キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

長男の質問

2024年06月15日 | Weblog
長男の疑問は以下の2点だった。
並行輸入ってなんだ?
ベルモットは輸入しにくいのか?

僕が務めていた会社は輸出入サービスセンターから中部貿易に変わり、最後はアグリと云った。
基本的には同じ会社だが、分割されたり買収されたり名称変更などをしたが、一貫して酒類の輸入販売をやっていた。
昭和40年代に、通産省がエージェント制の独占の問題点を解消するために、並行輸入を奨励したことがあり、その時に酒類の免許を取ってアルコール類の並行輸入を始めて大成功を収めたのが輸出入サービスセンターであった。
担当していた女性専務は「並行の女王」と呼ばれアメリカの雑誌でも表紙を飾った。
もとは個人輸入の代行を横浜で始めた会社だった。

ここが資金繰りの悪化で中部貿易が経営を引き継いだが、元々輸出入サービスセンターの資金調達を行っていた。
社長が元三菱商事で貿易に詳しかったので、そのまま酒類の並行輸入を引き継ぎ、豊富な資金で売り上げを大きくしたが、酒のディスカウントショップの隆盛でコストと売値の差が無くなり後に低迷した。
僕は人の褌で相撲を取るのが嫌いだったから、1981年の入社以来並行輸入には手を染めず、エージェント商品の開発を行っていて、サッチャーが日本に圧力をかけ、ウイスキー類の酒税関税を下げさせたために、一時は売れたが高級感が失われスコッチは低迷した。
1994年「横浜ワインコレクション」を立ち上げて主力商品を一気にワインに変えた。

ホテルでも街場でもオーセンティックバーのバーテンはコスト削減から並行輸入品を取り扱うことが多く、バックラベルで中部貿易の名前をご存じの方が多い、長男が入ったバーのバーテンもその一人で中部貿易を知っていたんだろう。



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