セッティング一つで世界が変わる。


Adaptronic(アダプトロニック)制御のZ32 VG30DETTは、当初プログラムを行っていたシステムへセンサー類を追加し、システムアップデートを行いました。
具体的には空燃比とエンジン吸入吸気温度を測定し、既存のプログラムの補正に役立てようというもの。 感知する能力はセンサーが多いほど優れていますが、同時に制御を行うプログラマー側としては複数の補正へ対応するだけのスキルが求められますので、正直 ちょっと大変です。


入庫時のもの。
高速を走っていても燃料の濃さが気になるほど燃調がズレていました。 当然ながらリザルトとしても、”そこまでない”結果ですが、それでもそこはZ32ツインターボ。 不調でも380馬力です。
NAではちょっと真似できない馬力の高さ。 
また380馬力というとZ34系へスーパーチャージャーを組み込みベースセッティングで同馬力程度ですので、排気量では分のない(Z32はVG 3L Z33はVQ 3.5L Z34はVQ 3.7Lですので)Z32ですが、さすがVGエンジンだ!と感心します。


空燃比を丁寧に整えると約90馬力アップ!
嘘のようなホントの話ですが、これでもマージンを保った状態となりますが、競技をしているわけでもないので追い詰めてゆくセッティングは禁物。
最終的にはブーストも若干落として更にマージンを重ねた状態での納車を行いましたが、ブースト圧と燃料の濃さ/薄さだけで性格が豹変するターボ車は、僕にとって愛してやまない存在です。
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