽きて7人なのか、それとも男が女に飽きて7人なの?」
ベーヤン「そうだよ結婚どころか子供が欲しくない。だが快楽は欲しい。だから両方だろう。」
「だって昔の日本は農本主義だったから、経験数は問題視されない風土なんだよ。それより生まれた子供の数が重要なんだ。子供は労働力だし、数が多いというのは一族繁栄の証拠だからね。それで子供はいらないとなると、今は快楽だけの国家だよ」
ベーヤン「昔ならば里親に出して他所の子供でも育てるわけよね。それで自分の家族に算入するという奴だな。」
「里親というのは、親の都合で子供が家庭を離れなければならなくなった場合、集落の人達が協力して子供を育てるわけさ。日本は子供の養育に関しては、村全体で支え合うという風習があったわけね。」
榊原「しかし、今は子供が少ないじゃん」
ベーヤン「やはり今は快楽の追求のみですよ!。優秀なゴムもあるしさ・・・」
(*^▽^*)
ベーヤン「そうなると日本は、フリーセックスでいられるわけさ。今もそのDNAを引き継いでいるから、結婚前に7人経験したという話もつじつまが合いそうだ。」
榊原「そりゃ、フィリピン人もビッツらこくよ!。結婚前提でないと恋愛感情もわかないし、もちろんセックスなんか結婚の約束をしないとできないよ。」
「案外、そのほうが現代的にはピュアで新鮮だなぁー」
ベーヤン「だってさあ、男女が7回も恋愛感情を持つなんてえらく疲れる話じゃん。一人でいいよなぁー。」
「ベーヤンにしては、珍しいことを言うじゃん!」
「うん、最近俺の人生は、今の女がいれば十分だと思ってるもん。前の上さんとは仮面夫婦だったから、最初から愛情のかけらも沸かなかったさ。もちろん子供だって大きくなりゃ私の関心はないしさ、全て義務で育てたという感じかな。」
榊原「だから、大切にしたいと思える女に出会う事が大切でしょう。フィリビーナだったら結婚の約束をすると家族の一員ですよ。なによりも家族・親族の一員としてロマンチックに愛されますよ。」
ペーヤン「昔から日本の女は事務的なところがあって好きでなくても嫁に来て、だって結婚するまで相手の顔なんか知らないわけじゃん。それで縁が切れたら里帰り!。はい次!!っていう感じだよね。彼女たちは愛されたいわけではないんだよ。」
榊原「日本は神道の国家だから、愛とか恋愛という概念は、最初からないのでしょうね。」
「日本書紀にも、人間を愛せよとは書いてなかったなぁー・・・。だってさあ外国のホテルだったらダブルが当たり前だけど、日本のホテルはツインが一般的でしょう。それをみれば抱き合って寝るなんて御法度の国なんだよ」
(*^▽^*)
・・・
宴は続く・・
満天の星が見えている。
まだ夏の小樽である。

追記
 このブログでは、月の上旬をドローイングシリーズ、中旬を映像シリーズ、下旬をエッセイと3部構成にしています。
 ドローイングシリーズは、マーケティングのペルソナ法に従ってライフスタイルのシミュレーション。今の基調である少子高齢化に対して、多子早熟化にしたら人間の生活はどうかわるだろうか、というもの。それに手元に裸婦のクロッキーが3,000枚以上あり、計算上描いたモデルさんの数だけでも200人を超えます。これをドローイングのモチーフにしたことが小説:「小樽の翠」の始まりです。
 映像シリーズは、出かけた先のフィールド映像を編集しYouTubeにアップさせています。以下のURLから、これまでアップさせた動画にアクセスできます。
尚YouTubeでは、制作後にアップさせています。従ってブログの記述より2ヶ月ほど先行しています。YouTubeチャンネル登録をクリックしていただければ制作の励みになります。
 最後のエッセイは、日々考えていることをまとめたものです。

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