テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 天秤は、どちらに ~

2024-10-01 22:03:25 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 きねんのォ、ろくじゅうゥしゅうねんッ!」

「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!まだまだ走るよ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 1964年の10月1日、東海道新幹線が開業しました。

 これまでのべ約70億人の乗客さんを運んできた

 新幹線くんの60周年を祝しつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― 金庫破りときどきスパイ ――

 

 

 著者はアシュリー・ウィーヴァ―さん、

 原著は2021年に、画像の日本語版は2023年4月に発行されました。

 英語原題は『A PECULIAR COMBINATION』、

 第二次世界大戦下のロンドンを舞台とする

 スパイ ミステリ作品ですよ。

 

「むぐゥ! それはァ、たいへんッ!」

「ぐるがるぐるるるぅ!」(←訳:すぐ避難しなくちゃ!)

 

 慌てないでくださいな。

 『ザ・ブリッツ(the Blitz / ブリッツとは稲妻の意)』と呼ばれる

 ドイツ軍による『ロンドン大空襲』が行われたのは、

 1940年9月7日から1941年5月10日まで。

 この物語が始まるのは、

 1940年8月ですから、

 ロンドン上空に爆撃機の機影はありません。

 

 とはいえ、緊迫の度合いは分かりますよね。

 その頃、既にフランスは占領されていて、

 ヒトラーはイギリス上陸作戦を決行するのでは、と

 英国市民さんたちは噂していました。

 

「まちはァ、けいかいィちゅうゥ!」

「がるぐるる!」(←訳:窓を塞ごう!)

 

 灯火管制が敷かれた街は暗く、

 通りはひっそりしています。

 

 けれど、暗闇をものともせず、

 するすると動いてゆく影が、ふたつ。

 

 影たちは、

 大きな屋敷に忍びこみ、

 壁の絵画をちょいっと動かして……。

 

「あッ!」

「ぐるる!」(←訳:金庫だ!)

 

 そう、影の正体は、金庫破り。

 

 表の顔は錠前師、

 裏の顔は金庫破り、というミックさんと、

 姪っ子の、エリーさん。

 

 きっちり”仕事“をやってのけた

 ミックさんとエリーさんは、

 予定通り豪勢な宝石をいただいて、

 よし引き上げよう!となった瞬間。

 

「だれかァ、いるゥ!」

「がるるる!」(←訳:囲まれた!)

 

 ああ、ミックさんとエリーさん、

 捕まってしまいました。

 車に乗せられ、

 警察署に連行されて

 ブタ箱に放り込まれ……おや?

 

 ここは、警察署、でしょうか……?

 

「ちがうゥみたいィでス!」

「ぐるがるる~…?」(←訳:だとすると~…?)

 

 エリーさんは沈黙を保ちつつ、

 観察し、推考します。

 わたしたちを捕まえたのが警察ではないのなら、

 彼らの素性は、目的は。

 

 はい、これより先は、

 ネタバレを回避するため

 お喋り禁止!なのですが、

 体力と気力の限界に挑戦しちゃうのか?な

 スリル&サスペンス合戦が開幕しますよ。

 

 金庫破りのエリーさんと、

 空襲前夜のロンドンの運命を載せた

 女神さまの秤は

 どちらに傾くのか――

 エンタ心あふれる快作を、

 皆さま、ぜひ~♪

 

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~ 白と赤の椿 ~

2024-09-30 22:03:19 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 こうようゥ、はじまッてまスゥ!」

「がるる!ぐるるがるる~!」(←訳:虎です!まずはサクラ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 桜の葉が赤く色付いてきたせいでしょうか、

 黄金色の栗ご飯を炊きたいな~などと夢想しながら、

 さあ、秋の読書タイムですよ。

 本日は、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― 琴子は着物の夢を見る ――

 

 

 著者は ほしおさなえ さん、2024年8月に発行されました。

 着物をめぐるミステリアスな物語は、

 なんと、ここ八王子市が舞台ですよ。

 

「ひょえッ?」

「ぐるがるるる~!」(←訳:うわホントだ~!)

 

 えーと、少しだけ説明させていただきますと、

 20世紀の半ば頃までの八王子市は

 《織物の町》

 でありました。

 

 そもそも多摩エリアは養蚕業が盛んな土地で、

 蚕の卵や生糸(絹糸)を集積・輸送して

 海外へ輸出するための重要な拠点の一つでした。

 現在、横浜と八王子を結んでいる

 JR横浜線(旧国鉄横浜線)も、

 生糸をできるだけ速く横浜港へ送ることを目的に

 敷設されたものなのだそうです。

 

「ゆしゅつゥ、だけじゃないィのでスゥ!」

「がるるるぐるが~る!」(←訳:織るのも得意で~す!)

