第 5595回の「日本企業の日本回帰が本格化してきた」で円安により、海外工場での生産が採算上それ程の メリットがなくなったことで、進出企業の国内回帰が増えてきそうと書きました。
まさか、国内回帰がこの程度の円安で動き出すとは思っていなかったので、これは、本当に嬉しい話題でした。
ところが、嬉しさはそれだけじゃありませんでした。第 5376回の「里山資本主義」などで日本再生に是非必要なのが、先人が残してくれた財産である森林資源 を活かすことだと書きましたが、その前途は厳しいものがあると思っていました。
ところが、円安が、ここでも追い風になりそうなのだそうです。
日本経済新聞より 2015/1/27
国 産木材、円安で脚光 住宅向けが拡大
住宅用に国産の木材を使う動きが広がっている。円安や米国の住宅着工増で輸入材の価格が上昇しており、用途に よっては国産と同じ水準になってきた。国 産材だと産地がイメージしやすく親しみやすさがあるという利点もあり、大手住宅会社は使用比率を高めている。売り込 みなどを強めている国内の木材産地にも 恩恵が広がりそうだ。
これまで国内で使われる住宅用木材は、柱や梁(はり)などの場合、北米産や欧州産が主体。国産材はこうした輸入 材より割高だった。梁などに使う製材品だと、輸入材より1割高かったが、輸入材の値上がりで最近は国産の杉を使った 柱との価格差がなくなった。
北米産の丸太を加工した梁は円安・ドル高が進んだ2012年秋から14年初めにかけ2割強値上がり し、8年ぶり高値となった。欧州材を使った柱も2~3割値上がりし、1本2千円と6年ぶりの高値水準となった。
三菱地所ホームは、国産材の使用比率を現在の5割から7割に引き上げる方針だ。円安を受け輸入材と「価格差が縮まっている」(三菱地所ホームの小沼伸太 郎資材・発注業務部長)。今年春には日本農林規格(JAS)が改正され、国産の柱が使いやすくなるという。
大和ハウス工業も16年度までに柱や梁など木造住宅の構造部分を100%国産材にする目標だ。13 年3月に国産材を使用する木造住宅の新商品を発売しており、12年度に9%だった国産材の利用比率は13年度に 87%まで上がっている。
もともと国産材の利用が多い住友林業も柱など構造部分での国産材使用比率が、13年度は60%と前年度から7ポイント上昇した。林業会社でもある同社は 他の住宅メーカーとの差別化を狙い、国産材を積極的に使用する。
大東建託は柱への国産材の使用量を現在の年間1500立方メートル(全体の1%弱)から16年度に2 万5千立方メートルに増やす。大手製材会社のさつまファインウッド(鹿児島県)が建設中の大規模工場から調達する。
企業の国内回帰にも驚かされましたが、国産材までもがこの程度の円安で採算が合うとは思っても居ませんでした。
円安にこれ程のメリットがあるのなら、もう少し真剣に対策を取って欲しかったものです。これが、明らかになった からには、日本の目指すべき方向は見えてきたような気がします。
企業の国内回帰と林業の復活となれば、日本の雇用体系を以前のように戻すことも可能でしょう。つまりは、今は、 たちまち人員不足の問題もありそうです が、ロボット化など日本の得意の分野を活かして、国内雇用の安定を計り、海外からの労働者を受け入れると言う安易な 政策を止めるべきです。
そうして、国内の雇用体系が安定して、若者が正社員として安心して働けるようになれば、結婚して、子供をつくる 気にもなると言うものです。そうなれば、少子化問題も解決です。
いよいよ、日本再生が見えてきそうです。
ところで、森林資源の利用と言えば、第 5395回の「里山資本主義・バイオマス発電」や第 5570回の「徐々に増えるバイオマス発電」などで取り上げて来たバイオマス発電にも面白い技術が開発 されているようです。
日刊工業新聞より 2014年12月19日
森 林資源から電力・水素生成-ジャパンブルーエナジーがプラント開発、燃やさずガス化
地域の森林資源から電力を作り、水素も生成するバイオマス発電プラントが2015年末―16年初めに宮崎県と石 川県で相次ぎ稼働する。化石資源に頼らずに地方をエネルギー供給基地にできるプラントは、従業員が20人に満たないジャパンブルーエナジー(東京都 千代田区、堂脇直城社長、03・3234・1551)が開発した。(松木喬)
電力も水素も生み出すプラント「ブルータワー」の燃料は、通常の木質バイオマス発電と同じ。山林の手入れで切り 出された間伐材、製紙や建材に使われなかった残材などを燃料にできる。最大の違いは木材を燃やさずにガス化する点 だ。
