函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

自衛隊法改正

2013年01月28日 12時02分23秒 | えいこう語る
地方交付税の削減に伴い、給料や退職金の減額などで、公務員の早期退職が報道されている。
教師に至っては、卒業式を待たずに退職するものが増えているという。この事実だけを取れば、教師たる者、無責任の極みと非難されよう。
先の大阪の高校の体罰問題などと相まって、教師の無責任と無能ぶりだけが世間の噂になっては、国家の明日を作る教育現場では、教師としてのプライドが失せてしまい、大混乱しているのではないかと心配する。
共同通信社の全国世論調査が発表された。
アルジェリア人質事件での政府の対応、評価するというのが63,3%、内閣支持が66,7%、自衛隊法改正が71,3%という結果になった。
教育現場が混乱し、自衛隊法改正が高支持を得る社会は、果たして健全な国家といえるのだろうか。
夜の校舎。軍靴の足音が学校の廊下に響く、今朝のこの二つの新聞記事を読んで、そんな光景を想像してしまった。
※戦争がはじまると、こんな夜になるのではないだろうか。


巣鴨プリズンに収監されていた東条英機が、戦争を放棄した憲法第九条に対し、こんな書簡を残している。
「これは賢明であったと思う。しかし、世界全国家が全面的に武装を排除するならばよい。然らざれば、盗人が跋扈する形になる。(泥棒がまだ居るのに警察をやめるようなものである)」上坂冬子「靖国問題」より。
この言葉を、アルジェリアの人質事件に照らしてみよう。
テロ攻撃はもちろん論外だが、泥棒は誰なのか。
アフリカや中東の資源を狙うのは、よその国である。よその国が抵抗する民族を悪党呼ばわりにして、世界の警察を自負する。
まさに泥棒が警察だという“ありえへん光景”ではないか。
何が正しいのかわからぬ事件に乗じ、治安維持と称し武器使用を認めようとするのが自衛隊法改正だ。
改正を後押しする国民も、退職金が減額されることで職を放棄する教師と同じで、思慮深さに欠けているのではないかと思う。
東条さんも武装を排除すれば「九条は賢明だという」。
へミングウエーだって「武器よさらば」という。
九条第2項は「陸海空軍、その他の戦力は、これを保持しない」と宣言している。
憲法とは為政者が守らなければならない規定である。それを改正しようとするなら「ごシンゾウさん、それはA級戦犯とおんなじじゃござんせんか」と、私はいいたい。