トルクバンドがキーポイント。


■DRM(DAYTONA REST&MOD) │ スポーツエキゾースト feat. SACLAM for RZ34
厳しくなってゆく騒音規制の枠内で、可能な限り音色の美しさを追求したエキゾースト SACLAM。
実のところ、テスト時から関わっている僕でさえも、このエグゾーストの美味しいポイントを掴むまでには時間を要しました。

2002年に登場したZ33から2022年に製造が終了したZ34まで、実に20年間もの間 フェアレディZは自然吸気エンジンを搭載し、同時に自然吸気エンジンならではのエキゾースト・チューニングを楽しんできました。
マフラー特性はエンジン特性と深くシンクロするところがあり、エンジンを廻せば廻す程に良い鳴きが聞こえ、特に定評のあるマキシムワークス M-BITエキゾーストマニホールドを装着すると、その存在感は何倍にも増し震えが出るほどの快音となりました。

2022年後半から登場したRZ34は、これまでの自然吸気エンジンからツインターボ化し、あわせて3.5/3.7Lの排気量を持つVQエンジンから3.0L VRエンジンへと進化しました。
これまでのZ33/34用エキゾーストは、パワーに乗せて快音を引き出していたのに対し、RZ34用エキゾーストはトルクに乗せて音を導き出すイメージです。
言うなれば、自然吸気エンジンとターボエンジンとの特性の違いです。
SACLAMでの開発テストでは、当初 その”コツ”をうまく見つけることができず、Z33/34と同じような乗り方をしエンジンを廻せるだけ廻し、音を引き出そうとしていましたが上手くいくはずもなく、肩の力を抜きクルージング程度の回転域を常用すると、先程まで聞こえてこなかったSACLAMサウンドが嘘のように現れたことをしっかりと覚えています。

普段乗りで常用する3000rpm付近の回転域は、VR30DDTTエンジンで発生するトルクバンドの調度ど真ん中付近にあり、今回の快音を表す事のできるストライクゾーンとも言えます。
2024年に入り、RZ34の納車が随分と進みだしたと聞いています。
あわせて、東日本を中心にSACLAMのオーダーが徐々に動き出し、西日本でも少しずつ引き合いが来始めています。
多くのRZ34ユーザーの方へ、エキゾーストチューンを楽しんでいただきたいと願っています。

Z32 ファンカップリング


■GB FAN CLUTCH │ ビスカス・ファンカップリング Plus GK Techファン
寒い季節がようやく終わるとともに、これからは過ごしやすい季節が訪れ絶好のドライブ日和となることでしょう。
しかし、もう3−4ヶ月も過ぎると、今度は高い湿度と強い日差しが襲いかかり、スポーツカーには厳しい季節が毎年のようにやってきます。
特にZ32へ搭載されるVG30エンジンでは、冷却水を循環させるウォーターポンプの回転を利用し、ラジエーターを冷却させるカップリング方式です。
ビスカスオイルの粘土を利用し温度と共に回転数を変化させ、アイドリング時には空転させファンスピードを遅くし、走行時にはファンスピードを高速化させる昔ながらの冷却スタイルです。
ところが、オイルやスプリングは消耗していき、最終的にはベアリングの遊びが大きくなったり、等倍回転を余儀なくされてしまうこともある、いわば消耗品です。

1,ガタつき
2,抵抗が大きすぎる
3,抵抗がかるすぎる
4,走行時のファンが発する風切音が大きい

文字に起こせば簡単ではありますが、その度合は整備経験者ですら判断が難しいというのが現状で、これらの症状がない場合においても定期的な交換が予防整備として大切な愛車を守ってくれる唯一の方法とも言えます。
すぐに対応できるよう、夏本番前にデイトナでは在庫分をある程度確保しました。

プロがプロのために磨く。

仲良くしている輸入車ショップさんより、DAYTONAからほど近い場所に位置しているガラスコーティング屋さんを紹介してもらいました。
コーティング屋さんと言っても店舗を構え集客しているわけではなく、ごく限られた法人相手からの依頼のみを引き受けており、
その経歴は高級輸入車インポーターのBPセンターで30年以上の実務経験を持ち、後半の7-8年ほどは同センターで磨きのテクニシャンとして活躍さた後に、
早期退職し開業されたそうです。
とはいえ、いきなりお客さんの車を依頼するのもためらいますので、まずはDAYTONAの営業車であるレクサスNX350h Fスポーツを送り込むことにしました。




このNX350h Fスポーツは去年購入しました。
洗車は週に1度は行うものの、移動距離は多いし、荷物は乗せるし、毎日使うので雨ざらしだしと、ある意味乗りっぱなしのNXは非常に悪環境の元で酷使されています。
最初は綺麗だった車体も、気がつくと細かな汚れやシミが気になりだしてきて、どこかのタイミングでコーティングに出したいと考えていたので、いいタイミングでした。




気になっていた箇所を重点に、メンテナンスが始まります。
ガラスは鱗や油膜取りを兼ねてポリッシャーで研磨。
エンジンルームやグリルなどの細かな箇所は、全てブラッシングされていきます。


足回りは、クルマにとって最も環境が悪く、タイヤハウスやブレーキキャリパー、勿論アルミホイールも含め徹底的に洗浄します。




どうでしょう!
黒い箇所はより黒く。 素晴らしく引き締まった感があります。


ボディ研磨も行い、ガラス系コーティングを3層で塗布。
足元はフッ素系コーティングを行います。




完成です。
見える箇所は徹底して研磨し新車以上の光沢と、今後のメンテナンスを容易にするための強固なコーティングを行いました。
溶剤は、これまで依頼していたお店と同じG'ZOXですが、下地処理の違いからか本当に膜を貼ったかのような柔らかな艶感は目を見張るものがあります。
安心して、いや自信を持って、お客さんの愛車をお願いすることができそうです。

ただし、かなり予約が取りにくいので、ご希望の方は1ヶ月前くらいから予約されることをおすすめします。

スポーツ ファイナルギア


Z33後期型へ、DRM(DAYTONA REST&MOD) │スポーツ ファイナルギア 4.08を組み込みました。
ファイナルギア=最終減速ギアを意味し、ミッションから出力される回転をタイヤへ伝えるドライブシャフトの回転数をコントロールしています。
ファイナルギアの値が小さいほうがハイスピード型 逆に値が大きくなるほどトランスミッション上での自由度が高くなります。
よほどの最高速重視等で無ければ、ファイナルギアの値が大きいほどミッションの吹け上がりが良くなりクロスレシオ化されるという美味しい利点があります。


ただ、組み込みには相応の熟練したメカニックの知識や経験 当然ながら適正値を把握しておく必要があります。
デイトナでは、歯あたり、バックラッシュ(噛み合い調整)に相当な時間を使い調整を行っています。
歯あたりが強ければギアの摩耗 逆に弱ければ異音が発生しやすく、調整は非常にシビアです。 
ですが、そこは数多くの経験を持つデイトナ。 手持ちのシムも豊富にご用意していますので、個体差の大きな車両においても問題なく作業をこなし、スポーツファイナルギアを組み込んだZは吹け上がりが良く、ごきげんな状態で納車いたします。