榎が無冠戦で勝利

フェザー級10回戦：
OPBF（東洋太平洋）フェザー級王者榎 洋之（角海老宝石）KO6回 タイ国7位グラブデーン ギャッドグリーリーン
3回に2度のダウンを奪った榎。その後格下の反撃を許すも、最後はしっかりKOでフィニッシュ。
現在のフェザー級王者の動向を見ると、世界挑戦までに少し時間がかかるかもしれません。榎には、先を焦らずに、OPBF王座を守りながら準備を整えていてほしいものです。

今週末の試合予定

試合予定に入る前に、まずは試合結果から。
広島県立体育館で行われた試合の結果です。

スーパーフライ級10回戦：
中広 大悟（広島三栄）TKO4回2分34秒 元日本・東洋太平洋スーパーフライ級王者有永 政幸（大橋）
2回から試合の主導権を握った中広が、最終回となる4回に2度のダウンを奪いTKO勝利。昨年5月の世界挑戦失敗からの再起に成功した中広。まずは日本王座再挑戦への第一歩を踏み出したことになります。


では今週末の試合予定に入ります。

17日 土曜日
後楽園ホール
フェザー級10回戦：
OPBF（東洋太平洋）フェザー級王者榎 洋之（角海老宝石）対 グラブデーン ギャットグリーリーン（タイ）

23日 金曜日
北海道立総合体育センター
亀田 大毅（協栄）対 ビッキー ダウミル（インドネシア）
「浪速の弁慶」大毅が、プロキャリアで最大の強敵を迎えることになります。世界の壁を乗り越えることができるのでしょうか。


今週末は極端に注目試合がすくないですね。こういうケースは年末年始を除くと、非常に珍しいものだと思います。

中年たち

イベンダー ホリフィールド（44歳）。3月17日にテキサス州でビニー マッダローン（Maddalone）と対戦。

西澤 ヨシノリ（41歳）。日本では年齢制限を超え引退へ。しかし年齢制限のないオーストラリアで夏にも再起路線をスタートする予定。

辰吉 丈一郎（36歳）。この5月に、日本のボクサーの「定年」37歳に。本人は再起の意志は固い。しかし復帰の見通しはまったく立たず。

越本 隆志（36歳）。昨年1月に日本最高齢世界王者に輝く。7月の初防衛失敗後引退し、FUKUOKAジムの会長に就任。その後結婚し、会長職とともに新たな人生を歩み始めています。

4人の偉大なボクサーたち。それぞれの道を進んでいます。

丸元が初防衛に成功

尼崎アルカイックホールで行われた試合結果です。

OPBF（東洋太平洋）ウェルター級戦：
王者丸元 大成（グリーンツダ）TKO9回1分33秒 挑戦者竹中 義則（尼崎亀谷）
7回にダウンを奪われるも、丸元が初防衛に成功。次の防衛戦の相手は、元王者レブ サンティリャン（比）と行われる模様です。
また丸元に王座を奪われた山口 祐司が、これまで所属していたヨネクラジムからJBスポーツに移籍しています。

内山、河野

先週末に、ワタナベジム勢が活躍しました。その試合結果になります。

スーパーフェザー級10回戦：
日本アマチュア4冠王内山 高志 判定3ー0（98ー92ｘ3）タイ国同級王者ムアンファーレック キャットウィチアン
7回に、アマ・プロを通じて初のダウンを経験する内山。しかしそれ以外は試合を支配し、2試合連続での東洋太平洋ランカー撃退に成功。


日本スーパーフライ級戦：
挑戦者・WBA5位河野 公平 判定3ー0（97ー94、97ー93、98ー93）王者菊井 徹平（花形）
初回にダウンを奪った河野が、そのままのペースで試合を進め、念願の日本王座獲得。この勝利で世界挑戦が現実のものとなってきました。ターゲットはWBA王者の名城か？

ヌドゥが新王者に

先日リッキー ハットン（英）が返上した、空位のIBFスーパーライト級王座にラブモア ヌドゥ（南ア）が昇格。新王者のヌドゥは6ヶ月以内に、指名挑戦者デメトリアス ホプキンス（米）との防衛戦が義務づけられています。