ブルータワーではまず、木炭を作るように木材を高温で熱する熱分解工程がある。木材から発生した炭化水素ガスを回収し、次の改質工程で水蒸気と混ぜて水 素濃度の高いガスに改質する。改質ガスはガスエンジンやガスタービン、燃料電池に送って発電に使う。改質ガスの一部 をガス分離装置に通すと高純度な水素ガ スができる。
間もなくプラント建設を着工する宮崎県串間市での事業計画では、改質ガスの97%をガスエンジンに 供給し、出力3000キロワットで発電 した電力を売電する。残り3%を高純度水素ガスにするだけで燃料電池車200台分の燃料を作れる。堂脇社長は「液状 タールは機器に付着して故障を引き起こ す。液状タールを出さない技術の開発がブレークスルーだった」と強調する。
水素まで出来るんですね。こうなると、燃料電池車の水素を豊富にある森林資源から賄うなんてことまで見えてきま す。
これは、やり方次第では、日本の再生は本物になりそうです。安倍さんに竹中と手を切ってもらって、この方向で進 んでもらいたいものです。
第 612回の「いよいよロッテの終焉か」などで何度も取り上げ、どうしてもその崩壊を見たいロッテです が、望み通りの結果はそう簡単には出ないようです。
それでも、お家騒動の兆しから崩壊の可能性はあるようです。何とか、今年中には朗報を聞きたいものです。
ZAKZAKよ り 2015.01.25
【経 済インサイド】「ロッテ」創業家長男“電撃追放劇”真相はどこに 頑なに沈黙を守るロッテ、流出する「臆測」
今月9日に発表された日本ロッテホールディングス(HD)重光宏之副会長(60) の解任。グループトップの 後継本命とみられていた長男の電撃的な“追放”は、「経営手腕を問われた引責か」など、さまざまな憶測を呼んでい る。ただ、事情に詳しい関係筋が強めてい る見方は、「経営問題というより、創業家内の対立ではないか」というものだ。韓国財閥の雄の一角であるロッテ創業家 内部で何が起きているのか。
「総帥」の強い意向か
宏之氏は8日の臨時株主総会で解任された。わずか数日前の5日には、3子会社での 役職を解かれたばかり。「何が起きたのか」。メディアは取材に走ったが、同社の広報担当者は「機密事項にかかわる」 として、背景を一切説明しなかった。
ロッテHDは、重光武雄会長(92)が1948年に東京で創業し、チューインガム やチョコレート菓子で事業を拡大。進駐軍が日本に持ち込んだチューインガムにヒントを得たという。50年代には「グ リーンガム」など、今に続く人気商品を世に出している。
日韓国交正常化後の67年、韓国へ進出。近年は、菓子中心の日本事業を長男の宏之 氏が統括。小売やホテル、レジャーなどを手広く手がける韓国事業を、次男で韓国ロッテグループ会長の昭夫氏(59) が指揮してきた。
日韓で「分業体制」を敷いた形で、日韓のロッテは互いに組織が独立し、人事交流も ほとんどない。2013年度の売上高は、韓国ロッテが約5兆円であるのに対し、日本ロッテは4077億円と、大きく 差がついている。
今回の解任には、グループの「総帥」である武雄氏の強い意向が働いたといわれてい る。朝鮮日報日本語版は、昭夫氏が今月13日、韓国で「解任は父がしたこと」と話したと報じた。
非上場企業であるロッテは、情報をまったく開示していない。このため、解任の背景 について、さまざまな憶測が飛んでいる。
「ガムのリニューアルが原因?」
例えば、業界筋で流れている臆測のひとつは、「宏之氏が日本でのガム 事業の建て直しに失敗し、その責任をとら された」というものだ。ロッテは昨年、「グリーンガム」をシュガーレス化するなど、発売57年目にして初のリニュー アルを行ったが、「創業時からの主力事 業だけに武雄氏には強いこだわりがあり、失敗は許し難いものだったのでは」と業界関係者のひとりは推測する。
「宏之氏と日本人幹部の経営方針の対立が原因」だと見る向きもある。
ただ、あるメガバンク幹部は「ロッテそのものは業績が良く、経営にはまったく問題 ないのに」と首をかしげる。このため、「少なくとも経営問題が解任の直接の理由でなく、あくまで『一族の問題なので はないか』との臆測が強まっているのも事実だ。
こうした中で、同業他社やジャーナリストの間では、「財産問題などをめぐって宏之 氏と武雄氏の間に対立があっ たようだ」という情報が流れている。「武雄氏をないがしろにしたり、反抗的な態度をとったことが逆鱗に触れたことで 後継者から外されたらしい」と、実に もっともらしい“話”が流れているのだ。
