書道家Syuunの忘れ物

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ジャストインタイムライフスタイルと「捨てる!技術」が破綻した

2011-03-15 21:25:46 | 読み解けば‥‥

ジャストインタイムライフスタイルと「捨てる!技術」が破綻した

2011年3月15日の文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ」の大竹氏の原発事故批判は見苦しかった。朝日新聞の記事を引用して過去の話を持ち出して原発政策を批判したり、テレビで散々不安がらせたのを見ているのに、これでもかという不安をかき立てる。
それで文化放送などの報道として、何か得るところがあるのかというと東電批判はいわゆる結果論であるし、何を言ったとしても我々国民は何も出来ることはないではないか。
本来なら生死をかけて原発の制御に取り組んでいる人達に対して、静かに見守りましょうというべきではないか。
その東電の現場に対して、おざなりの言葉でお茶を濁しながら、山本モナ氏に静止されるのも振り切っての憶測、付け焼き刃で言い切るというのは国民を馬鹿にしている。
そんなところで腹が立って、文化放送のスイッチを切ってしまった。
一方、朝からガソリンスタンドに100台も車が並んだとか、スーパー買い物客が殺到したとかという報道が目立つ。
そこで言うことは、「買いだめしないでください」などと言っている。しかし、そんなことを言っているアナウンサーは本当の現場を見ているのだろうか。
それどころか、買いだめするように勧めているのか実に不思議なものである。
実際買い物客のカゴの中を見てみれば、それほど多くのものを買っているわけでもないし買いだめもしていない。
端的な言葉で言えば、「ジャストインタイム」が余裕を持った「ジャストインタイム」になったと言うことである。
今までは、「捨てる!技術」とか「もう一度『捨てる!』技術」という本が流行ったように、余分なものは種々のマニュアルでさえ「わざと中身を見ず」問答無用で一切捨ててしまうことを推奨していた。
こんな事は関西大震災(阪神・淡路大震災1995)を通して、関西では通用していない様でで未だに防災用の水食料などを用意している。
ところがこの「捨てる!技術」と言う本が出されたのが関西大震災から10年経った2005年。やはり関東では防災感覚が麻痺している。
つい最近でも「使わないものを捨ててしまう」と言うような本が出ていた様に思う。
結局それが、冷蔵庫の中はいつも「空っぽ」というジャストインタイム方式の生活スタイルになったと言うわけだ。
いつでもスーパーに行けば、新しい食材が手に入って冷蔵庫には調理する直前、食べる直前しか入れない。
部屋の中には、使わないものは一切なくしてキレイさっぱり。
しかし、スーパーに行けばいつでもある商品が突然無くなったとき、パニックになるというものである。
とはいうものの、ジャストインタイムライフスタイルは中々変わるものではない。
精々、少し修正したジャストインタイムライフスタイルになるに決まっているのである。
実際のトヨタのジャストインタイムのシステムは、罹災したときに工場が稼働しなくて、その経験からある程度の備蓄をした上でのジャストインタイムになっている。
だから、ほんの数日分の備蓄を始めたわけだが、みんながこれをやり始めればあっと言う間に商品が無くなるのは当たり前である。
しかも東電は「計画停電」というのだから、電池やカセットコンロを買い込むというのは当然な成り行きである。
そんなことを買いだめと言われても生活出来なければ仕方がないのではないか。
首都圏のサンデードライバーが電車が動かないからクルマで出勤しようとする。
ところがその時の必要量しかガソリンが入っていないからスタンドに並ぶ。

こんな風にして、日本の国民は災害や不慮のことに対する防御を忘れ、他人がサーブしてくれるとばかり思い込んでいる世代が増えた。
ジャストインタイムライフスタイルと「捨てる!技術」などの依存体質の崩壊というのが現実の問題に直面したときに起きたことだ。
石原都知事が失言をするのもある意味宜なるかなと言う部分がある。そして、今にして思えば、あのオール電化の家というのはどういう魂胆で作らせようとしたのか実に不思議なものである。


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