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今年もやってるやってる~

年間最高試合!?武居が大激戦を制す(WBOバンタム級ほか)

2024年09月15日 05時09分19秒 | 世界ボクシング

今月3日、東京・有明アリーナで行われた試合結果です。
WBOバンタム級戦:
王者武居 由樹(大橋)判定3対0(115-112、114-113x2)挑戦者比嘉 大吾(志成)

*武居、比嘉の両雄が12回に持ち味を出し合った好試合。各ラウンドの始まりと終わりに両者がグラブを合わせるなど、試合内容に加え、両者の試合態度はとても清々しいものでした。

やや変則(かなり?)的な斜に構えたスタイルで、元世界フライ級王者を迎え撃った武居。特に相手から一番近い右パンチを、巧みに当てていったのが勝因と言っていいでしょう。また、妙なリズムも対戦相手にとり厄介なものでしょうな。

対する比嘉も黙ってはおらず、その重圧な攻撃で幾度も王者をロープに追い詰めました。

激しい攻防を繰り広げた両者に対し、会場は大歓声を送り続けます。終盤11回、押し倒すような感じでダウンを奪った比嘉ですが、武居も大崩れする事はありませんでした。逆にそのダウンのためか、最終回をきっちりと終えて試合を閉じた王者。結果として最終12ラウンドが勝敗の分かれ目となりました。

僅差ながらも強豪に勝利を収めた武居。世界王者として大いに自信がついたのではないでしょうか。試合後、引退を匂わせる発言を残した比嘉ですが、まだまだ世界に就ける実力を保持しています。

2024年9月15日現在の、「黄金のバンタム」のタイトル保持者たちを確認しておきましょう。

WBA:井上 拓真(大橋/防衛回数2)
WBC:中谷 潤人(MT/1)
IBF:西田 凌佑(六島/0)
WBO:武居 由樹(大橋/1)
OPBF(東洋太平洋):栗原 慶太(一力/0)
WBOアジア太平洋:空位
日本:増田 陸(帝拳/0)

 

スーパーライト級戦(WBA挑戦者決定戦):
平岡 アンディ(大橋)TKO9回2分58秒 WBA暫定王者イスマエル バロッソ(ベネズエラ)

*暫定とはいえ、現役の世界王者からダウンを奪うなどして一方的な勝利を収めた平岡。平岡のキャリアにとって大きな白星と言っていいでしょう。しかし実際の試合内容はと言うと、平岡はあまりにも丁寧に戦いすぎ。そしてそれにも増して、41歳となったバロッソのパフォーマンスが悪すぎました。

平岡が丁寧なボクシングを試みる中バロッソは、まったく対応できず。見かけ同様に、すでに過去の選手のような鈍い動きに終始してしまいました。6回にはひっかけ気味のパンチでダウンを奪った平岡。その後もワンサイドのボクシングを演じ、古豪をギブアップに追い込んでいます。

WBAへの指名挑戦権を獲得したとはいえ、相手の不出来もあり、決して世界ランカーとしての実力を示せなかった平岡。しかしこの勝利が平岡にとり、非常に大きなものであったことは疑いの余地はありません。

下記はこの試合が終わった時点(2024年9月3日)での、スーパーライト級の王者たちとなります。

WBA:ホセ バレンスエラ(米/防衛回数0)
WBA(暫定):イスマイル バロス(ベネズエラ/0)
WBC:デビン ヘイニー(米/0)
WBC(暫定):アルベルト プエジョ(ドミニカ/0)
IBF:リアム パロ(豪/0)
WBO:テオフィモ ロペス(米/2)
OPBF(東洋太平洋):永田 大士(三迫/1)
WBOアジア太平洋:永田 大士(三迫/1)
日本:李 健太(帝拳/0)

*今回の敗戦により、バロスの暫定王座は剥奪と見ていいでしょう。

 

OPBF(東洋太平洋)/WBOアジア太平洋ウェルター級戦:
王者佐々木 尽(八王子中屋)TKO7回52秒 挑戦者カミル バラ(豪)

*その強打で、3回にダウンを奪うなどしてバラを痛め続けた佐々木。しかし豪州人は異常な粘りを見せて移行していきます。しかし最終的には王者のパンチが挑戦者の精神力を上回る形に。世界も見えてきた佐々木が、アジア圏の2つのタイトルの防衛に成功しています。

2024年9月15日現在のウェルター級王者たちは下記のようになります。

WBA:エイマンタス スタニオニス(リトアニア/防衛回数1)
WBC:マリオ バリオス(米/1)
IBF:ジャロン エニス(米/2)
WBO:ブライアン ノーマン(米/0)
OPBF(東洋太平洋):佐々木 尽(八王子中屋/1)
WBOアジア太平洋:佐々木 尽(八王子中屋/4)
日本:セムジュ デビット(ウガンダ/中日/0)

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