実際、朝鮮日報日本語版などでは、重雄氏が何かの問題で、宏之氏に激怒したらしい という情報が報道されるようになった。
宏之氏に代わり、後継レースに浮上したのは、プロ野球、千葉ロッテマリーンズの オーナー代行なども務め、日本での知名度も申し分ない次男の昭夫氏だ。
そもそも13年ごろから、複数の韓国メディアは「宏之氏と昭夫氏の争いが激しく なっている」との見方を報じ てきた。報道の根拠とされたのは、「宏之氏が、韓国ロッテの進出している東南アジアでの事業に意欲を示したり、韓国 の中核会社の株式を買い進めたりしたこ と」などだ。こうした韓国メディアなどの報道の流れを受け、今回の解任劇を「争いに決着をつけ、分業体制を終焉 (しゅうえん)させるものではないか」と推 測する市場関係者の見方も根強い。
中央日報日本語版など韓国メディアはここにきて、「昭夫氏は今月10日に来日し、 佃孝之ロッテHD社長や関係企業のトップと会った可能性がある」と報じた。このため「日本事業を統括するための布石 を着々と打っているのでは」との見方が日本国内でも強まった。
サムスン、現代も「お家騒動」
韓国では儒教文化が強く、企業トップは創業家の長男が継ぐのが一般的だ。これらの 臆測通り、ロッテ創業家内部の家族対立が原因となって慣例が破られたとすれば、大きなトラブルに発展するであろうこ とが過去の歴史から予想される。
たとえばサムスングループは13年、創業者の三男でグループ総帥である李健煕・サ ムスン電子会長が長兄から、 相続財産をめぐって訴訟を起こされた。背景には、後継問題をめぐるしこりもあったとみられている。現代グループは後 継者争いを機に00年以降、分裂し、現 代自動車や現代重工業などが独立した。一連の騒動は「王子の乱」と呼ばれている。
韓国の財閥は、絶対的な権力を持つ創業家の一挙手一投足が、企業の経営に大きな影 響を及ぼす。
最近では、大韓航空オーナーの長女で副社長だった趙顕娥(チョ・ヒョナ)氏 (40)が、ナッツの出し方に腹を立て自社機を引き返させたとして逮捕、起訴された「ナッツリターン事件」が記憶に 新しい。
ロッテは「お口の恋人」のキャッチフレーズで、日本人に長く愛されてきた。創業家の愛憎が、経営の混乱を長引かせな いか-。今後の動向に注目が集まっている。
サムスン、現代とこちらも崩壊の声が聞きたいものです。中国にしろ韓国にしろ、崩壊は近いと言いながらも中々現実の ものにならないのにはイライラ感が募ります。
今年中には何かが起こりそうな雰囲気はあるのですが、かといって期待ばかりが膨らんでは何もなかった時のショックが 大きいのでじっと静観するしかなさそうです。
さて、崩壊期待と言えば、ソフトバンクも待ち遠しいのですが、こちらもしぶといですね。それでも、動きはあるようで す。
マイナビニュースより 2015/01/23
新 生ソフトバンクモバイル社長に宮内謙氏 - 孫正義氏は会長に
ソフトバンクは23日、子会社4社を合併すると発表したリリースの中で、4月1日に存続会社として生まれ変わるソフ トバンクモバイルの代表取締役社長に、ソフトバンクモバイル現代表取締役副社長の宮内謙氏が就任することを明らかにし た。
ソフトバンクは、ソフトバンクモバイルを存続会社として、ソフトバンクモバイルがソフトバンクBB、ソフトバンクテ レコム、ワイモバイルを吸収する組 織変更を行う。新生ソフトバンクモバイルでは、現代表取締役社長の孫正義氏が代表取締役会長となる。同社広報部による と、今回の人事について、宮内謙氏の 役職名は変わるものの、実質的な職務は現在と変わりはないとしている。
何かありそうな気がしますが、正直私には分かりません。ただひたすら崩壊を願うのみです。
ソフトバンクと言えば、ひとりごとの斎藤さんが詳しいようで、何かを感じられているようです。
ひとりごとよ り 2015年1月26日 月曜日
孫正義が会長にしりぞく
ワンマン会社だから影響は大きい
多くの人が様子をうかがってる
( - ゛-) ぱふ
株価の下落を抑えるため
複数の会社の買収が発表された
マイナスの印象を消すためにね
エンロンと同じである
買収を繰り返すことで印象を保つ
株価が下がると資金がショートする
借金の額が多い
株価の下落は命取りである
日本人はソフトバンクは使わない
まともな人は使いません
ソフトバンクの携帯を使い
ユニクロの服を着る人は在日だろう
または勘違いしている人だろう
国家という枠は大切だし
働く人を大切にすることも重要だ
ソフトバンクとユニクロは逆
会社としては最低である
日本人を犬扱いにする
ソフトバンク創業者の孫正義
