テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

目にこころよい、色彩の辞典。

2007-08-10 13:22:09 | ブックス
 お堅い辞典辞書の類ではありませんので御安心を。
 本日ご紹介いたしますこの御本には、図版・写真がいっぱい。
 絵本のような感覚で愉しめます。


         ―― 日本の色 ――


 平凡社コロナブックスの127号、’06年9月の刊行です。
 色見本帖であり、色名辞典でもあり、色に関する雑学も豊富。
 時々、私はこの手の御本を無性に読みたくなります。

「え~、どしてでスかァ、ネーさ?」

 それはですね、テディちゃ、
 色の名って、なかなか、ややこしく、錯綜しているのですよ。
 たとえば、或る色をイメージしたとして。

「ふんふン、いめじ、ねェ」

 その色の、正式な名称は?
 そう聞かれたら、即答できるだろうか。
 即答できたとして、合っているだろうか。

 例えるなら、むらさき。
  
  ・藤色(ふじいろ)、
  ・藤紫(ふじむらさき)
  ・紫苑色(しおんいろ)
  ・二藍(ふたあい)
  ・半色(はしたいろ)
 
 これ、みんな紫系の色ですが、その違いは……難しいのです。
 並べて見ると差違は判るものの、
 単独で、ひょいと取り出され、これ何の色?と訊かれたら。
 
「ひゃア、わかんないかも、でスゥ」

 菖蒲(あやめ)色と、杜若(かきつばた)色なんて、
 どうにも混乱のモト、です。
 
 茶色も、ねえ。
 柿渋(かきしぶ)色と檜皮(ひわだ)色って、
 それに紅鳶(べにとび)色って……。
 もぉ区別がつきません。

「ぎりぎり、でス。にてるでスよ……」

 この混沌と疑問に決着をつけるべく、
 定期的に色名辞典を調べ直さねばならぬ訳です。
 こちらの、コロナブックスの御本は
 色の名の由来なども詳しく書かれていて、分かり易いですね。
 難読漢字がちゃんと配慮されている点も好もしい。

「あッ、これ! わがし、でスよ! おいしそでス♪」

 和菓子や、舞妓さんの花簪(はなかんざし)の写真、
 昔の着物の写真もきれいです。
 テディちゃ、よだれをお拭きなさい。

「あゥ~、しつれいしましたでス……」

 ひもとけば、
 ひととき猛暑を忘れ、
 いにしえの色の世界にただよい遊ぶ――そんな一冊、でした。

 
 
 
 
 
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