モズリーが王座に復帰

WBC暫定王座決定戦：
シェーン モズリー 判定3ー0（118ー109x2、119ー108）ルイス コラーソ（共に米）
3階級制覇のモズリーが、ウェルター級で再王座獲得に成功。約5年ぶりの同級での王座獲得となりました。

WBCスーパーライト級挑戦者決定戦：
ビビアン ハリス（米/ガイアナ）判定3ー0（114ー113、115ー112x2）ファン ラスカノ（米）
元WBA王者のハリスが、接戦を制しジュニア ウィッター（英）への挑戦権を獲得しています。

再び返上

リッキー ハットン（英）がIBFスーパーライト級王座を返上した模様。ハットンにとり、これで2度目の同王座返上ということになります。これで6月に予定されている対ホセ ルイス カスティーリョ（メキシコ）戦は、マイナー王座IBOのみが賭けられる見通しに。

空位のIBF王座はどうなるのでしょうか？このまま挑戦者決定戦に勝利したラブモア ヌドゥ（南ア）が昇格するのでしょうか？それともヌドゥ対上位ランカーでの王座決定戦になるのでしょうか？同王座の行方に注目です。

今週末の試合予定

2月第2週末の試合予定です。

土曜日 10日
後楽園ホール
スーパーフェザー級戦：
内山 高志（ワタナベ）対 タイ国同級王者ムアンフゼレック キャットヴィチアン

米国・ラスベガス
WBCウェルター級暫定王座決定戦：
3階級制覇王シェーン モズリー対 元WBA王者ルイス コラーソ（共に米）
すべてはモズリーのウェルター級でのコンディション次第。両者ともに前日計量はパスしています。


月曜日 12日
後楽園ホール
日本スーパーフライ級戦：
王者菊井 徹平（花形）対 挑戦者河野 公平（ワタナベ）
注目の世界ランカー対決。この試合の勝者は、WBA王者名城にグッと接近することになります。

尼崎アルカイックホール
OPBF（東洋太平洋）ウェルター級戦：
王者丸元 大成（グリーンツダ）対 挑戦者竹中 義則（尼崎亀谷）
ここに湯場 忠志が絡んでくると面白いんですが。

モズリー戦以外は、何となくパッとしない週末です。強打の内山には注目しています。

意見番（ライトヘビー級）

2007年2月9日現在のライトヘビー級王者たちです。

WBA：シルビオ ブランコ（伊）
WBC：チャド ドーソン（米）
IBF：クリントン ウッズ（英）
WBO：ゾルト エルデイ（ハンガリー）

まずWBAの正規王者に戦わずして昇格したブランコは、今月24日にスティペ ドレウス（クロアチア）との防衛戦に望みます。
やたらとヨーロッパ色が濃い同級。アメリカの新鋭、ドーソンの王座奪取劇はとても新鮮に映ります（ジョーンズ、ターバー、ジョンソンはベテラン勢は、完成されたボクサーとして同級の王座奪取）。今後が楽しみな選手です。ドーソン次第では、地味なライトヘビーにも世間の注目が集まるかもしれません。
ドーソンとウッズは、共にジョーンズ、ターバー、ジョンソン、そしてホプキンスとの一戦を熱望。ベテラン勢もいまだ過小評価をすることは出来ないでしょう。
何時の間にか防衛記録を7まで伸ばしたエルデイ。ハンガリー、ドイツを出ない限り、しばらく防衛記録が伸びていきそうです。
4王者、そして4ベテラン以外に注目されるのが、元WBC暫定スーパーミドル級王者のダニー グリーン（豪）。現在はPABAとIBFパン・パシフィック王座を保持し、虎視耽々と2階級制覇を目論んでいる様子。その強打が炸裂したときは無類の強さを発揮する豪州人。ターゲットをWBAとIBFに絞ったと聞きます。
近い将来に、今後の大きな展望が決まりそうな同級です。