京料理 道楽のブログ

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「あなぜみ」

2009-07-31 | Weblog
先日、親友の「みずき」と夕方「あなぜみ」(蝉の幼虫)捕りに「ほーこくさん」(豊国神社)へ出かけました。
ぼくは、ちっさい頃には毎晩夢をいっぱいみて、「グルンパァ~パラビューム」と魔法の呪文を唱えると、魔神が如何なる願いをも叶えてくれました。いつの頃からか夢をまったくみなくなってしまい(覚えてない?)、現(うつつ)の日常に追われる生活となりました。
枝と一緒に箱に入れて持って帰った「あなぜみ」は、カーテンにつけてやると登りはじめます。
真夜中、雪隠(せっちん)に目覚め、電気を点けて、フとカーテンに目をやると「あなぜみ」の背中が割れて、透明のエメラルドグリーンに光りしっとりと輝いたからだがゆーくりと出てきてるではありませんか。それは何とも神秘的で幻想的で、この世のものとは思えないほど不思議な光景です。
朝、目が覚めるとエメラルドグリーンに輝くからだは、ふつうの茶色い油蝉になっていて、鳴きながら窓から勢いよく飛び出して行きました。カーテンには、置きみやげの「抜け殻」が付いたままです。抜け殻を手のひらに乗せると、自分も大空へと飛び立って行きます。
「みずき」も家でこの感動的な光景を目の当たりにしたと聞きました。ワクワクした気持ちで観て、再び夢の中へと誘われたことでしょう。
御歳(おんとし)、弱冠二歳の彼は、これからあらゆる現実に向かって成長していきます。大人になっても、キラキラと煌(きら)めく心は持ち続けていて欲しいなぁと切に願っております。