キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

雨やどり

2007年08月19日 | Weblog
今朝の湘南は朝早くから夏の日が差しております。また暑くなりそうな予感がいたします。昨日は秋の気配濃厚な湘南の街を久しぶりに散歩いたしました。カンナ、夾竹桃、百日紅などの赤い花が目立ちましたが、栗柿の実がだいぶ大きくなってきており、来るべき秋が間近なことを感じさせます。

久しぶりの散歩で気分が良い夜は、空想の散歩で楽しみます。坂崎重盛さんの「TOKYO 老舗・古町・お忍び散歩」という魅力的な題名の本は以前ここでも紹介いたしましたが、この手の本は一気に読了せずにつらつらと読んで楽しんでおり、空想散歩のお供であります。この坂崎さんは嵐山孝三郎さんが「とっておきの銀座」の中で良く重盛と待ち合わせて、と書いている方と多分同一人物で、俳号を露骨とおっしゃいます。経歴を見てみると千葉大学園芸学部造園学科卒業とあり、なんと先輩に当る方のようです。私は園芸学科果樹研究室ですけれどもね。

脱税で一躍有名になった林家正蔵の街、根岸というところ江戸情緒を残した良い街だとの噂はかながね聞いてはいても、訪れたことはございません。この町には居酒屋で鍵屋、洋食で香味屋という名の知れた店が有りますが、重盛さん香味屋でとても良い目にあっています。“散歩中、にわか雨に遭いこの香味屋に飛び込み、ホワイトアスパラガスを肴に白ワイン飲みつつ、雨をやりすごしたこともある。”散歩をしているとこのような好機に恵まれることがあるんですね。窓の外は新緑の緑に降り注ぐ白い雨、テーブルにはホワイトアスパラガスに白ワイン。

「雨やどり」からは半村良さんの同名の小説を思い起しますが、あちらは食い物の話ではなく、女性との巡り合いの話で、できれば一度そういうことになっても悪くないのになあと思ったりしております。
コメント
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