こいつは日本人が嫌いなのである
はっきり言っている
…以下略
兎に角、あがいては要るようですが、しぶといですね。と言うか、こんな会社の株式や製品を買う日本人って一体何を考 えているのでしょうか。我々の出来 ることは不買運動しかないのですがまだまだ情弱の人が多そうなのが不思議で仕方ありません。ネットの力もまだまだです ね。
第 384回の「ストークスさんの反論」で何度も取り上げて来た日本の貴重な応援団であるストークスさんが、又 しても、強力な応援をしてくれています。
昨日の「慰安婦問題はフィクションだ」のマイケル・ヨンさんといい、本当に日本には素晴らしい応援団が現われてくれ たものです。相変わらず、この追い風を活かすことができない、日本政府と外務省には怒りしかありません。
NEWSポストセブンよ り 2015.01.26
元 NYタイムズ東京支局長「日本軍の野蛮イメージは虚妄だ」
“和の神髄”について、外国人の目を通して教えられることは少なくない。イギリス人で元「ニューヨーク・タイムズ」 東京支局長のヘンリー・S・ストークス氏が、「日本軍から自衛隊に受け継がれた素晴らしきモラル」について語る。
* * *
第二次世界大戦に日本が参戦し、アジアの植民地での戦闘が始まったが、日本軍の強さは我が母国のイギリス 軍を圧倒するものだった。
イギリス人にとって最も衝撃的だったのは、大英帝国海軍が誇る「プリンス・オブ・ウェールズ」と「レパレ ス」という2隻の戦艦が日本の小さな戦闘機による魚雷攻撃で、わずか4時間で撃沈されたことだ。
日本人を“イエローモンキー”と呼んで憚らない差別主義者だったチャーチル首相は、若くして海軍大臣に就 任し、海軍こそ英国の誇りとしていた。それが数時間の戦闘で壊滅させられたのだ。西洋人が有色人種の強さを体感し、恐怖 した最初の瞬間であろう。
当時のイギリス軍は日本人が近眼で飛行機の操縦能力も低いと見くびっていた。しかし、鋭利な角度で飛来し てあまりに正確に魚雷を命中させることに驚き、“ドイツ軍のパイロットではないのか?”と乗員らが疑ったほどだった。
日本の帝国海軍は非常にモラルが高く、統率が取られていた。私が著書『英国人記者が見た 連合国戦勝史観 の虚妄』で指摘したように、「日本 軍は野蛮で残虐だ」というイメージは、「東京裁判」などで戦勝国が自分たちの理論で作り上げた虚妄だ。実際の日本軍は規 律を守り、マナーも優れていた。
私は14歳からイギリスで軍事教練を受け、軍隊の本質を知っている。ジャーナリストとして戦後は幾度も横 須賀基地などで自衛隊を取材してきたが、非常に礼儀正しく、規範を大切にしている。彼らは戦前の帝国海軍の伝統を受け継 いでいると感じている。
アジアへの日本軍の侵攻は、植民地となったアジア諸国を欧米の帝国主義から解放し、独立に導くものだっ た。
ここでも、日本軍の果たした役割は大きい。植民地の人々に軍事訓練や教育を施して集団として統率し、独立への手助け を行なった。こうした発想は欧米の帝国主義国家には全くなかった発想だ。
日本軍がアジアを占領するために暴走したということが誤りであるとわかる印象的なスピーチを、イギリスが 支配していたインドで国民軍の司令官だったチャンドラ・ボースが1943年に来日した際に行なっている。
そこで彼は「日本がアジアの希望の光だ」とはっきり述べているのだ。彼は日本軍がインド独立のための千載 一遇の機会を与えてくれたことに感謝した。これはシンガポールやビルマなどアジア諸国に共通する思いだ。
日本軍がマレー半島に進攻すると、イギリス軍はなすすべもなく降伏してシンガポールが陥落した。イギリス だけでなく、オランダも含めた西洋の帝国軍が敗れてしまった。
戦後の「東京裁判」はその怨念を晴らす場となり、アジアの解放を目指した軍人は悉く連合国側の論理で「戦 犯」として裁かれた。
その後の戦後教育でも、日本がなぜ戦わなければならなかったのか、戦争で日本軍が果たした意義などはタ ブー視された。このため、現代の日本人は当時の日本軍の功績をほとんど知らないままだ。
しかし、私は希望を感じている。今も続く“占領体制”の呪縛を日本国民が解く日は必ず来ると信じている。
●取材・構成/大木信景(HEW) ※SAPIO2015年2月号
ストークスさんに現代の日本人は当時のことを知らないままだと何時までも言われないように、日本人全体が、我が先人 の素晴らしさを一日も早く勉強する必要があります。
日本人が、本当のことを知れば、世界から何を言われようとも、自信を持って反論できます。真実を知った日本人は強い ですよ。