函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

報道の裏表

2013年01月27日 12時13分53秒 | えいこう語る
アルジェリア人質事件の遺体が、成田空港に到着した。
喪服の男性たちが花束を持ち、遺体に献花する光景が何度もテレビに映し出される。
真っ先に出迎えたいのは、犠牲者たちの遺族に違いないが、その姿は見受けられない。海外で働く「企業戦士」の戦死者を出迎える、会社のセレモニーのような光景に見える。
中東での戦いで犠牲になった米軍の兵士が、軍用機で到着する。国旗に覆われた遺体を、軍が厳かに出迎える、あのシーンを連想してしまった。
「名誉の戦死」というセレモニーだ。
※武装ゲリラのような、勇猛果敢なサーファーだ。


「戦争を知らない人のために」という副題がつく、上坂冬子さんの「靖国問題」という本の中にこんなことが書かれている。
占い師の細木数子さんがテレビで「十代の若者が一人乗りの飛行機に片道だけのガソリンを詰めて敵の陣営に突っ込んでいったんですよ。その若者たちは突撃しながら、間もなく靖国神社で両親と再会し、仲間たちと落ち合えるんだと自分に言い聞かせたことでしょう。靖国神社とは、そういうところなのです。国の代表としての首相が参拝するのは当然です」ということを涙ながらに訴えていた。スタジオの若いタレントたちは声もなく静まり返っていたが、私はこれを見て靖国を理解させるのは、テレビが一番手っ取り早いと思ったと記述している。
私は羽田空港で、日の丸が大きく描かれた尾翼の政府専用機を出迎えるセレモニーを演出したのは、外務省ではないかと疑ってみる。
資源の不足の国家のために、外国で働く企業戦士が犠牲になった。
守らなければならないのが国家の責任だ。憲法を改正し自衛隊を軍隊として、紛争地に派遣し国民を守り資源も確保しなければならないという、そんなメッセージが強く漂う、羽田空港の出迎えシーンに思える。
事実をそのまま伝えるのは必要だが、報道の裏に隠されてしいる真実の報道こそが、マスコミの真の使命ではないかと思う。こんなことを私如きに指摘される以前に、マスコミは感じているはずだが、そんなシーンを強調しすぎては、政府の片棒を担ぐはめになりはしないかと、危惧するからだ。
9・11以降、米国のテロとの戦いに、小泉元首相は真っ先に賛意を示し、自衛隊を派遣した。ここから日本と中東諸国の信頼関係が薄れたという。
「仏・米・日」が共同で資源を漁るというイメージが植えつけられてしまえば、泥沼の戦いに我が国も引きずり込まれる可能性がある。
余計な推測をしてはいけないと思うが、最近のテレビの報道を見ていると、ちょっとそんな感じを持ってしまう。
「原子力が安心・安全なエネルギー」と国民に言いふらしたのは、マスコミだったと思うからだ。