 

 ええ、そうなんです。

 国内向けにも、

 蚕を育てて、絹糸を縒って、

 織り上げて反物(たんもの)にする。

 

 ということで、

 桐生市や高崎市など

 上州の都市ともリンクして、

 《織物の町》八王子は発展していった……のですが。

 

「ひゃくねんッ、たちましたでス!」

「ぐるるがるるるるるる……!」(←訳:明治は遠くなりにけり……!)

 

 20世紀後半になると、

 生糸・絹織物産業は徐々に下降線を辿ります。

 八王子のそこここにあった絹工場(きぬこうば)は消え、

 また同時に、

 呉服店さんも減ってゆきました。

 

「じだいのへんかァ、でスゥ~…」

「がるるぐるる~…」(←訳:寂しいけどね~…)

 

 そんな状況の中、

 この御本の主人公さんたちが営む

 『本庄(ほんじょう)呉服店』さんは、

 なかなかの健闘っぷりです。

 

 しっかりした店舗を構え、

 昔馴染みのお客さまと昔ながらの商いをし、

 その一方で、

 オンラインでの販売や、

 古い着物の買い取り・販売も行っているんです。

 

「あはァ、なァるほどォ!」

「ぐるるぅーるるるがるぐる!」(←訳:アンティーク品は人気あり!)

 

 琴子(ことこ)さんのお仕事は、

 リユース着物のお店『本庄の蔵』で、

 着物の査定をすること。

 

 お店に持ち込まれてくる着物の質を見定め、

 値段をつける作業をしたり、

 依頼されれば、

 買い取りのため、出張したり。

 

「こんかいはァ~」

「がるぐ~る!」(←訳:出張で~す!)

 

 国立市にある大きなお家に伺って、

 お祖母さまの遺品だという

 たくさんの着物を査定してみれば、

 どれも質が良く、保存状態も良好でした。

 

 けれど、一枚だけ。

 

 ただならぬ気配が……?

 

「ふむむッ?」

「ぐるがるぐるる?」(←訳:この着物ですか?)

 

 それは『銘仙(めいせん)』と呼ばれる

 大正から昭和にかけて流行したもので、

 特に女学生さんに好まれたと伝えられています。

 

 その『銘仙』に

 琴子さんは不穏な何かを感じました。

 

 白と赤の、椿の文様。

 花の奥から、声がする……。

 

「こッ、こえェッ??」

「がるるぐるー?」(←訳:突然のホラー?)

 

 実は琴子さん、

 ”着物の心がわかる”ひと、なんです。

 

 椿の『銘仙』は、

 彼女の目に、耳に、

 どんな宇宙を見せ、囁いてくれるのか――

 

 世紀を隔ててつながる

 琴子さんと着物の物語は、

 日本の近代史そのもの、でしょうか。

 多摩っ子さんはもちろん、

 アート好き&着物好きな方々、

 歴史好きな活字マニアさんも、

 本屋さんの文庫コーナーで、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪ 

 

 

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~ 答えは、6つ? ~

2024-09-29 22:03:56 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ♪るるゥ~♪さいたァ~さいたァ~♪」

「がるる!ぐるるるがる~♪」(←訳:虎です!銀木犀の花が~♪)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今朝方、玄関のドアを開けたら……おお、香りが!

 ええ、今年も銀木犀の花が咲きましたよ。

 秋の香りに包まれて、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― アンソロジー 嘘と約束 ――

 

 

 著者はアミの会の皆さん、

 単行本は2019年に、画像の文庫版は2023年10月に発行されました。

 

 各ジャンルで活躍する女性作家さんたちが集う

 『アミの会』から、

 このアンソロジー作品に参加しているのは、

 収録順に、

 松村比呂美さん、

 松尾由美さん、

 近藤史恵さん、

 矢崎存美さん、

 福田和代さん、

 大崎梢さん。

 

「にんきのォさッかさんッ、なのでス!」

「ぐるがーるるぐるる!」(←訳:でもテーマが怖いよ!)

 

 6つの作品をつなぐ糸は、

 御本の題名にもありますように、

 『嘘と約束』です。

 

 『嘘』、そして『約束』。

 どう頑張っても相性が良くなさそうなこのふたつが、

 どんなタッチで、どう描かれるのか――

 

 ここでは、6作品の中から、

 大崎梢(おおさき・こずえ)さん著

 『いつかのみらい』

 をちょっとだけ御紹介いたしましょう。

 

「ぶたいはァ、とうきょうッ?」

「がるるる!」(←訳:季節は春!)

 

 市村晴美(いちむら・はるみ)さんは、

 東京・飯田橋にある

 小さな編集プロダクションで働いています。

 

 そこに、春の或る日、

 市村さんにお会いしたいと

 ひとりの女性がやって来ました。

 

 誰だろう? 見覚えは無いけれど?

 と首を傾げる晴美さんに、

 差し出された名刺には……えっ?

 

 リサーチ会社?

 

「ふむむゥ! それはァ、いわゆるゥ~…」

「ぐるるがるる~!」(←訳:探偵の会社だ~!)

 

 リサーチ会社の調査員・吹雪菜々子(ふぶき・なおこ)さんは、

 晴美さんに説明し、懇願します。

 

 老婦人が一人、

 行方不明になっている。

 依頼主立会いのもと、

 彼女が暮らしていた部屋を調べてみて、

 手掛かりになりそうなのは……

 これ以外になくて。

 

「がようしィ?」

「がるぐるるるるる!」(←訳:絵が描いてあるよ!)

 

 子どもが描いたものと思われる、

 明るい色合いの絵の裏側には、

 『いちむら はるみ』

 の署名がありました。

 

 晴美さん、驚かずにはいられません。

 小学校の頃の、私が描いた絵?

 

 晴美さん自身もすっかり忘れていた絵を、

 ずっと、誰かが大事に持っていた?

 そして、

 その誰かは、行方知れずになっている?

 

 ぼんやり霞む記憶の森へ、

 晴美さんは踏み入ってゆきます。

 小学生の私は、

 あの絵を誰かに渡した?

 その誰かの、名前は? 顔は?

 

「ううゥ、こどもじだいのォ、きおくゥ??」

「ぐるるるるがるるぐる~…」(←訳:思い出せる自信がない~…)

 

 晴美さんの物語のどこに、

 『嘘』と『約束』が隠れているのか。

 

 ほんのり甘かったり、

 薄ら苦かったり、

 光の当て方ひとつで

 表情を変えてゆく6つの作品は、

 短編好きな活字マニアさんにおすすめですよ。

 本屋さんで、図書館で、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

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~ ころん、ころんと、だるまさん ~

2024-09-28 22:03:53 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おおたにィさんッ、ゆうしょうゥおめでとうゥ~!」

「がるる!ぐるるがるぐる!」(←訳:虎です!進化はまだ続く!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 祝地区優勝達成!

 と思ったら、今日は盗塁54号本塁打も?

 大谷選手のマンガを超える大活躍に啞然としつつ、

 さあ、本日は読書……をサボって、こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― かがくいひろしの世界展 ――

 

 

 東京・八王子市の八王子市夢美術館にて、

 会期は2024年9月14日~11月4日

 (月曜休館、月曜が祝日の場合は翌火曜日が休館)、

 『日本の子どもたちを笑顔にした絵本作家』

 と副題が付されています。

 

 先日ご紹介しました、

 八王子市の八王子市夢美術館で開催されている

 『かがくいひろしの世界展』へ、

 私ネーさもお出掛けしてきましたので、

 今回はプチレポをお送りいたしますよ。

 

 絵本作家 かがくいひろし さん(1955~2009)の、

 没後初の大回顧展であり、

 関東地方初の開催となるこの展覧会では、

 かがくいさんの代表作『だるまさんが』などの

 原画作品が、↓こんな感じで! 

  

 会場内は、うれしいことに、

 写真撮影OK!

 (ただし、動画の撮影は禁止、フラッシュの使用も禁止です)

 

 また、作品保護のため、

 照明はやや暗めになっています。

 

「おおォ! ↓こッちのもォ~かわゆいィ!」

「ぐるるるるる!」(←訳:おもちさんだ!)

  

「↓こッちはァ、なつやさいィ!」

「がるるるるぐるる!」(←訳:果物さんもいます!)

  

 原画を拝見していて感じたのは、

 だるまさんや野菜たちの

 《生命力》でしょうか。

 

 躍動感、スピード感……

 呼吸や、心臓の音までも聴こえてきそうな、

 ¨彼ら¨の存在。

 

 そして――

  

 原画とともに、

 制作資料も展示されています。

 ↓かがくいさんが愛用した画材も。

  

 会場内には、

 かがくいさんの絵本を自由に読めるスペースがあって、

 小さなお客さんたちに大人気です。

 受付近くには、

 絵本やグッズの販売コーナーも

 特設されていますよ。

 

 全世代にすこぶる好評!な

 今回の展覧会は、

 土曜日・日曜日は混雑するため、

 来館日時の指定予約をした御方を

 優先入場する方式になっています。

 詳細を夢美術館HPで確認して、

 ぜひ、お出掛けしてみてくださいね~♪

 

 

 

   では、ここでオマケ画像も!

   

   『ローソン』さんの

   《ホボクリム ほぼほぼクリームのシュー(ミルク)》

   でございまする。

   「ひゃほゥ!」

   「ぐるる!」

   クリーム大々好きな私たちはニヤリ♫な

   美味しいお菓子でした。

 

   お天気不安定な9月最後の週末ですが、

   皆さま、しっかり栄養補給して、

   どうか穏やかな休日を♪

 

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~ 古代の旅は、長く、はてなく ~

2024-09-27 22:03:50 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 むむッ? しょうげきのォ、さいしゅうゥかいィ~?」

「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!衝撃で笑撃~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 朝ドラ『虎に翼』が最終回を迎えましたね。

 役者さんスタッフさん主題歌の米津さんに、

 感謝とお疲れさまの拍手を送り、

 轟太一くんにはもう会えないのかしらと涙しながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― ギリシア悲劇余話 ――

 

 

 著者は丹下和彦(たんげ・かずひこ)さん、

 2024年6月に発行されました。

 

 前回記事で御紹介しました『映画とポスターのお話』では、

 宮崎駿さんの《風の谷のナウシカ》に触れましたね。

 ならば、《ナウシカ》つながりで!

 という次第で、

 古代ギリシア文学の世界へ

 飛翔してみましょう。

 

「ひめさまッ、とうじょうゥ~!」

「ぐるるるるがるぐる!」(←訳:不審人物も登場だよ!)

 

 古代ギリシアを舞台にしたさまざまな物語に於いて、

 最も劇的な出来事は何だったか、というと、

 それはやはり、

 《トロイア戦争》

 であったと申せましょうか。

 

 ゼウスさんやヘラさん他、

 神さまそれぞれの思惑。

 人間たちの、野心と欲。

 

 黄金のリンゴをきっかけに、

 古代世界を揺るがす大戦争の火蓋が切られ、

 どうにか勝敗はついたものの。

 

 ここに、

 取り残された男が、ひとり。

 

「わううゥ、おぼれちゃうゥでスよゥ!」

「がるるるぐるる~!」(←訳:ただいま難破中~!)

 

 ギリシア軍は、みごとトロイア軍に勝利しました。

 ですが、

 勝者の”戦後”は、予想していなかったことばかり?

 

 帰国の途に就いたギリシア軍の諸将たちは、

 気分良く凱旋どころか、

 災厄と困難に見舞われます。

 

 知将オデュッセウスさんも、

 我が家に帰り着く前に

 観光旅行をちょっとだけ……のつもりだったのに。

 

「じゅうねんッ? いやッ、にじゅううねんッ!」

「がるるるがるる!」(←訳:ふらふら放浪旅!)

 

 戦争に10年を費やし、

 放浪に10年。

 計20年。

 

 トロイアに味方する神さまから呪われたとはいえ、

 どれほどオデュッセウスびいきの人でも、

 いい加減もう帰れよ~!と叱咤したくなる頃、

 オデュッセウスさん、

 スケリエという島に漂着しました。

 

 知将の面影もないボロボロの姿で

 浜辺に倒れ伏すオデュッセウスさんを救ったのは……

 はい、せーの!

 

「ひめさまァ~!」

「ぐるるるる~!」(←訳:ナウシカ姫~!)

 

 アルキノオス王の娘、ナウシカア姫。

 彼女との出会いが、

 オデュッセウスさんの旅を好転させます。

 

 我が家へ。

 妻ペネロペイアが待ってくれている、

 なつかしの家へ。

 

「だめだめッ、まだァあんしんできないィでスよゥ!」

「がるるぐるるがるる!」(←訳:そこに最大の試練が!)

 

 オデュッセウスさんの長~い旅、

 その最後を締めくくる試練が

 意味するものとは。

 

 著者・丹下さんは、

 ナウシカア(ナウシカ)姫に共鳴しつつ、

 放浪者オデュッセウスさんの心理を

 解析してゆきます。

 

 そして、

 アガメムノン一家、

 オイディプス一族など、

 古代ギリシア世界に名を馳せた者たちの、

 波打つこころ模様も。

 

「ふゥ! ふくざつゥ~でス!」

「ぐるるるるがるる!」(←訳:複雑にして普遍的!)

 

 もしもオデュッセウスさんが、

 命の恩人・ナウシカ姫のもとに

 留まっていたら……?

 いやもしも、

 トロイア戦争の結果が違っていたら、

 オデュッセウスさんの旅は……?

 

 古代ギリシアのエピソードが大好き!

 という活字マニアさんに、

 おすすめのエッセイ集ですよ。

 歴史好き、特に古代史好きな方々も、

 ぜひ、本屋さんで探してみてくださいね~♪

 

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